TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山県の山
 
高尾山    たかおやま 315.3m 備前市(岡山県)
 
1/2.5万地図 : 備前三石
 
【2012年1月】 2012-09(TAJI)
 
   五石集落より  2012 / 1

 2010年の12月に、兵庫岡山県境にある石粉山を登ったが、その石粉山から西に見えていたのが高尾山で、その小ぶりながら端正な姿が印象的だった。地図を見ると登山道が付いているようであり、小さな山なのでいつでも登れると思っているうちに、一年が過ぎてしまった。ただ冬になると瀬戸内側の低山に目が向くので、2012年の1月になって、漸く高尾山に向かう気持ちが熟した。向かったのは1月の最終土曜日。その日は北の天気が悪いこともあって、瀬戸内側の低山を登ろうと考えたが、その低山もまだ登っていない山を登ろうと思案を巡らせたとき、高尾山が思いついたものである。「備前三石」の地図を見ると、高尾山への破線路は船坂側からと三石駅側から付いていたが、移動を考えたとき、赤穂ICに近い南麓の五石集落から登ることにした。そちら側に破線路は無かったが、里山でもあるので、そま道ぐらいはあるだろうと考えて向かうことにした。
 移動は山陽自動車道を使った。姫路西ICより入って、赤穂ICで降りる。後は県道96号線をひたすら西へと走って、岡山県に入った。その県道96号線を進むうちに、五石集落への道が分かれたので、そちらに入る。その車道は東へ延びて高尾山の南麓を通るのだが、走り出すと前方にすっきりとした姿の山が現れた。一目でそれが高尾山だと分かった。その高尾山へと向かって行く。一度車道が二つに分かれたが、その二つの車道が再び一つになった位置で、そばに空き地を見た。その先へと車を今少し進めたものの駐車に適した位置が見つからないので、先ほどの二つの車道の合流点に戻って、そこに駐車とした。高尾山の山頂からは南西の位置となり、距離はごく近かった。たまたま近くに地元の人がいたので、高尾山の登山道について尋ねてみた。尾根への道は無いとのことだったが、近くから簡単に尾根に出られると教えていただいた。また高尾山は地元では「オハエ」と呼んでいるそうだった。教えていただいたルートは、始めに民家のそばを通り抜けて、後は枯れ沢沿いの荒れ道を歩いて行くものだった。教えられたとおり枯れ沢に出て、左岸の荒れ道を奥へと進む。沢には幾つか堰堤が作られており、第5堰堤の位置で枯れ沢を渡って堰堤の西側に出た。そこより西に登れば、簡単に尾根に出られるとのことだった。その位置に立つと、西に向かうよりも北北西に向かった方が早く尾根に出られそうに思えて、北北西へ登って行くことにした。足下は礫(れき)が多くあって滑り易く、注意が必要だった。また登るほどに急斜面になってきたので、木に掴まりながら登った。尾根までの距離は大したことは無かったが、何度か足を滑らせながらで、思っていたよりは少し苦労して尾根に着いた。尾根には小径が付いており、それは地図上の破線路で、三石駅側から来ている道だった。傾斜は緩やかで、尾根道なりに歩いて行くと、右手前方に山頂が望めるようになった。途中、尾根道と分かれて巻き道が現れたので、そちらが近道かと思って辿ったが、次第に怪しくなったので、また尾根道に戻った。山頂へは北側から回り込むようにして近づくことになるが、その北側の位置まで来たとき、船坂側からのコースが合流した。目印テープも目に付くようになった。ただ足下にシダが増えてきて、小径が隠れ気味になってきた。そのシダ地を通る小径が二手に分かれたが、尾根に向かう方を辿ると、東西に走る尾根に出たとき、少しシダヤブをかき分けるようになった。どうも、もう一方の小径が正しかったようである。それを気にせず山頂に向かうと、シダ地を抜けてはっきりと尾根道を歩くようになった。露岩が現れて、左手となる南の方向に展望が現れるようになった。そして山頂へ。山頂は手頃な広さに開けており、三等三角点(点名・五石山)の周りに岩が点在していた。尾根を歩くうちに、次第に空の雲は薄れていたのだが、陽射しが現れるまでになっており、山頂は明るくなっていた。山頂も南に向かって展望があったが、少し南に下った岩場の方が良さそうなので、足下に注意しながら移動すると、ずっと広く展望が得られた。東には兵庫岡山を分ける県境尾根、足下に五石新池、前方から南西は備前市南西部の山並みと、遮るものの無い展望で、暫しこの風景を楽しんだ。山頂に戻って北の方向に展望はないかと探ると、木立の空いた所から、石堂丸山が覗いていた。山頂に戻って昼休憩とする。陽射しがあるだけでなく、この日は気温も幾分高めのためか、風に冷たさは無く、穏やかに過ごせた。下山は登ってきたコースを引き返す。この下山では目印テープを辿ったところ、山頂手前のシダ帯は歩かず、ショートカットの形で、北側の尾根に向かった。その北尾根から西尾根へと入り、尾根のままに下ると、堰堤のある谷が近づいたとき、西尾根が二手に分かれた。左手の尾根を歩いて行くと、谷の西側に向かうようになった。そして手頃な所で尾根を離れると、5分程で第5堰堤のそばに下り着いた。地元の人に聞いた通り、第5堰堤からは西に登るのが正解だったようである。谷を東側に渡ると、後は堰堤沿いの荒れ道を歩いて駐車地点へと戻って行った。尾根道が今少し整備されれば、山頂展望は悪くないので、少しは人気が出るのではと思いながら、五石の里を後にした。
(2012/2記)(2021/5改訂)
<登山日> 2012年1月28日 11:55スタート/12:03第5堰堤/12:17尾根に出る/12:41船坂側からのコースと合流する/12:50〜13:48山頂/14:12尾根を離れる/14:16第5堰堤/14:23エンド。
(天気) 薄曇りの空。気温は山かげで7℃ほど。登るうちに空は少しずつ薄れて、薄晴れ程度となってきた。更に山頂では陽射しも現れた。山頂の気温は13℃ほどあり、少しあった北風には、あまり冷たさを感じなかった。視界は少しうっすらとしていた。下山を終える頃は青空が増えており、雲の多い晴れと言えるまでになっていた。
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五石集落に入ると、車道の先に高尾山が望めた 車道を引き返すように歩いて山際の民家に向かう 民家の横の細道を沢沿いに北へと向かった
左岸側に移る 沢は枯れ沢だった 沢には幾つか堰堤が作られていた 道には荒れ道で、枯れたタケニグサをかき分ける
第5堰堤に来て、反対側に渡る 西を見ると、木立を通して高尾山が望まれた 礫の多い斜面を北西へと登って行く
登るほどに急斜面となる 木に掴まりながら登
った
尾根に出ると、尾根道と出会った 落ち葉道だ
った
東へと尾根を進んでいると、高尾山が眺められ
一度、尾根から分かれたトラバース道を歩いた
が、次第にはっきりしなくなった
尾根に戻って、再び尾根歩きに移った 少し山
頂の姿が変わってきた
シダの茂る所が現れたが、道ははっきりしてい
この地肌が露わな所を登った先で、船坂側か
らのコースが合流した
合流点からは北へと向かうようになった 山頂が近づいたとき、山頂方向への小径が分か
れたが、真っ直ぐに尾根を目指した
尾根の方向は間違いだったようで,、シダヤブ
に突っ込んでしまった
シダヤブ歩きは長くは続かず、尾根道を歩くよ
うになった 左手に展望も現れることがあった
山頂が目前になった

 山頂に着くと、
 そこは手頃な感
 じで開けていた

 山頂の三等三角点
 (点名・五石山)
 を見る
山頂からは、南に展望が開けていた 南側は岩場になっており、少し下ると更に展望が開けた

 場所を変えると、
 東の方向に六道山
 が眺められた

   百間岳の方向を大
   きく見る
上の写真の六道山を大きく見る 足下に見えていたのは五石新池だった 南西に五石集落を見る

 山頂の北側は雑木
 林だったが、木立
 の空いた所から石
 堂丸山が眺められ
 た

 下山は赤テープを
 追って行くと、北
 東方向にショート
 カットで下った
 ごくスムーズに歩
 いて行けた
西尾根を戻って行くと、尾根は二手に分かれた
 そこより左手の尾根の方向に進む
第5堰堤の西の辺りまで来たとき、尾根を離れ
て東へと下って行く
緩やかな斜面下って行くと、すぐに第5堰堤が
見えてきた
枯れ沢の左岸を戻って行く この帰路では左岸路を最後まで歩いた 駐車地点に戻って、駐車していた辺りを眺めた