石垣市の市街地に近いバンナ岳はガイドブック「新分県登山ガイド・沖縄県の山」ではバンナ岳とバンナ公園の二つの項で紹介されており、どちらかのコースで山頂に立とうと考えた。そのバンナ岳に向かったのは2019年1月に実行した第2回石垣島山行の三日目のことだった。この日は屋良部岳、ぶざま岳と登って三つ目の山としてバンナ岳を登る予定にしていた。それがぶざま岳の後に急きょ前嵩を登りたくなってしまい、三番目の山として前嵩を登ってしまった。その前嵩からの下山を終えたときは15時半になっていた。それでもバンナ岳は遊歩道を登る易しい山なので、登ろうと思えばまだ登れる時間だった。ところが三つの登山を終えたことで登りたい気持ちが萎んでしまっていた。それでも山頂には立ちたいと思ったので、決めたのは遊歩道歩きは止めにするものの、山頂そばの展望台まで車を進めてそこから散歩の感じで山頂に立つことだった。「エメラルドの海を見る展望台」の駐車場に着いたときは16時前になっていた。空はいつしか曇り空に変わっており、その空の下で駐車場から始めて始めに山頂に立った。山頂までたった4分だった。その山頂には二つの電波塔が建っており、それをフェンスが囲んでいるため最高点には立てなかった。三角点はと見るとフェンスの中に見えていた。仕方なく三角点はフェンスの外から眺めるだけとして後は展望台に戻って展望を楽しむことにした。そして展望台に戻って展望台に上がったところ、空は一気に晴れ出して瞬く間に快晴の空となった。そうなると晴れた山頂に立ちたくすぐに山頂に戻った。そのときフェンスをよく見ると簡単に越せることが分かったので、悪いとは知りながら三角点見たさでひょいとフェンスを乗り越えた。三等三角点(点名・大川山)のそばに立つと立派な石碑まであって、何でフェンスの中なのかと不思議に思った。三角点を確認した後は展望台に戻り改めてそこからの360度の展望を楽しんだ。もう雲は全く無く先ほどまでの曇り空が信じられない思いで、於茂登岳の山並みや遠くは西表島を眺めて過ごした。
(2019/4記) |