TAJIHM の 兵庫の山めぐり <鳥取県の山
 
陣鉢山    じんぱちやま 1207m 若桜町(鳥取県)
 
1/2.5万地図 : 若桜
 
【2014年4月】 No.3 2014-31(TAJI)
 
    舂米集落を抜けた位置より  2014 / 4

 三度目の陣鉢山は、急な思い付きだった。2014年4月に入って、雪山の最後として青ヶ丸を目指したところ、何と広留野への道がまだ除雪されていなかった。それを見て、青ヶ丸はあっさり諦めることにした。そこで代わりとして青ヶ丸に近い山を登ろうと考えて、急きょ決めたのが陣鉢山だった。三度目となるので、新しいコースで登りたいところだが、急に決めたので、これまでと同様に舂米から東因幡林道を経由するコースで訪れることにした。舂米集落に入り、「氷ノ山自然ふれあい館」のそばを抜けると、案の定、車が進めるのは氷山命水のそばまでで、その先はクサリが張られている上に除雪されていなかった。そこで車をクサリ止めの手前に止めてスタートした。雪は30センチほどしかなく、良く締まってもいたので、スノーシューを履かずに歩いた。それが雪の緩んだ所も現れて次第に歩き難くなってきたので、途中からスノーシューを履くことにした。東因幡林道に入ると雪は増えたようで、冬と変わらぬ風景の所も現れたそうかと思うと雪の消えている所もあった。また土砂崩れの起きている所も何カ所か現れた。展望は以前よりも少し悪くなったのか、氷ノ山は良く見えるものの、その右手に続く風景は木立に遮られてきたようだった。やはり陣鉢山の東肩までは距離があり、途中から陣鉢山の姿が見えてきたものの、なかなか近づかなかった。ようやく登山口となる東肩に着いたのは、歩き始めてから1時間47分、東因幡林道に入ってから1時間20分が経っていた。意外だったのは尾根上に雪が見られなかったことで、そのためスノーシューを脱ぐことになった。斜面にはまだまだ雪が残っていたので、尾根上に笹が多いことで雪解けが進んだものと思われた。おかげで尾根道を辿って行けた。ときおり雪が現れるものの、部分的だった。1123mピークを過ぎても状況は変わらず、鞍部を過ぎて急斜面を登るようになって、ようやく雪の斜面を登ることになった。その斜面がけっこう急斜面で、キックステップで登って行った。後は山頂までずっと雪を踏むことになった。この陣鉢山の良いところは扇ノ山と青ヶ丸の並ぶ姿がすっきりと眺められることで、途中でもその展望はあったが、山頂では一段と広く眺められた。その風景を楽しみながら昼食とした。ところで同じ季節に登った前回は満開のタムシバの花を山頂で見かけていたのだが、そのタムシバはと見ると、蕾をほころばせ始めていた。後数日で花が開きそうだった。この山頂からの展望としては大山も少し見えたはずだったが、この日は少しうっすらとした視界のためか、モヤの中に溶け込んでいた。山頂で30分近く過ごすと、下山を開始した。下山は往路を戻るのみだった。山頂を離れると尾根を辿ってまずは東因幡林道に戻るのだが、1123mピークを過ぎた先でコースを間違えてしまった。尾根なりに歩けばと下っていたところ、一つ北寄りの尾根に入っていることに途中で気付いた。雪が消えていることで自分のトレースを終えないことも原因の一つだった。尾根を引き返さずに、斜面を横切って軌道修正した。東因幡林道に着くと、後は長い林道歩きとなるのだが、この帰路では楽しみがあった。フキノトウがぼちぼち顔を出しており、それを摘みながらであったので、さほど退屈せずに歩いて行けた。この林道歩きとなって再びスノーシューを履いた。昼を回って雪は朝よりも緩んでおり、ツボ足ではやはりストレスが大きくなったためだった。但し雪の消えた所や崩壊地は歩き難いこともあって、何度かスノーシューを脱ぐことになった。駐車地点に戻ってきたのは16時が近い時間になっていた。この日は休憩時間を除いて6時間ほどのハイキングをしたことになったので、心地よい体の疲れを覚えながら帰路についた。
(2014/5記)(2020/4改訂)
<登山日> 2014年4月12日 9:16氷山命水のそばよりスタート/9:43東因幡林道分岐点/11:03東肩登山口/11:34[1123m]ピーク/12:05〜42山頂/13:01[1123m]ピーク/13:36東肩登山口/15:17東因幡林道分岐点/15:46エンド。
(天気) ごく薄い雲の広がる空だった。薄青空とも呼べそうだった。朝の気温は8℃ほどで、その後は気温が上がり、17℃ほどになってきた。山頂では風はほとんど受けず穏やかだった。視界は遠方がうっすらしていたものの、悪くは無かった。
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除雪されておらず、前回と同様に「氷山命水」
のそばから歩くことになった
スノーシューを履いて歩き出すと、兵庫県境ま
で1kmの標識が現れた
一度、すっかり雪が消えてしまった そこでス
ノーシューを脱いで歩いた
左手の木立が切れたとき、陣鉢山の姿が望めた また車道は雪で覆われたのでスノーシューを履いた  二つの目の無線塔が現れた
 西に展望が開けたと
 き、三国山の尾根が
 眺められたが、その
 背後の大山はモヤの
 中だった

   南西方向には東山と
   鳴滝山の並ぶ姿が眺
   められた
右上の写真に写る舂米集落を大きく見る 東因幡林道の分岐点に着いた 東因幡林道の入口にはクサリが張られていた
長い林道歩きが始まった 周囲の木立は根明けの風景だった 林道は緩やかに続き、スノーシューで黙々と歩いた
薄い青空が広がっていた このはっきりとした足跡はタヌキのようだった 陽当たりの良い所では雪の消えていることもあった
はや新緑を芽生えさせている木を見た 林道は山襞なりに続いた 林道には崩壊している所もあった

 氷ノ山の方向が眺
 められるようにな
 った

 氷ノ山の山頂を大
 きく見る

 派手に崩壊してい
 る所が現れた


   その辺りは氷ノ山
   から三ノ丸にかけ
   てがすっきりと眺
   められた
やがて左手前方に陣鉢山がけっこう近い感じで見えてきた 更に東尾根がすっきりと眺められるようになった その尾根を歩く予定だった
根明けの風景を見る 歩き始めてから2時間近くかかって東肩が近づいた  東肩に着くと、一帯に雪はほとんど無かった
登山口ははっきりしておらず、適当に取り付いた 尾根に出ると尾根にも雪は無く尾根道が現れていた  その尾根道をずっと歩いて行った

 次第に雪が見られ
 るようになったが
 ごく僅かだった

 尾根を進んでいる
 と北に展望が現れ
 て扇ノ山と青ヶ丸
 の並ぶ姿が眺めら
 れた
1123mピークに着いた 1123mピークから山頂方向を見る 鞍部へと下り出すと、東に鉢伏山が望めた

 鉢伏山を大きく見
 る

 鞍部辺りはブナ林
 が広がった
最後の登りにかかっても、雪はほとんど無かった 登るほどに雪が現れて、傾斜も増してきた 急坂を登り切ると後は緩やかなまま山頂に近づいた

 山頂が間近になった
 とき、北に再び扇ノ
 山と青ヶ丸の並ぶ姿
 が現れた

 扇ノ山を大きく
 見る


  青ヶ丸の背後に
  仏ノ尾が少し覗
  いていた

 山頂が目前になっ
 た

   雪に覆われた山頂
   に着く 相変わら
   ず山名標識は無か
   った
山頂から改めて北の方向を見ると、北東方向の蘓武岳まで眺められた 山頂のタムシバは蕾がほころびかけたところだった
上の写真に写る三川山を大きく見る 上の写真に写る蘓武岳を大きく見る

 山頂から南の方向
 を見ると、木立の
 隙間からくらます
 が眺められた

 下山は往路を引き返
 すのみ

 1123mピークに
 戻るとき、氷ノ山の
 尾根を見る

   1123mピークに
   戻ってきた ここで
   下山方向を誤ってし
   まった
北の尾根を下っており、途中で気が付いてトラバースで戻った その戻る途中で、東に展望が現れた
林道まで戻ってきた また長い林道歩きが待っていた この帰路ではフキノトウ摘みを少々楽しんだ
やはり林道歩きが続くと、少し退屈さを感じた 前方に見えてきた鋭い山は赤倉山のようだった 赤倉山を大きく見る
東因幡林道の入口が見えてきた 西の空は、すっかり薄雲が広がっていた 駐車地点が見えてきて、6時間のハイキングは終了となった