2023年9月中旬の三連休に向かったのは。徳島県内の四国百名山だった。その徳島県の玄関となる鳴門市にも四国百名山があり、それは大麻山で鳴門市の最高峰だった。「分県登山ガイド・徳島県の山」を見ると南麓の大麻比古神社からのコースが紹介されていた。ナビを大麻比古神社にセットすると、大鳴門橋を渡って四国に入り、鳴門ICで降りることになった。県道12号線を西へと走ると八十八ヶ所第一番の霊山寺の前を通ることになった。その先で県道を離れて北へと向かうと、高松道の高架下を通って大麻比古神社に着いた。阿波国の一の宮だけに規模の大きな神社だった。駐車場も広く、その一角に車を止めた。登山口へは境内を通らず神社の東側の車道を歩いて向かった。標識を見ると登山口まで500mだった。気温は既に30℃を越えており、蒸し暑さもあってこの日の登山が厳しくなることが予想された。登山口に着くと、そこから山頂までは2kmだった。登山道に入ると道はすぐに二手に分かれたが、標識は無かった。そこは直進したが、後で分かったことはもう一方の道が主コース(奥宮登山道)だったが、程なくその主コースに合流した。そして尾根筋を登るようになった。その奥宮登山道ほぼ石段の道だった。どうやら山頂に建つ峯神社(大麻比古神社奥宮)への参道と言えそうだった。その途中で気付いたのは道なりに歩いてきた主コースはガイドブックの紹介コースとは違っていることだった。ガイドブックでは参道ではなく南東尾根を登っていたが、どうも紹介コースの方がサブコースではと思えた。暑い盛りに石段をずっと登るのはなかなか辛いことで、登るうちにバテ気味になってきた。そのため休み休みの登りとなってしまった。周囲は自然林が続いて、ときおり展望が現れると南の方向が望めた。そちらに見えたのは眉山だったが、この日の視界は悪くぼんやりとした眺めだった。ときに大休みをしながら漸く山頂まで500m地点を過ぎたとき、コースは二手に分かれた。左手の道は卯辰越に通じる道だった。まずは山頂へと直進する。その山頂が間近になると、また登山道が二手に分かれた。表参道と裏参道だった。そこは表参道を歩いて山頂に向かった。そして登山口に入ってから1時間半かかっての山頂到着となった。バテバテになっての到着だった。その山頂は峯神社がほぼ場所を占めていた。峯神社の前は陽射しが強かったため、裏手で休憩をとることにした。ところがそこはヤブ蚊だらけだった。すぐに20匹ほどが襲ってきた。場所を替えても変わらなかったので、ヤブ蚊を追い払いながらの休憩だった。山頂は全く展望が無かったため、休憩を終えるとガイドブックを参考に北尾根側にある送電塔を目指した。送電塔までは少々距離があり、標高差にして100m、15分ほど歩くことになった。四国電力の阿波鳴門線77番鉄塔に着くと、そこはなるほど瀬戸の風景が眺められたが、けっこう送電線が展望を妨げていた。視界も少しうっすらしていた。その鉄塔での休憩を終えると、歩いてきた道を引き返した。その途中で右手に卯辰越への道が分岐していた。そちらに入ると道は山頂を巻く形でほぼ平坦な道で続いた。卯辰越への道を暫く歩くと左手に往路コースに戻れる小径が分かれた。その小径も緩やかだった。主コースに合流すると、そこから登山口まではまだ1.5kmほど歩く必要があった。その下山では麓が近くなってコースが二手に分かれたとき、往路で歩かなかった尾根コースに入った。そちらは石段が続いており、主コースと言えそうだった。途中にはコンクリート造りの立派な展望台も建っていた。その展望の無い展望台で小休止をした後、登山口へと戻った。後は大麻比古神社へ戻るだけだったが、途中で「ドイツ橋」の案内標識が現れた。そのドイツ橋へと向かうと、大麻比古神社の裏手に近づいた。そして小ぶりなアーチ橋の前に出た。そのアーチ橋がドイツ橋で、そこは観光名所でもあるのか神社から流れてきたと思える観光客を多く見かけた。ドイツ橋からは大麻比古神社へと入り、境内を通って駐車場へと戻った。
(2023/10記) |