地図で和気町の辺りを眺めると、山名の付いた山が沢山あることが分かる。その中で「岡山の山百選」に入っているのが、神ノ上山と外国山だが、その一つの外国山を登ろうと向かったのは、2013年1月の風の強い日だった。」山陽自動車道を和気ICで降りると、国道374号線を北上した。和気の町が近づくと和気富士が目立ってきたが、その左手の方向も開けてきた。巨大な鉄塔が山上に建つ外国山も見えるようになってきた。その辺りは吉井川に金剛川が合流する地点で、金剛川に架かる金剛大橋を渡った先で左折して、今度は吉井川に架かる和気橋を渡った。そこからは県道96号線で、吉井川の右岸側を西へと走った。外国山が間近になると、本交差点で右折して県道417号線号線に入った。その近くの登山口から登る予定をしていたので、どの辺りで県道を離れようかと慎重に車を進めると、何のことはない、県道のそばに外国山の案内標識が立っていた。後はその案内標識に従って芝下集落に入ると、集落内にも標識があり、すんなりと登山口の前に出た。そのそばに数台分の駐車スペースがあったので、そこに駐車とした。山すそには害獣避けフェンスが巡らされており、その扉を開けて登山道に入った。もう後は易しい登山道を登って行くだけだった。始めに竹林を通ると、後は自然林に囲まれた中を登るようになり、雰囲気は悪くなかった。一部に落ち葉が積もっている所も見られた。また登山道は適度な傾斜になっていたので、良いリズムで登って行けた。そして陽射しが快かった。背後が開けることがあり、神ノ上山が眺められるようになった。途中からは登山道上に露岩が見られるようになり、前方に南ピークに建つ大きな送電塔が仰ぎ見られた。その最初の送電塔(本四連絡線223番)に着いたのは、登山口から25分だった。送電塔の周囲は広く樹木が伐られており、一気に展望が広がった。足下には吉井川の流れが見えていた。但し、一気に冷たい風を受けるようになった。西からの風で、けっこう強く吹いていた。足下の景色を少し見ただけで、先へと進む。送電塔のすぐ先が最初のピークで、そこは岩場になっていたが、登山道はそのピークを巻くように付いていた。岩の上にも上がれそうだったが、巻き道を歩いて先へと進んだ。巻き道の途中には鉄製の小橋も架けられていた。大岩のピークを巻くと、尾根を歩くようになった。緩く下って緩く登り返した所が山頂だった。三等三角点(点名・外国山)が置かれており、小さな山名標識も見られた。その山頂でも立ち止まらず次のピークへ。また少し下って登り返す。その3番目のピークにも大きな送電塔(本四連絡線224番)が建っていた。そこも樹木が伐られており、今度は南西から北西にかけての展望が広がっていた。風が一段と強く吹いており、その風を我慢しながら、いっとき展望を楽しんだ。その後は引き返して三角点ピーク(山頂)で昼休憩とした。そこが三つのピークで一番風が避けられる所だった。その三角点ピークも展望が良く、東の向かって広く開けていた。その風景を眺めながらの昼食だった。休憩を終えて、さて下山だったが、最初の考えでは北へと歩いて田原下集落側へと下り、後は大回りで帰ってくることにしていた。それが山上で展望を楽しむうちに、もう外国山を満足した気分になってしまい、尾根の風が強いこともあって、すんなりと登ってきた道を引き返すことにした。まずは南ピークに戻るのだが、今度は尾根のままに歩いて、展望岩の呼べそうな大岩のピークに立った。223番鉄塔が視界を妨げていたものの、吉井川の流れが、鉄塔そばで眺めたときよりも一段と広く眺めることが出来た。そして岩場を下りると芝下コースを下って登山口へと戻って行った。神ノ上山と言いこの外国山と言い、どちらも展望を楽しみながらのハイキングを味わえたので、和気周辺には同じような山が他にもあるように思え、そのような山を探して再訪したいものだと思った。
(2013/2記)(2021/3改訂) |