2021年の8月に入って、岡山県の山を登りたくなった。真夏であっても無理なく登れる山を考えたとき、津山市街に近い天狗寺山が良さそうに思えた。天狗寺山には幾つかコースがあるが、「岡山の山百選」では北面側に付く天狗寺林道を登るコースが紹介されていた。林道は山頂まで通じているので、その林道コースなら無理なく山頂に立てそうだった。向かったのは8月6日のこと。梅雨明け以降は快晴がずっと続いており、この日も快晴だった。ナビを加茂町成安にセットすると、まずは中国道を走って津山ICで降りた。国道53号線を北上し、県道6号線に入った。加茂町に入り東西橋を渡ると、その先はナビは役立たなくなったので、ガーミンを見ながら走ることになった。そして高下集落に入ると漸く登山道の方向を示す標識が現れた。その標識の位置から南へと向かうのだが、標識が無ければ西に直進するところだった。もう一度分岐点に標識があり、後は天狗寺林道に入って一本道だった。そして分岐点の位置から500mほど走ったとき、右手に空き地が現れたのでそこに駐車とした。ガイドブックもそこを駐車地点としていた。後は山頂までずっと林道歩きだった。林道は少し荒れ気味で、四駆車なら問題無さそうだったが、一般車では底を擦る恐れがあったので、先ほどの空き地に車を止めたのは正解のように思われた。林道は緩やかに続くのだが、ときに陽射しをまともに受けることがあり、けっこう汗をかきながらの登りだった。途中で林道は二手に分かれた。右手が天狗寺林道上線で左手が下線だった。そこはガイドブック通りに下線を歩いた。その新道で山頂の東面側に回り込んできたとき、漸く展望が現れて東から北にかけての山並みが眺められることになった。その先で上線コースが合流した。その合流点の先で尾根コースが右手に分かれた。そのコースは鬼子母神を通るコースで、下山で歩く予定にしていたので林道歩きを続けた。その林道にクサリの車止めが現れた。車で来ようとすれば、そこまで来られたようだった。その辺りでは林道は急傾斜となっており。林道と言えどもしっかり登った。そして山頂が近くなって進む方向が南から北西へと変わると、林道は緩やかになり程なく電波塔の前に出た。そのそばの少し高くなっている地点が山頂だった。山頂に立つと、そこに二等三角点(点名・大篠)を見た。その位置は東の方向に少し展望があり広戸仙の辺りが眺められたが、林道の途中の展望地の方が広く眺められたようだった。その山頂には木陰が無かったので、林道に下りて今少し北へと歩いて木陰を見つけると、そこで休憩とした。ほのかながら涼しさを感じる風が通っており、良い感じで休むことが出来た。45分ほど休むと下山に移った。下山は尾根筋を北へと歩いた。林道は電波塔のそばまでで、その先は山道だった。その山道だが歩く人が少ないのか、笹が茂って歩き難くなっていた。それでも道としてははっきりしており、目印テープもあったので、コースを外れることは無かった。その途中にあったのが鬼子母神で、大岩に小さな祠が鎮座していた。その先もヤブっぽい道で、最後は本当にヤブのようになって林道に合流した。その先で天狗寺林道上線に入るつもりだったが、上線もヤブっぽさがあるように見えたので、往路と同じく下山でも下線コースをずっと歩いて駐車地点へと戻った。
(2021/8記) |