TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山県の山
 
鴻の鳥山  こうのとりやま 147.7m
備前市鴻島(岡山県)
たぬき山 55m
  備前市頭島(岡山県)
1/2.5万地図 : 日生
 
【2012年2月】 2012-13(TAJI&HM)
 
   《鴻の鳥山》  頭島より  2012 / 2 《たぬき山》 頭島の「亀さんの池」の近くより 2012 / 2

 2012年に入って、1月の第2週に日生港のそばに立つ色見山に登ったところ、そこから見える日生諸島に興味が湧いて、少し調べてみた。すると鴻島(こうじま)に鴻の鳥山があり、山頂展望の素晴らしいことが分かった。そうなると登りたくなってきた。ただ鴻島だけでは短時間で終わりそうに思えたので、他の島に目を向けると、頭島(かしらじま)の最高点のたぬき山に、展望台のあることも分かった。そこで二つの島を歩くことを計画することにした。移動は日生駅に近いこともあり、電車を使うことにした。
 実行したのは色見山登山から一ヶ月後の2月第2土曜日。北風が寒い日だった。JR赤穂線の日生駅を降りたのは11時57分で、定刻より5分遅れだった。日生と諸島を結ぶ連絡船は、通常は市場に近い西港側を発着するのだが、昼の便だけは日生駅前の東港に立ち寄ることになっていた。そのため西港まで移動すること無く、日生駅前で10分少々待つだけで、連絡船に乗り込むことが出来た。この後のハイキングの様子は、下の写真帳で見ていただくのが分かり易いので、詳細は割愛させていただくが、行程はおおよそ次の通り。12時10分日生駅前港発の連絡船に乗り、次の寄港地の鴻島では下船せず、その次の頭島で下船とした。頭島では島内周遊道を東へと歩いて行くと、途中でたぬき山の案内標識に出会い、後は標識に従ってたぬき山に向かった。山とは名の付くものの、ごく小さな丘で、標高は55m。そこが頭島の最高地点だった。立派な展望台が建っており、その上に上がると、360度の眺望を楽しめた。北には鹿久居島が大きく、東は家島諸島に南は大多府島、そして西は鴻島の鴻の鳥山が丸い姿を見せていた。そのたぬき山からはごくあっさり戻って、次の船を待った。乗ったのは14時20分発の日生港行きで、次の鴻島で下船とした。14時30分だった。降りたのはパートナーと二人だけ。そこからは山頂方向に向かう車道を歩いたが、山頂まで行けると踏んでいたのに、途中で終わってしまった。そこで引き返して他の道を探ってもよかったのだが、時間を考えて、山頂方向へと林の中を歩いて行くことにした。ちょっとしたヤブコギとなったが、長くも歩かず小径と出会え、更にその小径は車道に合流した。車道を西へと歩いて行くと、山頂が近づいたとき、山頂方向への車道が分かれた。その分岐点に立っていたのは、「鴻の鳥山登山口」の標識だった。まさか登山口標識があるとは思っていなかったので、呆気にとられる思いだった。その車道を歩いて行くと、第一展望所が現れて、頭島の方向が広く眺められた。車道は山頂直前まで続いて、車道終点から始まった登山道を1分も歩けば山頂だった。その山頂が素晴らしかった。360度とまではいかないが、それに近い展望が広がっており、多島海美を満喫することが出来た。頭山のたぬき山の展望も良かったが、そちらは集落の生活感が加わって少し旅情に乏しかったが、こちらで見える家並みは別荘のためか風景があか抜けしており、旅情はたっぷりだった。また西の海は牡蠣筏の広がる風景で、そこが逆光に光っているのも良かった。その大展望に満足した後は、車道をずっと歩いて戻ることにした。車道は島の南側へと通じており、そちらは別荘が多くあり、色とりどりの別荘を眺めながら歩いた。海岸が近くなると別の道と合流して、海岸沿いを東の方向に向かった。車道はほぼ平坦路で、海岸風景を見ながら歩いて行く。海水浴場もあり、砂浜の景色が美しかった。その亀の浦海水浴場の近くより北へと丘越えの道が分かれると、そちらが連絡船の着く港の方向となるので、そちらの車道に入る。丘を越えると、また別の道に合流する。合流点から右に向かうと港のそばに出て、右手前方に船着き場が見えていた。着いたときに歩いた道は、近く右手に見えていた。船着き場のそばからも別の道があるのだが、どの道にも標識が付いていないので、どのように道が交錯しているのか判然としないので、これはちょっと不親切と言える。船着き場に着いたのは17時前。そばには待合用の建物があり、そこで17時半の次の船を待った。辺りは夕暮れの景色が漂い出していた。日生港に戻ってくると、電車の時間までに1時間近くあった。そこでこの待ち時間を利用して、波止場近くの食堂に立ち寄ることにした。目的は日生名物のカキオコを食べることだった。店の名も見ずに適当に入ったが、評判だけにやはりおいしかった。店を出るとすっかり暗くなっていた。日生駅まで坂越えの道を歩きながら、この日を振り返った。ローカル線に乗り、連絡船に乗り、そして二つの島巡りでは素晴らしい展望を味わえて、ハイキングとしては上々だったのではと思えた。おまけに最後には名物のカキオコまでいただいた。十分に満足の思いを持って、ローカル線に乗り込んだ。
(2012/3記)(2020/9改訂)
<登山日> 2012年2月11日 11:57日生駅下車(定刻5分遅れ)/12:10日生駅前港発/12:35頭島港着/12:55〜13:32たぬき山/13:50頭島港に戻ってくる/14:20頭島港発/14:30鴻島港着/14:49車道の終点/暫く考えた後、ヤブコギで山頂方向を目指す/15:07車道に出る/15:11登山口/15:14第一展望所/15:19車道終点/15:20〜16:00鴻の鳥山/16:26亀の浦海岸/16:55鴻島港に戻ってくる/17:30鴻島港発/17:45日生港着/18:38日生駅発(播州赤穂行きの電車に乗る)。
(天気) 雲の多い晴れ。北風が強く吹いており、寒い日だった。気温は頭島で10℃、鴻島もほぼ同じだったが、山かげでは8℃まで下がった。但し陽射しの中では。さほど寒さは感じなかった。視界はまずまず良かった。夕方となって雲は減り、快晴となる。
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JR赤穂線を日生駅で下りた 目の前が日生港の東港で、楯越山が眺められた ごく短い待ち時間で、連絡船に乗り込んだ
    
左手に頭山が見えてきた 平らな島だった 頭島に上陸する 島内周遊道を東へと歩いて行った
   
牡蠣の養殖が盛んなようで、ホタテ貝の殻が積
み上げられていた
たぬき山の案内標識が現れて、左手の路地へと
入って行く
案内標識のままに、島内の道をくねくねと歩く
  
  
丘に向かう道は、幅の広い車道だった 展望台への道が左手に分かれた 丘に建つ展望台が見えてきた
    
展望台を見上げる そばには東屋も建っていた 灯台を模した展望台だった 早速、展望台に上がった
   
展望台の上に立つと、360度の眺望が広がっていた 東から南にかけてを眺める
    
鶴島の背後には家島諸島が望まれた 男鹿島は家島と重なって見えていた 大多府島を大きく見る
    
展望台の上より、南西から西にかけてを眺める 鴻島の鴻の鳥山を大きく見る
     
北西から北、北東にかけてを眺める ほとんどが鹿久居島だった
   
上の写真の烏泊山を少し大きく見る 鹿久居島の219mピークを大きく見る 小豆島に向かうフェリーを見る
    
少し離れて展望台を見る 絵になる光景だった 港に戻っていると家並みの先に大多府島が望めた 亀さんの池を前景にたぬき山を見る
   
港に戻り着く前に、高台に建つ日生南小学校のそばから港を見下ろした 鴻島は鴻の鳥山だけでなく、別荘群も眺められた
     
港で待つこと30分 鴻島に向かう連絡船が来
10分で鴻島に着いて、日生に向かう連絡船を
見送る
港に沿って西に続く細い車道を歩いて行く
    
左手に坂道が現れたので、そちらを歩くことに
した
車道とあって、緩やかな坂道だった 鴻島神社のそばを通った
    
このまま山頂に近づけられればとの思いで歩いた 右手に車道が分かれたので、その右手の道に入る 車道は西の方向に続くので安心していたが
   
突然車道は終点となってしまった その位置よ
り始まっていた小径を歩くことにした
その小径も溜め池のそばで終わっていた 一度
は途中まで引き返したが、また戻ってきた
溜め池の近くから、ヤブコギで山頂を目指すこ
とにした 木立の通して山頂が見えている
    
灌木や細竹をかき分けながら進んだ ヤブコギは長くは続かず、山道に合流した 山道を歩きを始めると、溜め池のそばを通った
    
山道は少し荒れていたが、なだらかな道だった 山道は程なく車道に合流した もう山頂は近い位置に見えていた
    
車道を西の方向へと歩いて行く いきなりと言った感じで登山口の標識が現れた 山頂への道に入ると、程なく展望地が現れた
   

 そこは第一展望所で
 東に向かって広く開
 けていた 鴻島の別
 荘群も見えている
    
登山を続けると、現れたのは鴻島貯水池だった 車道は山頂間近まで続いて終点となった 終点から始まった登山道を歩くと1分で山頂だった
   
山頂は素晴らしい展望地だった 多島海の風景が広がっていた 山頂の三等三角点(点名・鴻島)を見る
    

 西の風景が先ほどの
 第一展望所よりも広
 がりをもって眺めら
 れた
      

 頭島を大きく見
 る 中央の一番
 高い位置がたぬ
 き山だった

  家島諸島の西島
  大きく見る
 
    
頭島の港の辺りを大きく見る 大多府島を大きく見る 北東に見える天狗山を大きく見る
    

 南は長島がその名
 のごとく長々とそ
 の姿を横たえてい
 た
    
上の写真の左下に見える岬を大きく見る 光る海に牡蠣筏が並んでいた その光る海を漁船が進む
    
西から北西にかけてを眺める 夕立受山を大きく見る
    

 上の写真に写る
 前山を大きく見
 る

    山頂を南側から
    眺めた
    
16時となったのをしおに山頂を離れた
第一展望所にて、大多府島の前を通るフェリー
を見る
登山口に着くと、後は道なりに歩いて行くこと
にした
   
南に向かって下るようになり別荘群が眺められた 小さな岬に建つ別荘群を見る 別の車道と合流すると、東へと歩いた
    
車道は海岸に沿って、ほぼ平坦に続いた 振り返って岬の別荘群を見る 亀ノ浦の方向が眺められるようになった
   
海水浴場でもある亀ノ浦の浜辺を眺める 亀ノ浦の大きな建物は鴻島分校だった 分校の近くから始まる北へと向かう道に入った
   
峠へと緩やかな道を歩いて行く 峠を越したとき、見えてきたのは鹿久居島だった 別の道に合流すると、右に折れた
    
鴻島港が見えてきた 後は湾沿いの道を右手方
向に歩いて行くだけだった
湾沿いの道を歩き出すと、始めに歩いた車道が
現れた
湾口の船着き場へと近づいた 正面に鹿久居島
が見えている
   
船を待つ間に暮色が迫ってきた 頭島大橋が夕陽を受けて薄赤く染まっていた 待つこと30分少々で、連絡船が近づいてきた
    
離れ行く鴻島を眺める 鴻の鳥山を大きく見る 鴻島の左手に小豆島の星ヶ城山を見る