TAJIHM の 兵庫の山めぐり <沖縄県の山
 
本部富士 (ミラムイ) 250.3m
 もとぶふじ 
デーサンダームイ 230m
 
 
1/2.5万地図 : 仲宗根 本部町(沖縄県)
 
【2017年12月】 2017-131(TAJI&HM)
 
    《本部富士》 デーサンダームイより  2017 / 12 《デーサンダームイ》 本部富士より  2017 / 12

 2017年12月に5年ぶりに沖縄を訪れたのは与那覇岳を再訪するのが主目的だった。初日の7日は穏やかな天気の下で予定通り与那覇岳登山を楽しんだ。そして翌日の8日は名護岳を予定していたのだが、前日とは一変して大荒れの天気となった。風速10メートル以上の強風だけでなく小雨が横殴りで降ってきた。その強風は終日続くとあったが、雨は午前だけのようだった。そこで登山は午後にすることにして、午前は宿泊先である今帰仁村の近くで観光することにした。そして向かったのが本部町の「美ら海水族館」だった。宿から水族館までは30分ほどの距離とあってスムーズに移動出来たのだが、着いてびっくりしたのは人の多さだった。着いたのは9時半だったが、既に何十台と観光バスが着いており、それに乗っていたのは修学旅行の生徒と中国、韓国を主とするアジアの観光客だった。その人の群と一緒とあって、なるほど水族館は面白い所だったが何とも人疲れしてしまった。外に出てきたときは11時半になっていたが、まだ小雨がぱらついていた。もう名護まで向かう気力は無くなっており、ごく簡単に近くにあるカルストの山で午後を過ごすことにした。そのような次第で記憶に残っていた山里地区の駐車場へと車を走らせた。その駐車場を起点にデーサンダームイを登る予定だった。その山里地区に入って分かったことは、地元では一帯のカルスト地形を遊歩道歩きで楽しめるようにしていたことだった。遊歩道が整備されて、標識や案内板が多く作られていた。その遊歩道歩きにも興味を持ったが、デーサンダームイを前回と同じコースで登るつもりだった。それが事の成り行きで本部富士を登ってしまうことになってしまった。駐車場の近くから始まる遊歩道は前回には出来ており、前回はその遊歩道に入ってすぐに分かれた小径でデーサンダームイに向かったのだが、今回歩き出してみると、すぐに分かれているはずの小径が分からず、どんどん遊歩道を歩いてしまった。どうも小径はヤブになってしまったようだった。そのヤブに入る気持ちはなく、別の小径があるのではとそのまま歩いて行くことにした。今少し歩くと標識が現れて、古島地区まで600mとなっていた。そちらに本部富士の登山口があるので、前回予測した通りこの遊歩道は本部富士の登山口にも通じているようだった。遊歩道は始めは緩やかな上り坂で、すぐに平坦路となった。また上り坂になって峠の位置まで来たとき、左手の方向にはっきりとした小径が分かれているのを見た。方向からして小径はどうやらデーサンダームイに通じているように思われた。ただそこまで歩いてきて、遊歩道が確かに本部富士の登山口に通じているか確かめたくなった。そこで遊歩道を更に西へと歩いた。すると一度樹林帯に入ることになり、その樹林帯の中ではっきりとした小径が左手に分かれた。標識があり山里地区まで600mだった。記憶ではウフグシクムイに向かうときに歩いた切り開き道ではと思えた。そこを過ぎると下り坂になり、階段道が続くようになった。その階段の途中で本部富士の登山口が現れた。ここまで来てただ戻る訳にもいかず、3度目の本部富士登山をすることにした。その詳細は下の写真帳に譲るとして、ここで記したいのは若干登山コースが変わっていたことで、前2回は山頂に立つ前に手前のピークに立ったのだが、そのピークへの道はすっかりヤブになっており、今のコースは真っ直ぐ山頂に向かうようになっていた。おかげで以前よりもスムーズな感じで山頂到着となったが、カルスト岩の鋭さは変わっておらず、慎重さを要することに変わりなかった。山頂に着くと台風並みの強風を受けることになり、同じ姿勢を保つのは難しかった。それに雨粒もときおり吹き付けてきた。10分ばかり留まっていただけで早々と退散した。遊歩道まで戻って来ると駐車場方向へと引き返した。階段を登り樹林帯を抜けて峠の位置にある小径の分岐点まで戻ってきた。デーサンダームイに向かおうとその小径に入ろうとしたとき、足下にシークァーサーの実が幾つか落ちているのに気付いた。そばに立っていたのはシークァーサーの木で、まだ幾つも実を付けていた。その横を通って小径を進むと、これがけっこうスムーズに歩けた。上り坂となって急坂部が現れると、そこにはロープが張られており無理なく登れた。涼しい空気の中とあって休まず登ると、小径の入口から6分でもう山上に出ることになった。そこは見覚えのあるデーサンダームイの山頂だった。本部富士の山頂と同じく強風の世界だったが、雲の色は幾分薄くなっており雨の心配は無かった。その強風の中で好展望を暫し楽しんだ。下山はすんなりと登ってきた小径を戻った。遊歩道に戻ると、そこから駐車場までは9分の距離だった。デーサンダームイは以前よりもずっと易しく登れる山になったようだった。
(2018/1記)(2020/4改訂)
<登山日> 2017年12月8日 12:46駐車場スタート/13:05本部富士登山口/13:28〜37本部富士/14:02本部富士登山口/14:12デーサンダームイ登山口/14:18〜35デーサンダームイ/14:48エンド。
(天気) 黒い雲が広がり、ときおり雨粒が落ちてきた。風速10m以上の強い風が吹いており、体を揺らされた。本部富士山頂の気温は16℃ほど。雨の影響か視界は少しうっすらとしていた。デーサンダームイに着く頃には雨の心配は無くなっていたが、曇天のままで強風の状態も変わらなかった。こちらの気温も16℃だった。視界も同じく少しうっすらとしていた。
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山里地区にある駐車場に車を止めた トイレも建っていた 駐車場から東の方向を眺めた 見えている円錐地形もカルストのようだった
トイレのそばには案内板が四つも立っていた ムイの名が付く円錐カルストが12も描かれていた 本部富士は「ミラムイ」だった
カルスト地形の説明板もあった 遊歩道へと北に向かって歩き始めた 「カルスト村」の石碑を見た
遊歩道に入った 前回には見なかった入口標識が立って
いた
緩やかな上り坂だった 前回に歩いたデーサンダームイへの道が分からず通り
過ぎてしまった
ツワブキの黄色い花を見る クワズイモはよく見かけた 黒いイモリを見た シリケンイモリかも知れなかった
遊歩道をそのまま歩いて行くことにした 「古島600m」の標識を見て本部富士を目指すこと
にした
遊歩道の途中にも円錐カルストの案内板が立っていた
一度、樹林帯を抜け出た 左手に小径が分かれた そちらの方向はデーサンダー
ムイだったが、本部富士を目指して直進とした
遊歩道は下り坂となった 階段状になっていた
前方に見えてきたのはウフグシクムイだった 右手前方は本部富士だった また樹林帯を歩くようになった
左手に山里地区への道が分かれた その道は前回にウフグシクムイを登ったときに歩いた
切り開き道が整備されたようだった
また下り坂となった 階段の道を下った
その階段の途中から本部富士の登山道が分かれた 登山口標識を見る すぐに急坂になり、ロープが張られていた
岩の上を歩くようになった 石灰岩の鋭い岩が増えてきた 両手を使って石灰岩のガレ場を慎重に登った

背後に風景が広が
ってウフグシクム
イが望まれた


  また樹林帯に入っ
  た
再び周囲が見えてくると、強風の中を登った 背後にデーサンダームイも望めた 遠方は雨なのかうっすら煙っていた
前方に本部富士の山頂が見えてきた 山頂が近づいて、また石灰岩のガレ場を登った 山頂が間近になった

本部富士の山頂に
着くと、小雨がぱ
らついてきた


  別の角度から山頂
  岩場を見た

強風が吹き荒れる中、南東から南西にかけてを眺めた 左の写真に写るデーサンダームイを大きく見る
左の写真に写るギシキリムイを大きく見る 西の海に伊江島を見るも、うっすらとしていた 足下の石灰岩を見る
山頂には10分ほど佇んだだけで退散とした 低木の中を下って行く デーサンダームイが目線の高さになった
鋭い岩に引っかからないようにと、登り以上に慎重に
岩場を下った
一度、樹林帯に入った 再び周囲が眺められると、デーサンダームイは見上げ
るようになっていた
ロープが張られた位置まで下りてきた 本部富士の登山口に戻って来た 遊歩道を登って駐車場方向に向かった
峠へと近づいた デーサンダームイに向かえると思える小径の位置に着いた 入口そばにシークァーサーの木があり実を付けていた
小径に入ると、ススキが茂った所を通った すぐに道ははっきりした 目印テープが点々と付いて
いた
はっきりとした登山道だった

 背後が開けると、
 そこに見えたのは
 本部富士だった

 急坂になってきた
 が、ちゃんとロー
 プが張られていた

 急坂が緩んできた

 急坂が終わると、
 もうデーサンダー
 ムイの山頂だった

 遊歩道を離れて6
 分しか経っていな
 かった
デーサンダームイのピークも岩場が広がっていた 強風に体を揺らされながら展望を楽しんだ 北に本部富士を見る

南の方向を眺めた


  足下に広場が見え
  ており、それが気
  になった

上の写真に写るカ
ンスイムイを大き
く見る

左上の写真に写る
ギシキリムイを大
きく見る

山頂の西端に移動
して西の方向を眺
めた


  ウフグシクムイの
  姿が大きかった
下山は往路を戻った どうやら新コースの方が、ずっと易しいようだった 5分とかからず遊歩道に戻ってきた
後は遊歩道を歩いて駐車地点に戻るだけだった 遊歩道の入口が見えてきた 駐車場そばの建物が見えてきた