TAJIHM の 兵庫の山めぐり <香川県の山 
 
雲辺寺山    うんぺんじさん 927m 観音寺市(香川県)
 
1/2.5万地図 : 讃岐豊浜
 
【2020年1月】 2020-01(TAJI&HM)
 
   観音寺市大野原町萩原より  2020 / 1

 2020年の元旦は、高知県の山行に出かけた。ただ高知県には直行せず、元旦は以前から登りたいと考えていた香川県の雲辺寺山を登ることにした。参考にしたガイドブックは新・分県登山ガイド「香川県の山」で、ナビを雲辺寺ロープウェイの山麓駅にセットした。高松自動車道を大野原ICで降りることになり、南へと走って10時前に山麓駅の駐車場に到着した。そこから遍路道コースの登山口へと向かったのだが、登山口は山麓駅から少々離れており30分ほど車道を歩くことになった。それは良いとして、いざ登山道に入ってみると意外や荒れが目立った。遍路道でもあるのでゆったりと登って行けると思っていたのだが、どうもあまり歩かれていないようでシダを払いながら登ることもあった。遍路道では無いのではと疑問も出たが、その先で遍路道の標識を見たのでコースに間違いは無いようだった。登るうちに少しずつ歩き易くなってきたが、それでもマイナーな登山道であることに変わりなかった。その遍路道コースを地図で見ると、山頂に着くまでに二つの三角点記号が付いていた。最初の三角点は451mピークにあり、その辺りでは登山道は尾根筋から少し離れていた。そのため登山道を離れて斜面を登り、尾根筋上に出た。451mピークはすっかり雑木に囲まれており展望は無かった。三角点は三等三角点(点名・内野々)だった。二つ目の三角点は760mピークの手前にあり、その辺りでも登山道は尾根筋から離れていた。そのため登山道を離れて尾根筋を辿った。三角点の前に出ると、そこもすっかり樹林に囲まれていた。こちらは四等三角点(点名・大野原)だった。既に12時になっていたので、三角点のそばで昼休憩とした。登山コースに戻って改めて山頂を目指したが、まだ標高差は200m近くあった。その頃にはケーブルカーとの距離が近くなったのか、ときおりケーブルカーの音が聞こえてきた。標高850mまで来ると、右手に施設が現れて雪を見るようになった。そこはスノーパーク雲辺寺で、雪は人工雪だった。どうやら雲辺寺山の山頂公園の一角に出たようだった。登山道が舗装路に合流すると、そこからは観光地の世界だった。右手の方向が最高点と思えてそちらに進むと、立派な展望台の前に出た。巨大な毘沙門天像が展望台の上に設置された毘沙門天展望館だった。高さは15mとのこと。有料施設かと思ったが無料だったので、すぐに中に入って螺旋回廊を登った。展望館に近づくときも強い風を受けたが、展望台の上はいっそう強い風だった。気温も1℃まで下がっており、冬の千メートルに近い山の山頂に居ることを実感させられた。展望台の上はその名に相応しい素晴らしい展望があり、北に向かって瀬戸内海まで遮るものは無かった。遠くは瀬戸大橋も望めた。翻って南を見ると、そちらは剣山が望めるとあったが、見えている高峰群にその姿は無かった。どうやら雲に隠されているようだった。その高峰群はうっすら雪化粧をしていた。展望台はほぼ360度の展望で、その眺めから近くに展望台より高い位置は無さそうだったので、展望台の位置が最高点で間違いなさそうだった。地図では927mとあったが、地図をよく見ると、等高線は930mまで描かれていた。強風に耐えながらひとしきり展望を楽しむと、次に向かったのは雲辺寺で、展望台との距離は近かった。立派な参道を南へと緩やかに下ると、四国霊場六十六番札所の雲辺寺の前に出た。この日は元旦と言うこともあってか大勢の参詣客で賑わっていた。その次に向かったのは雲辺寺山からは尾根続きとなる911mピークで、雲辺寺の近くから車道が通じていた。車道はごく平坦な道でもあったので、歩くのは易しかった。但し五百羅漢のそばを過ぎると、途端に人影は見なくなった。911mピークとの間には電波塔が建つ900mピークがあったが、そこは巻く形で林道は続いていた。その900mピークの位置より200mほど進んで911mピークに着いた。そこにも電波塔が建っており、その電波塔を囲むフェンスを回り込んで二等三角点(点名・雲辺寺山)の前に出た。歩くのはここまでとして引き返すことにした。当初の予定では911mピークの近くから始まる登山道でロープウェイ山麓駅に向かう予定だったが、既に時刻は13時半を回っていた。香川県内で宿泊するのであれば問題なかったが、この日のうちに高知市内までの移動を残していたので、熟慮の上で下山は徒歩を諦めてロープウェイを利用することにした。林道を引き返してロープウェイの山頂駅に着いたときは14時1分で、14時発のロープウェイが出た直後だった。そこでもロープウェイは15分間隔で運行していたので、次の15分発に乗り込んだ。乗車時間は7分だった。そして山麓駅に着いて分かったことは、911mピークの近くからの登山道は山麓駅のそばに通じていたことだった。これなら登山道で下りてきても良かったのではとの思いが湧いてきて、そのため少々胸にわだかまりを持って駐車場に近づいた。
(2021/10記)
<登山日> 2020年1月1日 9:51雲辺寺ロープウェイ山麓駅スタート/10:20内野々コース登山口/11:03点名・内野々/12:02〜16点名・大野原/12:45〜13:05毘沙門展望館/13:08〜18雲辺寺/13:34点名・雲辺寺山/14:01雲辺寺ロープウェイ山頂駅エンド。ロープウェイで麓に下りる。
(天気) 朝の空はほぼ曇り空だった。尾根の気温は5℃で、冷たい風を受けた。雲は徐々に減って、山上に出たときは空の半分程度になっており、晴れと呼べるまでになっていた。山頂の気温は2℃で、強く吹く風は身を切る冷たさだった。視界は良かった。
<< Photo Album 2020/01/01 >>
雲辺寺ロープウェイの山麓駅に着いた 駐車場には既に多くの車が止まっていた 高台の駐車場からは海が望めた 上空は曇り空だった
少し車道を戻って、左手の道に入った 道なりに西へと歩いた 全く車は通らなかった 内野々川に架かる内野々橋を渡った
車道が二手に分かれると、直進の内野々林道に入った 雲辺寺ロープウェイまで1kmの標識を見た 瀬戸の海を見ることがあった
突然のように登山口が現れた ここまで30分だった 登山コースに入った 最初は作業道のような道だった
程なく登山道に入った ややマイナー感のある山道だった 丁石が現れると、いきなり三十七丁だった
シダヤブが現れた シダヤブは長くは続かず、普通の山道に戻った また丁石が現れると、三十六丁と一つ減っていた
瀬戸の方向に展望が現れた 左の写真あり、左の写真に写る伊吹島を大きく見る

上の写真に写る紫
雲出山を大きく見


またシダヤブが現
れたので、コース
を外れたかと思っ
たが
「へんろ道」の標識が現れたので一安心だった 次第にゆったり歩けるようになった 石仏も見かけた

この尾根には二つ
の三角点ピークが
あったが、登山道
尾根筋から離れて
いた そこで登山
を離れて適当に斜
面を登った

451mピークに
着いた ヤブっぽ
いピークだった
三等三角点(点名・内野々)は赤く塗られていた コースに戻ってきた いつしか二十七丁になっていた 石仏もときおり見かけた
遊歩道のような易しい所もあった 丁石は二十丁となった 周囲に植林地が広がった
丁石は十丁となった また三角点へとコースを離れて尾根筋を登った 760mピークの手前で三角点を見た
四等三角点(点名・大野原)を見る そこも周囲を樹林に囲まれていた 三角点のそばで手早く昼食を済ませると、適当に斜面を下ってコースに戻った 六丁に来たときには、陽が射すようになっていた
前方にスキーリフトが見えてきた そこはスノーパーク雲辺寺で、人工雪を見た もう登山道は巻き道になっており、ごく緩やかだった
山頂公園の一角に出ることになった 山頂公園に出ると、最高点(標高730m)に向かった 最高点に建っていたのは毘沙門天展望館だった
螺旋回廊を歩いて最上階の展望台に向かった 展望台に出ると、巨大な毘沙門天像を見上げた 360度の展望だったが、松山市の方向は雲が厚かった

北西から北東にか
けてを眺めた

左に見えるのは雲
辺寺スキー場で、
右の赤い屋根は雲
辺寺ロープウェイ
の山頂駅だった
スキー場の施設を眺めた 山頂からも伊吹島を眺めた 同じく紫雲出山を眺めた
北東から南東にかけてを眺めた 右下には雲辺寺があった 雲辺寺の甍がはっきり見えていた
上の写真に写る我拝師山と大麻山の間に瀬戸大橋が見えていた

瀬戸大橋を今少し
大きく見る

東に延びる尾根上
の二つのピークに
は、どちらにも電
波塔が建っていた

奥の電波塔ピーク
まで歩く予定だっ

南東から南西にかけてを眺めた 南の高峰群も望めた

(←)
南の高峰群を眺め
た 剣山はどうも
この日は見えない
ようだった

 (→)
  矢筈山を大きく見
  る
大川山を大きく見る 中津山を大きく見る 国見山を大きく見る
展望館を離れると、雲辺寺に向かった すぐに雲辺寺が見えてきた 雲辺寺の前に出た
境内に入って本堂の前に立った 更に参道を登って行く 大師堂の正面に出ると賑わっていた
雲辺寺を離れると仁王門側に下りた 次は東方向に延びる尾根上にある三角点ピークを目指すことにした その三角点ピークに通じる道に入ると、五百羅漢像の前を通った まだ雲辺寺の寺域のようだった どの像も迫力ある姿で作られていた
911mピークへは舗装林道を歩くことになった ほぼ平坦な道だった 900mピークを通ると思っていたのだが、車道は巻き道になっていた ピークに細高い電波塔を見た 911mピークが近づいたとき、左手に「四国の道」コースが分かれた
分岐点の標識を見ると大興寺まで9kmとあり、山麓駅は示されていなかった 程なく着いた911mピークに建っていたのは、NTTドコモの電波塔だった 電波塔のフェンスに沿って、最高点に向かった
911mピークに二等三角点(点名・雲辺寺山)を見た 911mピークからは手前の電波塔が望めた 毘沙門天像も見えていた
林道に下りると、先ほど見た登山道に入って下山することを考えていたのだが 分岐点に着いたときは既に13時40分だった 下山後の移動を考えると、登山道は諦めることにした 下山はロープウェイを利用することにした ほぼ平坦な林道を戻って行く
再び五百羅漢像の前を通った 展望館の方向では無く、ロープウェイへの道に入った 前方に頂上駅の屋根が見えてきた
雲辺寺ロープウェイの頂上駅に着いた 14時15分発に乗り込んだ 乗客は少なかった 瀬戸の海を眺めてで、乗車時間は7分だった
山麓駅に着くと登山道の案内図を見た  駐車場に戻ってきた 後は高知市までの移動だった 高速道に入る前に井関池のそばから雲辺寺山を眺めた
右上の写真の山頂付近を大きく見た ロープウェイ駅や展望館など、はっきり見えていた