TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山鳥取県境の山
 
桜尾山    さくらおうざん 956.3m 津山市(岡山県)
智頭町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 大背
 
【2001年5月】 No.1 2001-27(TAJI&HM)
 
    那岐山の東仙コースより  2009 / 10

 鳥取岡山県境の東部、那岐山に近い位置に桜尾山ときれいな名の山を見つけて興味が湧いてきた。登山に関する知識は全く無かったが、南麓側から適当に登ろうと向かったのは2001年5月のことだった。黒尾トンネルを越えて鳥取県智頭町に入ると、物見峠に向かう県道を進んだ。標高630mの物見峠を越して岡山県側に入り、物見奥集落の手前300m辺りにあった林道の入口そばに駐車した。始めは林道を歩いて行く。林道は沢に平行して続いていたが、あまり使われていないようで雑草が繁っていた。雑草は丈が高くないため、歩く邪魔にはならなかった。道一面にミツバの生えている所もあった。周囲は植林帯で薄暗かった。15分ほど歩くと林道は終わったので、その先は続けて沢沿いを歩いて行くことにした。はっきりとした小径は無く、渓流沿いを歩いていると小石が多く歩き難さがあった。そこでそばの植林帯を歩くと、今度は足下が柔らか過ぎていずれにしても歩き難かった。それに雑草も煩わしかった。そのうちに沢沿いは狭くなり傾斜も増してきたので、沢を離れて尾根を登ることにした。そこで左岸の植林帯に取り付いた。急斜面を無理やり登って尾根に出ると、周囲は雑木帯に変わった。但し傾斜はきついままで、少し厳しさのある登りが続いた。下生えにクマササが増えてきた。始めは丈が低くて気にならなかったが、やがて胸丈ほどになり、かき分けながら登らなければならなかった。このヤブコギ登山が山頂近くまで続いた。但し周囲の木々は新緑とあって、その優しげな風景は悪くなかった。山頂より100m程低い地点に来て、漸く傾斜が緩くなった。所々に目印のヒモも見られるようになり、踏み跡程度の道も現れた。山頂の間近に来て県境尾根に合流した。そこより北西に稜線を辿ると、数分で山頂に着いた。山頂にはマイクロウェ ーブ反射板が建っていた。それまで全く展望は無かったが、ここに来て漸く展望を得ることになった。北側が開けており、黒岩高原や麓の富沢地区が眺められた。但し樹高4メートルになっている植林を通してなので、以前はもっと展望が良かったのではと思われた。もっと展望を得ようとマイクロウェーブ反射板の鉄塔を登ると、期待通りに素晴らしい展望が現れた。何と言っても南の那岐山の山並みが大きかった。ただモヤのきつい視界だったのは残念だった。那岐山の左手に見えている姿の良い山は袴ヶ山かも知れなかった。 山頂は涼しい風が吹いており、その快さに1時間以上を過ごしてしまった。下山は始め県境尾根を西へと歩き。すぐに県境尾根を離れて南西尾根に入った。南西尾根には手頃な尾根道が付いていた。20分と歩かず902mピークに着くと、そこは全くの植林地で展望は無かった。そこより県境尾根を離れて南東に延びる小さな尾根を下ることにした。取り付き地点には赤テープが付いていた。植林地の急尾根だったが、幅広の道が真っ直ぐに付いていた。おかげで急坂を一気に下って行けた。傾斜がやや緩くなると片側が植林地、もう片側が雑木林となった。そして尾根の道は細々としたものになった。その道も次第に不確かになってきて灌木や雑草が目立つようになったが、かまわず下って行った。その頃には空は黒い雲が広がっており、尾根は薄暗くなっていた。最後まで下りきると、そこは駐車地点のそばだった。蕭々と雨が降り始めた。
(2009/10記)(2021/10改訂)
<登山日> 2001年5月26日 11:00スタート/11:30斜面取付き/12:20〜14:00山頂/14:17[902m]ピーク/14:55エンド。
(天気) 薄曇り。ときおり淡く青空が現れることもあった。気温は23度ほどか。さほど高くはなかったが、風の通らない山中では、やや蒸す感じがした。ただ稜線では涼しげな風が吹いており、過ごし易かった。陽はほとんど射さず、雲が薄れたときに明るさが増す程度だった。午後に入ると徐々に雲が濃くなって、曇り空に変わってきた。そして下山が終わる頃より雨が降り出した。視界はモヤがきつく、遠方は判然としていなかった。また近くの山々も白っぽい感じでぼやけていた。
写真記録は無し。