TAJIHM の 兵庫の山めぐり <岡山県の山
 
角ヶ仙    つのがせん 1152.5m 津山市・鏡野町
(岡山県)
 
1/2.5万地図 : 奥津・美作加茂
 
【2017年8月】 No.2 2017-89(TAJI&HM)
 
   鏡野町越畑より  2017 / 8

 角ヶ仙の鋭角的な姿に惹かれて1994年に越畑キャンプ場から登っていたが、20年以上が経過するとその印象が薄れてしまった。そこでもう一度登ってみようと向かったのは2017年8月の最終日曜日だった。この日はけっこう澄んだ視界で、中国道を走っていると那岐連山がくっきりと眺められた。津山ICで降りると、後はナビに従って国道53号線、県道6号線、県道75号線と走ったが、県道75号線は林道と呼べそうな細い道で、尾根を越えて越畑集落へと下りて行った。そして集落に入ると基幹林道美作北線に入って越畑キャンプ場に近づいた。その越畑キャンプ場はもう使われていないようで管理棟は廃屋になっていた。その管理棟の前が駐車場で、そこに車を止めた。上空を見ると、ここも澄んだ空だった。基幹林道を越畑集落の方に戻るようにして歩き始めると、すぐに右手に広場が現れた。そこに登山口を示す標識があり、広場を横切ると小径が始まっていた。炊事場跡が現れて、その先より山道となって自然林の中に入って行った。すぐに階段の道を登るようになったが、階段の横には「角ヶ仙登山道」を一文字ずつ書いた標識が立っていた。このコースは丸太の階段道が多くあり、ようやく終わったかと思うと、それは緩やかな所だけで、傾斜がきつくなるとまた階段道となった。周囲は自然林だったが、その下草としてクマザサを見るようになり、それが登るほどに茂ってきた。但しクマザサは登山道際は刈られており、登山道に被さることは無かった。登るうちに右手は植林地に替わってきた。一部では一帯が植林地になることもあったが、概ね左手は自然林だった。歩き始めてから50分ほどで小ピークに着いた。そこは950mピークで、木々の隙間からちらりと角ヶ仙の山頂が覗いていた。その950mピークから歩く方向は北北西となり、緩やかな道で鞍部へと下った。そのときも前方に山頂が望めた。次第に登る方向は北東となって山頂へと向かうが、また階段道だった。その登りの途中で樹林帯を抜け出すことがあり、背後に風景が広がってきた。近くで大きく見える山は泉山と思えた。再び樹林帯に入ると大きな岩が現れてそのそばを通過した。その樹林帯はすぐに終わり、再び周囲が眺められるようになった。もう山頂まで遮るものは無かった。後方の山並みは先ほどよりも広く眺められたが、強い陽射しを避けるために早く山頂に着こうと休まず登った。けっこう急斜面で大汗をかいて階段道を登った。その急斜面が終わると、その先は広場になっていた。そこが山頂だった。山頂はまずまずの広さで開けており、南の方向に展望もあって雰囲気は良かったが、陽射しをまともに受けることになった。それを避けようと東側の樹林に入って木陰を求めた。そして手頃な木の下で一休みとした。木陰には涼しい風が通っており、空気感はもう秋のもので爽やかさが感じられた。その風の快さに誘われて横になると、いっとき眠りに落ちてしまった。その眠りから醒めたところで昼食をとった。その角ヶ仙の山頂から良く見えていたのが泉山で、北から見ると角ヶ仙と同様に鋭角的な姿で眺められた。この角ヶ仙には二つの登山コースがあり、越畑キャンプ場跡地から登ってきたのだが、もう一つのコースで下山することにした。そのコースも越畑キャンプ場跡地の近くに下り着くはずだった。始めは南東方向に向かって下るのだが、いきなりクマザサをかき分けるようにして下ることになった。道がはっきりしていたのでヤブコギとは言えなかったが、往路コースと比べて雰囲気は全く違った。少し下ると前方が開けて展望が現れた。山頂よりも広々とした眺めで、北東から南にかけてが一望だった。その中で目立っていたのは那岐連山だった。その展望が樹林に入ったことで消えると、後はひたすらクマザサの中を下った。その下山コースも往路コースと同様に急斜面が続いたが、こちらは階段道が作られておらず、自然な山道だった。そのため滑らないようにと慎重に下ったが、足下がササに隠され気味とあってけっこう神経を使うことになった。そのササを避けながらの下りは長々と続き、ササが疎らになったのは標高900mを切った辺りだった。周囲は自然林で、ようやく気楽な感じで下って行けた。下るうちに周囲に植林地が見られるようになり、展望の無いままの下りが続いた。周囲がすっかり植林地となった中で沢に沿う作業道に下り着くと、そこからは左手の方向に歩いた。目印テープがあってそれを追っていると、いつしか植林地に入ってしまった。それでも目印テープを追って下った。小さな沢を横切ることもあったが、いつしかはっきりとした小径を歩くようになり、そして舗装路に合流した。その舗装路は朝に歩いた基幹林道美作北線で、その合流地点から駐車地点までは10分程の距離だった。
(2017/9記)(2020/4改訂)
<登山日> 2017年8月27日 9:15越畑キャンプ場の駐車場よりスタート/10:03[950m]ピーク/10:49〜12:30山頂/13:24作業道に下り着く/13:41基幹林道に合流/13:52エンド。
(天気) 晴れ。雲は少し多いと思える程度で、薄雲も見られた。尾根の気温は27℃ほどで、山頂では25℃だった。山頂の空気感は秋のもので、涼しい風もあって過ごし易かった。視界はまずまず良かった。
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駐車場からは廃墟となったキャンプ場の管理棟が目の
前に見えていた
車道を西へと歩くと、すぐに右手に広場が現れた そ
の入口に角ヶ仙登山口の標識を見た
広場を横切ってその先の小径に入った 前方に見えて
いるのはキャンプ場の炊事棟だった
炊事棟のそばを通り過ぎる 登山道に入ったようだった 周囲は自然林だった すぐに丸太の階段道が始まった
自然林の中を階段道は続いた 登山道の周囲にクマザサが増えてきた ササと自然林の中を登って行く

 ベンチが現れたの
 で一休みとした

 ササは刈られて道
 幅が広げられてい
 た
また階段道を登って行く 尾根が緩んだと思ったら すぐに階段登りに戻った 周囲は植林地となった
950mピークに着いた ピークからは山頂がちらりと望めた 左手は自然林、右手は植林となった尾根を登って行く
前方に山頂をはっきり見るときがあった 優しげな風景の中を登って行く ササが増えてきたが、刈られていたので無理なく登れた
樹林帯を抜け出すと後方に展望が広がってきた 再び樹林帯に入ったが その樹林帯を抜けると山頂まで高い木は見られなかった
先ほどよりも更に展望が広がった 夏の陽射しを受けながらの登りが続いた 急斜面を登りきると、その先は一気に緩やかになった

 そこが角ヶ仙の山
 頂だった


   三等三角点(点名
   ・角ヶ仙)を見る

 山頂を別の角度か
 ら眺めた 北面側
 は樹林が広がって
 いた

   南側はすっきりと
   開けていた

 南から南西にかけ
 てを眺めた
泉山の麓に見えていたのは香香美ダム湖だった 上の写真に写る大地山を大きく見る 上の写真に写るオオヒラ山を大きく見る
下山は南東方向へともう一つの登山コースに入った こちらのコースは最初かクマザサが登山道にかかって
いた
クマザサをかき分けて下る所も現れた

 展望が現れると、山
 頂よりも広々と眺め
 られた

 上の写真に写る那
 岐連山を大きく見
 る

 このコースからも
 泉山が眺められた
少し下ると那岐山の左手が眺められるようになった 大ヶ山の背後にうっすらと兵庫県境の山並みを見る
足元はササに隠されているため、慎重に下った 目印テープを追いながらの下りでもあった 後ろからついてくるパートナーを振り返った
樹林帯に入ってもササは減らなかった 標高900mを切ってようやくササは減ってきた 尾根も緩やかになって気楽に歩けるようになった
ササは消えて植林地の中をずっと下った 作業道に下り着いた 作業道を左手の方向に歩いた
枯れ沢を横切った いつしか道は不確かになったが、目印テープを追った いつしかはっきりとした小径を歩くようになった
舗装路に合流した 基幹林道美作北線だった 後は基幹林道を戻るだけだった キャンプ場跡地に戻ってきた