TAJIHM の 兵庫の山めぐり <沖縄県の山 
デーサンダームイ 230m 本部町(沖縄県)
1/2.5万地図 : 仲宗根
 
【2011年12月】 No.1 2011-127(TAJI&HM)
 
    県道115号線より  2011 / 12

 本部半島を先端近くまで行くと、山の形はぐんと小さくなって、200m前後の小山群になってくるが、その中で登山コースのある山として、本部富士とデーサンダームイの二つの山が新・分県登山ガイド「沖縄県の山」で紹介されている。本部富士はその端正な姿に興味を持って2009年1月に登っていたが、デーサンダームイは凡庸な山容のためか、山頂の展望は素晴らしいとは分かっていても、本部富士でその素晴らしさは味わっているので、どうもデーサンダームイに登ってみようとの気持ちは湧かなかった。そのため2011年12月に第3回目の沖縄山行を計画したときに、候補には入れていなかった。ただ本部半島の安和岳、古巣岳を登ろうと考えていたので、時間の都合がつけば近いことでもあり、登ってもよいかぐらいの気持ちはあった。
 安和岳、古巣岳の二つをまとめて登ったのは、山行2日目の25日だった。下山は13時半辺りを想定していたのだが、どちらの山も急坂があり、鋭い石灰岩の尾根ありで、楽な登山とはならず、下山をおえたのは予定より1時間ほど遅れて、14時半での下山となった。冬至を過ぎたばかりで、日暮れの一番早い季節だったが、暗くなるまでにまだ2時間以上は残っていた。早めにホテルに入ることも考えたが、その残り時間で、デーサンダームイなら登れそうだと考えたとき、急に行きたくなった。そこで早速の実行としたが、国道449号線に出る途中で見かけたシークヮーサージュースの販売所に興味が湧いて、そこに立ち寄る道草をしてしまった。そのため実際に安和岳山麓を離れたのは、15時が近い時間になってしまった。それでもあくもでもデーサンダームイに向かった。ナビを本部町の山里地区辺りにセットして、ナビを頼りに走って行く。その山里地区にすんなり着くと、後は県道115号線を離れて左手に分かれた道に入って行った。その先はガイドブックの記述に従うだけだったが、記述にあった標高168m地点の三叉路がよく分からず、一度通り過ぎてしまい、また県道115号線に出てしまった。改めて慎重に登山口を探ることになったが、どうもガイドブックの記述とは辺りの様子が変わっているようだった。三叉路で左手の道に入るとあったが、それらしき三叉路を見たものの、左手の道の先には広い駐車場の付いた立派なトイレが建っており、それに惑わされてそちらの道に入らなかったのだが、どうもそちらが登山口方向のようだった。改訂版のガイドブックだったが、書かれた以後にトイレが作られたようだった。そこでトイレのある駐車場に車を止めて、そこから歩き出すことにした。車道を歩き出すと、程なく左手に遊歩道が分かれた。その遊歩道に入ると、ヤブ道のような感じの、ごく細い小径が左手に分かれた。それがデーサンダームイに通じる登山道と判断した。ようやく登山口に着いたようだったが、もう15時半になっていた。空が暗いこともあり、辺りは夕方の気配が漂っていた。その小径を歩き始めると、これが意外とはっきりせず、むしろ目印テープを頼りに進むと言った感じになった。登山道には雑草が被さっていたり、灌木の小枝に引っかかったりで、ちょっとしたヤブコギと言えそうだった。また小径がなかなか山頂方向に向かわないので、正しいコースを歩いているのかと多少不安になったが、目印テープは続いていたので、腹をくくって進むしかなかった。そのうちに登り坂となって、山頂方向に向かい出した。足下にはギザギザとした石灰岩も現れ出した。それを気にせず一気に登って行くと、ごく小さな山だけに長くはかからず、飛び出すようにして山頂に着いた。その山頂はガイドブック通りに広く石灰岩が露出しており、そして伸びやかな風景が広がっていた。その展望の様子は下の写真の通りで、登ってきて良かったと十分に思える素晴らしいものだった。ただこの日は気温が14℃と低く、更に北風が強く吹いており、寒さを少々我慢しながらだった。10分ばかり展望を楽しんだ後、下山を開始する。往路を引き返すだけなので、気分は楽だった。少しヤブに手間取りながらも、10分とかからない下山だった。下山後はデーサンダームイの姿を見ようと、県道115号線に出たときにデーサンダームイの方向を眺めてみたのだが、一帯は小さな丘ばかりで、一見しただけではどれがデーサンダームイか分からなかった。そこで「名護」の地図と目の前の風景を見比べることになったが、何となく小さな丘の一つがデーサンダームイではと思えるのみで、どうも姿を見る山では無さそうだった。その小山群を眺めるうちに、西の空に青空が現れて、一帯の小山を薄赤く染め出した。その風景を見ながら、山里の地を後にした。
(2012/3記)(2017/5改訂)(2019/1写真改訂)
<登山日> 2011年12月25日 15:28駐車場スタート/15:43〜53山頂/16:05エンド。
(天気) 曇り空。空の色は黒かった。山頂の気温は14℃。北風がやや強く吹いており、少し肌寒さを感じた。薄暗い視界だったが、まずまず遠くまではっきり見えていた。
<< Photo Album 2011/12/25 >>
広い駐車場には真新しいトイレも建っていた そこに
車を止めて歩き出した
車道を北へと歩いて行くと、程なく左手に遊歩道が現
れた
その遊歩道に入った  
     
遊歩道に入ってすぐに左手に小径が分かれたが、見過
ごしてしまいそうな小径だった
その小径が登山コースだった ちょっとヤブになって
おり、草を祓いながら歩いた
草ヤブを抜けると少しは歩き易くなったが、はっきり
しない小径だった
    
目印テープを頼りに歩いた 沖縄の山らしく、クワズイモをよく目にした 上り坂となって石灰岩の岩が目立ちだした
   

登るうちに北が
開けて、現れた
のは本部富士だ
った

急坂をロープに掴
まりながら登った

山頂直前まで急
坂が続いた

山頂に出るとそこ
は石灰岩の岩場に
なっていた

山頂に立って南東か
ら南、西の方向を眺
める
    

(←)
上の写真に写る
瀬底島を大きく
見る

  (→)
  パートナーが最
  高点の岩で休ん
  でいる

西から北にかけて
を眺めた

(←)
上の写真に写る
伊江島を大きく
見る

  (→)
   山頂の鋭い石灰
   岩を見る
下山は歩いてきた道を引き返した 10分も歩けば、登山口が見えてきた 駐車場へと近づいた

(←)
帰路に県道115
号線からデーサン
ダームイの方向を
眺めたはと思えた

 (→)
  夕陽の当たる山頂
  を見る