TAJIHM の 兵庫の山めぐり <滋賀県の山 
 
横山岳    よこやまだけ 1131.7m 長浜市(滋賀県)
 
1/2.5万地図 : 近江川合
 
【2012年9月】 2012-84(TAJI&HM)
 
   賤ヶ岳より  2012 / 9

 横山岳は湖北の山の紹介では必ず取り上げられる山の一つで、関西百名山にも選ばれている。そこで一度は登ってみたいと考えていた。但し山については詳しくは無く、ガイドブックで位置こそは知っていたものの、文章はほとんど読んでおらず、しっかり登れる山ぐらいの知識しかなかった。向かったのは2012年9月の中旬のことで、まだ残暑は続いていたが漸く朝晩は涼しくなりだしていた。
 姫路の自宅を未明に出て、山陽道、中国道、名神と走って行く。途中で仮眠をとったり朝食をとったりもしたが、北陸道の木之本ICを8時前には降りることが出来た。参考にしたガイドブックは新・分県登山ガイドの「滋賀県の山」で、そこに紹介されているコースを歩くことにした。それは白谷登山口を起点として、往路は東尾根コースを歩き、下山路は三高尾根コースを下るもので、5時間コースとなっていた。心配は天気のことで、天気予報では滋賀南部は曇り時々雨、北部も曇りとなっていた。ただ午前は比較的良さそうとのことだったので、それに期待した。滋賀県に入った頃に明るくなってきて空の様子が分かり出した。薄く青空が広がっており、やはり午前は良さそうだった。それが伊吹山が見え出すと、その頂は半分雲に隠されていた。その北の山もしかりだった。ちょっと心配になったが、木之本まで来ると、周囲に見える山にガスは無く、少しは安心になった。それでも南部から次第に雲が広がる恐れはあった。国道303号線を走って杉野地区に入ると、横山岳の案内標識が現れてすんなりと網谷林道に入って行けた。前方には横山岳の西峰と東峰の並ぶ姿が見えていた。登山口に着くと、広い駐車場にはトイレがあり、立派な休憩小屋も建っていた。そこを起点にまずは東尾根コースの登山口を目指した。コースについてはガイドブックで紹介されていることでもあるので、ここでは詳細は記さないが、東尾根コースは本当にブナ林が美しい素晴らしいコースだった。尾根の途中からブナが現れ始めて、それが周囲に広がり出したときは、部分的なものかと思っていたが、ブナ林は東峰の手前までずっと続いて目を楽しませてくれた。ただ展望に関しては東尾根は良いとは言えず、ずっと樹林に囲まれていた。それが東峰の手前にある岩場に着いて、一気に良くなった。周囲の山並みが一望だった。ただ残念だったのはこの日の視界で、モヤが強く近くの山でもうっすらとしていた。また南の方向はやはり天気は良くないようで、金糞岳こそうっすら見えていたものの、その背後の高峰はガスに隠されていた。東峰で一休みした後、山頂であり三角点ピークでもある西峰に向かった。その間は吊り尾根になっているものの、標高差は30mほどだったので、気楽なものだった。また展望も良く西にはうっすらとした視界の中に琵琶湖も望まれた。西峰に着いて昼休憩としたが、ここで下山コースを変更することにした。ガイドブックではさらりとコースのあることだけが記されている白谷コースを下ることにした。往路、下山路共に尾根コースを歩くよりも、滝も見られる谷コースを下る方が面白いのではと思えてだった。その白谷コースは急斜面を下るのだが、いわゆるマイナーコースだった。一部で道が分かり難くなっていたり草が被っていたり、また岩場を抜けたりと険しさがあったが、普段でもヤブコギをしていることもありけっこう面白いと感じるコースだった。また途中で現れた五銚子ノ滝と経ノ滝の二つの滝は、一服の清涼剤として目を楽しませてくれた。それでもこの下りはけっこう足には厳しかったようで、もうくたくたになって登山口に戻ってきた。まずは下の写真帳で、この日の登山の様子をご覧下さい。ところで天気は悪くなかったのだが、登山中は誰とも会わず終始静かな山歩きを楽しめた。
(2012/9記)(2021/4改訂)(2023/6写真改訂) 
<登山日> 2012年9月14日 8:23白谷登山口駐車場スタート/8:59東尾根コース登山口/9:09尾根に出る/10:43〜46東峰手前の岩場/10:53〜11:10東峰/11:33〜12:25西峰/13:28〜38五銚子ノ滝/14:03〜10経ノ滝/14:18林道出合/14:36林道を離れる/14:57作業道に入る/15:09エンド。
(天気) 薄い青空にガス状の雲が広がっていた。始めに歩いた林道は、気温が28℃あり、蒸し暑かった。尾根に上がると気温は24℃ほどとなり、弱いながらも涼しい風を受けた。空は次第に雲が増えて、陽射しの消えているときが多くなったが、曇りまでにはならず、ときおり青空が広がった。山頂では涼しい風を受ける。視界はモヤが強く、近くの山でもうっすらとしていた。下山中も雲の多い空だったが、ときおり青空の広がる状態が続いた。下山を終える頃は、ほぼ曇り空になっていた。
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(←)
白谷登山口に向か
っていると、前方
に横山岳が望まれ

   (→)
   白谷登山口には広
   い駐車場だけでな
   くトイレも休憩小
   屋もあった
駐車場を離れて林道歩きを開始した すぐに白谷コースが左手に分かれた 網谷林道は平坦な道で続いた
林道の雰囲気は良かった 15分ほど歩いたとき、東尾根登山口まで1kmの標識が現れた 左の斜面がすっかりワラビで覆われていた そばに採取禁止の札が付いていた
林道の傾斜がきつくなると、ダート道から舗装路に変わった 広域林道に合流した そこからは右手となる南東方向に向かった 広域林道は緩やかに続いた

(←)
広域林道に入って
5分ほどで東尾根
登山口に着いた

  (→)
  東尾根に向かって
  斜面をジグザグに
  登った
南西に見えてきた端正な山は墓谷山だった 東尾根に着く 涼しいばかりの風が通っていた 東尾根を登り出すと、開けた所が現れた
南に金糞岳が望めたが山頂は雲に隠されていた すぐに樹林に入って、その中を登って行く 急坂の所にはロープが張られていた
展望の悪い尾根だったが、東尾根の先が望めた 急坂登りが続く 周囲にブナの木が見られるようになった
陽射しを受けるブナ林は美しかった 太いブナをときおり見かけた 大きな岩のそばを通った
ブナ林はずっと続いた そのブナ林の中を優しい道が続く 少し傾斜が増して、東峰が近いと思えてきた

高い木が見られな
くなって、そこが
東峰かと思ったが

岩場に出ると西に
一段高いピークが
見えた そちらが
東峰のようだった
 
岩場は好展望地だったが、この日はモヤの強い視界で南東の金糞岳がうっすらと見えるだけだった
金糞岳の山頂を大きく見る 展望地を離れて東峰を目指す 東峰が目前になって高い木が見られなくなった

東峰のピークに着
いた

陽射しを避けて、
近くの木陰で休憩
とした
東峰のピークも先ほどの岩場と同じく展望が良かった 金糞岳が少しはっきり見えるようになっていた 東峰を離れて西方に向かう
樹林帯を抜け出した 西に展望が開けて、うっすらと余呉湖が眺められた
歩くうちに西峰がすっきりと眺められた ピンクの花を見かけた 足下には、岩が現れていた
西峰が近くなって樹林に入った ブナも見かけた 登山道はごく平坦になってきた 山頂(西峰)が目前となった

(←)
山頂は草地になっ
ていたが、展望は
良いとは言えなか
った

 (→)
  二等三角点(点名
  ・横山岳)を見る
山頂より三高尾根側に入って少し下ると、展望地が現れた うっすらとした視界の中に余呉湖を見る 余呉湖を大きく見る 琵琶湖の竹生島も確認出来た
展望地より山頂に戻るとき、大きなブナを見る 山頂に戻って木陰で昼休み 頭上を見る 足下ではワラビが茂っていた
ブドウのような実を見た ノブドウだろうか 西峰で休憩を終えると、白谷コースで下山とする 少し下ると、急坂が始まった
頂上まで200mの標識を見る 岩場を下ることもあった 岩場は何度か現れた 足下に注意しながらだった
ときおり太いブナに出会った 急坂が続くが、ロープの張られている所もあった 樹林を抜け出して、草地を下って行く
ミツバフウロを良く見かけた 1時間ほど下って現れたのは五銚子ノ滝だった 滝の垂直部を大きく見る
草地の下りが続く 沢に沿って下るようになった 次の現れたのは経ノ滝だった
経ノ滝を後にして、沢沿い下りを続ける 前方に林道が見えてきた 林道は横山岳線で、太鼓橋のそばに下りてきた
林道を東の方向へと向かう 林道からは西峰が望まれた 林道は西へと続いている 西峰を大きく見る
南西に見えるのは墓谷山だった 白谷登山口への標識が現れた 再び登山道に入って、植林の中を下る
登山道を下るうちに、道の左側が雑木林になった 作業道に下り着いた 白谷沿いに作業道は続く 堰堤を見る
作業道はすっかり草に覆われていた 網谷林道が見えてきた 林道に出て登山口の休憩小屋を見る