TAJIHM の 兵庫の山めぐり <沖縄県の山 
 
塩原ムイ    すはらむい 130m 久米島町(沖縄県)
 
1/2.5万地図 : 久米島
 
【2024年2月】 2024-20(TAJI&HM)
 
   イーフビーチより  2024 / 2

 この130mピークの点の記を見ると、点名は銭田山(ぜんだやま)だった。麓の集落名が銭田であることから、銭田山と呼んでも良さそうに思えた。その銭田山に向かったのは2024年2月2日のことで、この日の三つ目の山だった。点の記では東麓の銭田森林公園から遊歩道が続いているようだった。二つ目の山がヤブ山だったこともあり、易しい登山が出来そうだとの期待で銭田森林公園に近づいた。すんなりと銭田森林公園に着いて駐車場に車を止めたが、他に車は無く人影も無かった。公園とあって辺りはすっかり公園の佇まいで、東に青い海原が眺められた。白さが際立つビーチも見えており、そこがイーフビーチと呼ばれる久米島の一等観光地のようだった。宿泊施設のような無名の建物が建っており、そのそばを通って遊歩道の入口に着くと標識が立っていた。その標識を見て、山頂一帯は塩原城跡であり、山は塩原ムイと呼ばれていることを知った。遊歩道は概ね石段になっており、無理なく登って行けた。周囲はいかにも沖縄の山を感じさせる常緑樹林帯で、雰囲気は悪く無かった。入口から十数分ほどで山頂に着くと、そこに城跡らしく石垣を見た、城跡の雰囲気はあったが、辺りは薄暗い樹林帯で展望は全く無かった。塩原ムイは三角点を持つピークだったが、地図を見ると三角点の位置は最高点では無く、少し離れた数メートル低い位置に三角点記号が付いていた。少し戻って三角点がありそうな位置に立ってみたが、辺りはすっかり草ヤブだった。不用意に入ればハブに襲われる心配もあった。これは覚悟がいると腹を据えて探すことにした。参考は点の記に描かれた二本の松の木に近い位置だった。それと推測される松の木から測ってありそうな辺りを丹念に探ると、偶然と言えるほどの確率で草に隠された三角点を見つけた。四等三角点だが、じんわりとうれしさが込み上げてきた。草に隠されているのは忍びないと思い、少しばかり周囲の草を刈って三角点を顕わにした。最高点に展望は無かったが、三角点の近くからは少し展望が得られて、北の方向が眺められた。もう思い残すことは無く、歩いてきた遊歩道を戻って銭田森林公園へと向かった。
 その銭田森林公園からの帰路ではイーフビーチに立ち寄って、そこから改めて塩原ムイを眺めたのだが、イーフビーチは予想を超える美しさだった。砂の白さだけでなく、粒の細やかさにも驚かされた。その白砂とエメラルドブルーの海の色は心が洗われる思いで、まさに久米島を代表する観光地であることに納得しながら暫し眺めていた。
(2024/3記)
<登山日> 2024年2月2日 12:22銭田森林公園駐車場スタート/12:27登山口/12:40〜13:00山頂/13:08〜110登山口(公園散策)/13:15駐車場エンド。
(天気) 快晴。山頂の気温は27℃。風は僅かにあり。視界は良かった。
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銭田森林公園に着いて、駐車場に車を止めた 公園で枝を広げているのはコバテイシのようだった エメラルドブルーの海に浮かぶのは奥武島だった
遊歩道状の車道を南東へと歩いた 左手に見えたのは学童交流施設だったが閉館していた 雰囲気の良い遊歩道だった
(←)
車道の終点には、
「みどり丸遭難碑」
が立っていた そ
の右手に登山口を
見た
 (→)
  登山口を見る 遊
  歩道が始まってい
  た
標識は山頂の塩原城跡を指していた  登山道は石段で始まっていた 緑の美しい遊歩道だった
岩が現れて、少し登り難くなった 岩場を過ぎると、また歩き易くなった 鬱蒼としたまま山頂が近づいた
平坦な所に出てきた その辺りは草ヤブになっており三角点がある位置だった 山頂は少し先だった 草ヤブ地より少し高い所まで歩くと、石垣が現れた そこが塩原城跡で、塩原ムイの最高点だった 山頂は広い範囲で石垣が見られたが、展望は全く無かった
次は三角点を探すことにした 少し戻って草ヤブ地に向かった 点の記とGPSを頼りに、慎重に草ヤブを探って三角点を探った 漸くの思いで草ヤブの中に四等三角点(点名・銭田山)
を見つけた
少し草を刈って三角点を顕わにした 三角点の近くからは、北の方向に展望があった

宇江城岳の辺りを
大きく見る

三角点を見つけた
ことで下山に移っ
た 遊歩道を戻る
のみ
岩の多い所を通る 岩場を過ぎると、後は易しい遊歩道だった 登山口に戻ってきた
登山口のそばに立つ「みどり丸遭難碑」を見る 暫し銭田森林公園を散策した 海の色がきれいだった 奥武島の方向を見る

奥武島の中央部を
眺めた

後は駐車場へと戻
って行った
下山後にイーフビーチを訪れた 白砂と海の青さは目を見張る思いだった イーフビーチの南端近くに展望台があり、展望台に上がるとイーフビーチが広く眺められた 季節外れとあって水際に立つ人は数人だった