TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山県の山
 
鷲峰山    じゅうぶうさん 398.1m 矢掛町・倉敷市
(岡山県)
 
1/2.5万地図 : 玉島
 
【2016年11月】 2016-124(TAJI&HM)
 
   小田川の近くより  2016 / 11

 岡山県の山を登るときに参考とするガイドブックに「岡山の山百選」があるが、その97番目に紹介されているのが鷲峰山だった。「岡山県南西部の名峰」として紹介されていたことに興味を持って向かったのは、2016年11月の最終土曜日、快晴の日だった。ガイドブックの記事は特に読まず、そこに載っていた地図と国土地理院の地形図を参考にして、倉敷市側から登ることにした。国道486号線を真備町で離れて大武集落へと入り、山裾の細い車道を北へと進んだ。登山コースがあると思える辺りまで来ると墓地が現れたので、その墓地の空き地に駐車とした。溜め池が南東方向のごく近い位置に見えていた。本の地図に示されてコースは分かり難かったため、地形図に載っていた破線路を目指すことにした。ガーミンを持っていたので現在地を確認すると、近くの農道が破線路に繋がっていることが分かった。そこでその農道を歩き始めた。細い道ながら山の方向に確実に向かっていた。そして破線路の起点に着いたところ、そこは果樹園だったが、その先に小径は無くただのヤブがあるだけだった。ヤブには入りたくなく、農道の続きを歩くことにした。その道も長くも歩かず終点となり、そちらの先も小径は無かった。小径を歩くのは諦めて、その位置より南西方向に歩いて破線コースを目指すことにした。雑木ヤブ程度だったが、斜めに歩いて行ったので足下に注意しながらだった。無難に歩いていたところ、シダヤブに突っ込んでしまった。そこを抜けると急斜面だった。そしてまたシダヤブが現れた。こうなると破線コースに近づくのは諦めて、西方向へと主尾根を目指すことにした。けっこう急斜面だったが、登るうちに尾根を辿れるようになり、いつしか獣道を歩くようになった。傾斜が緩んでくると、前方に主尾根が見えてきた。その主尾根が間近になると、そこに送電塔の建っているのが見えた。送電塔は新倉敷支線17番鉄塔で、そこに着いて漸く一息つけたが、歩き始めてから2時間近くが経っていた。そこに着くまで展望は全く無かったが、鉄塔の位置は少しあり、鉄桶に邪魔されながらも南東方向が眺められた。但し、この日は快晴ながら濁った視界で、風景はうっすらとしていた。送電塔の位置からは山道があり、山頂方向へと進むと、すぐに尾根コースに合流した。はっきりとした登山道で、一気に気楽な歩きとなった。尾根道は巡視路でもあり、その案内標識に「鷲峰山」の名を見ることがあった。山頂の手前に392mピークがあり、地形図ではそこを鷲峰山としていたが、岩があり単にヤブになっているだけだった。その392mピークを過ぎると目の前に山頂となる398mピークが現れたが、そこへは南側から真っ直ぐ近づくのではなく、西側から回り込むようにして近づいた。山頂に着くと、そこには送電塔(新倉敷支線16番)が建っており、送電塔の下はススキが繁茂していた。そして三角点は送電塔の少し南寄りの位置に置かれていた。その山頂だが周囲は樹林が囲んでおり、展望は良いとは言えなかった。北の方向が少し見える程度だった。ここまで来ての正直な感想として、岡山百名山に選ばれただけの良さは感じられなかった。ガイドブック通りに75分ほどで山頂に立てていたならば、そのまま北へと歩いて高山を目指すつもりだったが、既に2時間以上かかってしまったこともありその考えは消えていた。むしろこの鷲峰山への正しいコースに興味があり、尾根道を引き返して起点を知りたくなった。30分ほどの休憩を済ませると往路を引き返した。91番鉄塔のそばを過ぎても南へと尾根道は続き、緩やかに下った。そして東に向かう道が分かれると、そちらに入った。送電塔の標識には、その行く先は「赤鳥居バス停」と書かれていた。程なく溜め池が現れてその先で道は二手に分かれたが、東に向かう道を下った。そこまでは地形図の破線路コースだったが、登山道のままに下って行くと、徐々に破線路コースからは南へ離れるようになった。道はヤブっぽくなったりしなながらも続いて、最後は農道を歩くようになり、無事に大武集落内の車道に合流した。その車道は駐車地点に通じる道だった。どうやら往路で歩いた農道よりも一つ南の農道が登山コースのようだった。その農道は地形図には示されておらず、これでは分からなかったのは致し方なしだった。後は車道を北へと歩くと、9分で駐車地点に到着となった
(2016/12記)(2020/7改訂)
<登山日> 2016年11月26日 10:15墓地よりスタート/10:25果樹園/10:44斜面に取り付く/12:09[91番]鉄塔/12:28〜54山頂(90番鉄塔)/13:17山上の溜め池/13:57大武集落の道に合流/14:06エンド。
(天気) 朝の空は快晴だった。山上の気温は15℃ほどで、風はほとんど無かった。少し薄い青空で、視界はややうっすらとしていた。午後に入ると薄雲が広がり出して、麓に戻ってきたときは薄曇りの空になっていた。
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墓地の駐車スペースに車を止めて歩き始めた 墓地の先に溜め池が見えていた 車道からは南の山並みが眺められた
すぐに現れた農道に入った 始めは舗装路だった 前方にこれから向かう尾根が見えていた
地図で登山道が始まる位置は果樹園だった その登山道はと探すも、ヤブがあるだけだった 仕方なく、農道の続きを歩いた
農道は程なく終点となり、そこには罠が置かれ
ていた
登山道は無かったが、引き返さず斜面に取り付
いた
少しヤブっぽい斜面を登った
歩き易くなったので、南西へと歩いて地図の破
線路コースを目指した
シダヤブが現れると迂回したので、なかなか破
線路コースに近づけなかった
ときにシダヤブを突っ切ることもあった
途中で破線路コースに近づくのは諦めて、尾根
を目指して西へと向かった
木々が疎らになったとき、前方に主尾根が眺め
られた
急傾斜ながら支尾根を辿るようになった
主尾根が近づくと、支尾根はごく緩やかになっ
主尾根が間近になると、植林地を登った 主尾根に着くと新倉敷支線17番鉄塔が建って
いた
小田川を挟んだ対岸の尾根が眺められた 送電塔の位置から登山道が始まっていた  すぐに縦走コースに合流して北へと向かった
送電塔の標識に、鷲峰山の名を見た 392mピークは単なるヤブだった 登山道に二つの標柱が並んで立っていた
山頂には西から回り込んで近づいた 山頂に着くと、新倉敷支線16番鉄塔が建って
いた
鉄塔の下はススキのヤブだった

 三角点はと探すと
 送電塔の南側の雑
 木帯で見つけた

 三等三角点(点名
 ・夜出)を見る

 北に見えていたのは
 次の390mピーク
 だった

   その背後は400m
   台の吉備丘陵だった
正しい登山コースを知りたく往路を引き返すこ
とにした
落ち葉に覆われた尾根道を歩く 頭上の紅葉を楽しみながら歩いた
紅葉と言うよりも黄葉の木が多かった 縦走路を歩くため、17番鉄塔は少し離れて見た 更に南へと歩いた
道なりに歩いて行く 東に向かう道が分かれたので、そちらに入った 石仏を見かけた

 右手に池が現れた
 山上の溜め池だっ
 た

 静かな湖面を眺め
 た
始めは易しく下って行けたが 次第に荒れてきた 石の多い所を下った
シダの茂る所もあった 麓が近づいて、また歩き易くなった 左手に現れたのは大武配水池だった
竹林のそばを通った 前方に農道が見えてきた 農道に入ると、前方に大武集落が見えてきた

 集落を抜ける車道
 に入った そのま
 ま歩けば駐車地点
 だった

   道そばで見かけた
   のは「やすらぎ地
   蔵」だった
往路で歩いた農道の分岐点を通った 駐車地点となる墓地が近づいてきた 帰路に山頂(No.16)方向を眺めた すっかり曇り
空だった