TAJIHM の 兵庫の山めぐり <沖縄県の山 
 
本部富士 (ミラムイ) 250.3m
 もとぶふじ
ウフグシクムイ 237.0m
 
 
1/2.5万地図 : 仲宗根 本部町(沖縄県)
 
【2018年6月】 2018-89(TAJI&HM)
 
    《本部富士》 ウフグシクムイより  2018 / 6 《ウフグシクムイ》 本部富士より  2018 / 6

 2017年12月に3度目の本部富士登山をしたのだが、その半年後に4度目の本部富士登山をしてしまった。それは突発的な思い付きからだった。暑い季節の沖縄も体験しようと前回の沖縄山行から半年しか経っていない2018年6月に沖縄を訪れることにした。梅雨時の6月を選んだのは単純にキャンペーン特価の物件に飛びついてのことだった。それと沖縄の梅雨は一日雨が続くことは少ないとの情報を得たことも決めた理由の一つだった。沖縄に着いたのは6月8日で、この日は皮肉なことに晴れだった。翌9日はかねてより再訪したいと考えていた名護岳登山を曇り空の下で楽しんだ。曇り空と言っても青空も覗く天気だった。そして10日は本部半島の嘉津宇岳をまだ歩いていないコースで登る予定にしていた。ところが台風5号が発生して、この日の沖縄本島は強風圏に入ることになった。それでも天気予報は曇りだったので予定通り登ることにしたのだが、朝にみる本部半島中央部の鋭鋒群はすっぽりとガス雲に包まれていた。北部の山並みも同様だった。それと比べて西の空には青空が見えていた。そうなるとハイキングが出来るのは本部半島西部のカルスト地帯しか無さそうだった。そこで急きょ予定を変更して前年に登っていなかったウフグシクムイを登ることにした。但し地形図を持っていなかったので、6年前の記憶とGPS(ガーミン)の地図を頼ることにした。
 天気の回復待ちをしたこともあって、カルスト地帯の駐車場に着いたときは10時半を過ぎていた。天気は回復とは逆になっており、カルスト地帯の空もガス雲が広がっていた。駐車場に着いて気付いたのはトイレ横の掲示板に新しいポスターが張られていたことで、それは2018年版のカルスト地帯案内図だった。立ち止まって見てみると、そこに描かれていたカルスト地形の山々の数が以前よりもずっと増えていた。数えると23もあった。但し登山コースは描かれていなかった。この日目指すウフグシクムイは記憶では東面側から登っていたが、その東面側に遊歩道が作られているのを前年に見ていたので、取り付き点に標識が付いていることを期待しながら歩き始めた。駐車場を離れるとすぐに遊歩道に入り北へと歩いた。歩く方向は途中で西へと変わり小さな峠を越すことになるが、その峠にあったデーサンダームイの登山口には半年前には見なかった標識が付けられていた。その登山口を横目に下り坂に入ると程なく左手に別の遊歩道が分かれた。そちらの遊歩道に入ってウフグシクムイの東面側に出たのだが、期待した標識は見なかった。仕方なく登り易そうな山裾に取り付くことにした。そのうちに小径に出会えるのではと考えてのことだったが、それは大きな誤算だった。始めこそ緩やかな斜面で下草も少なかったが、すぐに密生した草ヤブになってしまった。しかも斜面の傾斜は増して急斜面を木に掴まりながら登る形となった。下草にはイバラも混じってそれを避けながらとあって何とも厳しい登りになってしまった。それでも低山なので無理やりにと言った感じで登った。山頂が近づいて緩斜面となったが、ヤブコギはずっと続いた。そしてヤブを抜け出た所が山頂だった。山頂は以前のままに木々は少なく、展望もあって西の方向が広く眺められた。そちらは青空で、うっすらと伊江島が見えていた。東の方向も眺められたが、八重岳を始めとして本部半島中央部の山群はすっぽりと雲に包まれていた。何とも予定とは違ってきついヤブコギをしてのウフグシクムイだったが、その山頂からは北の方向に小径が付いていた。下山も適当に下るつもりだったが、渡りに船とその小径を辿ることにした。一休みを終えて小径を下り出すと、すぐに歩く方向は東へと変わり、深い穴のそばを通った。その穴は記憶にあり、今歩く小径は前回に歩いた道だと分かった。目印テープも付いており、それを追うようにして下った。急斜面もあったが道ははっきりしており、易しい下りだった。どこに下り着くのかと思っていると、古島地区の民家のそばに出てきた。どうやら途中で下る方向は北東方向に変わっていたようだった。車道に合流して左手に向かうと開けた所に出た。そこは始めに歩いた遊歩道の終点位置で、以前に本部富士登山をしたときの駐車地点だった。そうなると駐車場に戻る序でに本部富士にも登ることにした。この急な思い付きで4度目の本部富士登山を行うことになった次第だった。その本部富士登山の様子は下の写真帳を見ていただくこととして割愛するが、登山口から山頂までは26分だった。その山頂に着いた直後より本部富士にもガス雲が襲ってきて、すっかりガスに包まれてしまった。もう視界はほぼゼロとなって、ただガスを見るだけとなったので、20分ほどの休憩の後、下山に移った。そして遊歩道に戻ると東へと向かった。デーサンダームイの登山口前を過ぎると下り坂になり、本部富士登山口から20分で駐車場に戻ってきた。皮肉なことにそのときを待っていたかのように、曇り空が一気に青空に変わってきた。そして数分で快晴と呼べる空となった。そうなると一気に気温は上がって、もうそれだけで登る気持ちは起きなかったので、特に残念に思うこともなく駐車場を離れた。快晴の海を見ながら車を走らせると、その日の宿となる恩納村のホテルには16時過ぎの到着となった。ホテルは海際に建っており、プライベートビーチがあるだけでなく屋外プールも付いていたので、夕方の時間はもう山のことは忘れて、沖縄の浜辺とプールでひとときを過ごした。
(2018/6記)
<登山日> 2018年6月10日 10:46駐車場スタート/11:01遊歩道の分岐点/11:08斜面に取り付く/11:36〜12:02ウフグシクムイ/12:30遊歩道の終点位置/12:34〜40本部富士登山口/13:06〜24本部富士/13:48本部富士登山口/14:08エンド。
(天気) ガス雲が上空に広がっていた。どちらの山頂も気温は29℃で、湿っぽい風が強く吹いていた。非常に蒸し暑かった。ウフグシクムイの山頂ではうっすらとながら視界はあったが、本部富士ではすっかりガスの中となった。下山を終えた直後より一気に天気は回復して、快晴の空となった。
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駐車場に着いて東の方向を眺める 上空はガス雲が広
がっていた
駐車場に建つトイレのそばを通ったとき、新しい案内
ポスターが張られていることに気付いた
それはカルスト地帯の案内図で、2018年版だった
そこに円錐カルストの山の名が23も書かれていた
ウフグシクムイの東麓側にも遊歩道が付いていた 以前の案内板も立っており、こちらの山名は11だった まだヤマユリが咲いていた
ウフグシクムイを目指して遊歩道に入った 緩やかに登って行く 遊歩道で動いていたのはアフリカマイマイと思えた
道そばにクワズイモを良く見た 階段が終わって土道を歩く 歩く先は古島地区で610mとなっていた

歩く方向が西へ
と変わった ご
く緩やかな上り
坂だった


峠の位置で左手に
小径が分かれた

そこはデーサンダ
ームイの登山口だ
ったが、前回は見
なかった標識が付
いていた
前方に見えてきたのはウフグシクムイだったが、うっ
すらガスがかかっていた
遊歩道をそのまま歩けば本部富士の登山口に近づくこ
とになるが
ウフグシクムイの東麓を通る遊歩道が分かれたので、
そちらに入った
真東へと歩くも、期待した標識は現れなかった 仕方なく登り易そうな山裾に取り付いた すぐにヤブに突っ込んでしまった もうヤブコギで登
って行く

登るうちに急坂
になってきて、
木に掴まりなが
ら登った

ヤブもイバラ混
じりとなり何と
も難儀した

背後に展望の現れ
るときがあったが
遠くはすっかりガ
スに隠されていた
山頂が近づいてもヤブコギは続いた ヤブを抜け出た所がウフグシクムイの山頂だった
山頂の四等三角点(点名・上城森)を見る 近くに人工物を見た 東の空はガス雲が広がっていた
西の方向は少し明るく、青い海が眺められた 瀬底島を眺める

(←)
休むうちに西の空
のガス雲は消えて
きた


 (→)
  北に見る本部富士
  は暗かった
山頂から北の方向に小径を見たので、その道で下山と
した
白い花を見た クマタケランと思えた ウフグシクムイの正規コースのようで赤テープも付い
ていた
登山道はけっこうはっきりしている所もあった 岩穴を見て、前回にここを歩いたことを思い出した 急斜面になると、ロープが付けられていた
下る先に民家が見えていた 道がはっきりしたまま麓に下りてきた 民家の前を通った その先に車道が見えている
車道に出てきた そこより左手の方向に向かった 見覚えのある場所に出てきた そこは以前に本部富士
登山をしたときの駐車地点だった
始めに歩いた遊歩道の終点位置でもあったので、戻る
ついでに4度目の本部富士登山をすることにした
遊歩道に入った 階段道になったとき本部富士の登山口が現れた 登山口で一休みした後、登山道に入った

最初にロープを伝
う所があってロー
プを頼りに登った

本部富士の特徴
である石灰岩の
ガレ場が現れた


登るうちに東に見
えてきたのはデー
サンダームイだっ


西の方向も眺め
られて、そちら
は青空だった

うっすらと伊江
島が望めた
また樹林帯に入った またガレ場が現れて慎重に登った 前方に山頂が見えてきた
背後にウフグシクムイを見る 山頂が近づいてきた
振り返って後に付いてくるパートナーを見る 山頂直前までガレ場が続いた 山頂に着くと、すぐにガスが迫ってきた
(←)
山頂には前回に見
なかった人工物が
置かれていた


 (→)
  その人工物に腰掛
  ていると、ガスが
  周囲に立ち込めだ
  した
ガスに囲まれて、じっとしているしかなかった 気が付くと、デーサンダームイは姿を現していた
そのデーサンダームイもすぐにガスに隠された 山頂では薄緑色の花が咲いていた よくひっかかったイバラが赤い実を付けていた
(←)
ガスの漂う山頂を
離れて下山に向か
った


 (→)
  少し下るとガス帯
  を抜けたのか麓が
  望めるようになっ
  た
ガレ場を下って行く 登山口が近づいてロープを伝った 登山口に着いて遊歩道に合流した

後は遊歩道歩き
だった ウフグ
シクムイの東麓
を通る遊歩道の
分岐点まで戻っ
てきた

本部富士の標識が
現れた 本部富士
へは別のコースも
あるようだった
峠へと緩やかな階段を登って行く デーサンダームイの山頂をちらりと見るときがあった 足下ではヒルガオが良く咲いていた
デーサンダームイ登山口の前を通る 遊歩道の雰囲気は良かった 遊歩道入口に近づいた

駐車場に戻って
来ると、皮肉な
ことに一気に青
空が広がってき



この日の宿は恩納
村のホテルだった

部屋のベランダか
ら足下を見ると青
い海が広がってい


さっそくビーチ
に下りて海水浴
を楽しんだ

すっかり山のこ
とは忘れて海と
戯れた


6月の海はまだ冷
たさがあったので
プールに移って残
りの時間を過ごし