TAJIHM の 兵庫の山めぐり <鹿児島県の山 
 
摺ヶ丘    ずいがお 272.9m 南大隅市(鹿児島県)
 
1/2.5万地図 : 佐多岬
 
【2025年3月】 2025-48(TAJI&HM)
 
   大泊港より  2025 / 3

 かねがね大隅半島の山旅をしたいと考えていた。2025年は3月に入って、春分の日の週が好天になる確率が高いと分かると、すぐに休暇を取り鹿屋市内に宿を求めた。その移動手段は現地までロングドライブをすることにした。18日は移動日。未明の3時半に自宅を出発すると、後はクルーズコントロール機能にまかせて80〜85kmの速度でのんびりと高速道を走った。九州全域で大雨となったの誤算だったが、850kmを走って鹿屋市内には15時過ぎの余裕の到着だった。
 この日の朝の空は晴れていた。ただ天気予報では昼前より曇りとなっていた。鹿屋市街より1時間半かかって南大隅町の外之浦港に着いたのは10時半過ぎ。上空は雲が増えていたが、まだ晴れと呼べる空だった。外之浦港のそばに数台分の駐車スペースがあり、そこに駐車とした。その駐車場から見える摺ヶ丘は途中の大泊港から見えていた三角錐の姿では無く、緩やかな東尾根が見えており台形の姿で眺められた。まずは走ってきた方向、大泊港の方向へと歩いた。北を見ると、赤い鳥居が山裾近くに眺められた。それが登山コースにある内神神社と思われた。それをまずは目指すことになった。外之浦コミュニティセンターの先で尾根へと向かえる道が始まっていた。そこを摺ヶ丘の登山口と言っても良さそうだった。階段もあって内神神社の参道とはっきり分かった。すぐに赤い鳥居の前に出た。その前に建っているのが内神神社だった。鳥居のそばから山道が始まっており、その入口に摺ヶ丘の登山口標識を見た。その位置が正しい登山口なのだろうが、県道そばにも標識があっても良いのではと思った。意外だったのはそこから始まる登山道がいきなりヤブっぽかったことで、小枝を除けながら登山道に入った。それも少し登るとヤブっぽさは消えて、一安心となった。それでもマイナー感は拭えなかった。その登山道はすっかり照葉樹林に囲まれており、いかにも大隅の山を登っている実感を持てた。その雰囲気を味わいながら登って行くが、展望は皆無だった。細々とした所々で分かり難くなっていた。それも目印テープが点々と付いており、コースを外す心配は無かった。小さなピークを越しながら徐々に高度を上げていたが、標高150m辺りから急坂が続くようになり、ロープを掴んで登った。それも主コースに合流すると一気に緩やかな道となった。麓から見えていた東尾根に入ったようだった。その東尾根にも小さなピークがあり、なかなか山頂に近づかなかった。途中に開いていた穴は、戦争時のものかと思われた。大泊コースと合流すると、そのそばに石垣があり、その上に立つとそこが山頂だった。山頂はごく狭い範囲で開けていたが、南の方向以外は木々が茂っており好展望とは言えなかった。西の方向は少し木々が少なめで、足下に大泊港が見えていた。南は良く見えており、太平洋が広がっていた。その洋上にごく薄っぺらな島がうっすら見えていた。どうやら種子島と思われた。尾根を歩くうちに徐々に雲が増えて陽射しを受けることは少なくなっていたが、山頂に着いたときはほぼ曇り空に変わっていた。それでも休む中で何度か陽射しを受けることがあった。山頂で昼食を終えると、下山は大泊コースを下ることにした。山頂の側から始まるその大泊コースはいきなり急坂が続いた。ロープを掴みながらの下りを70メートルほど続けると、漸く傾斜は緩んで後は適度な斜度の下り坂となった。その大泊コースも周囲はすっかり照葉樹林帯が囲んでおり、展望は無かった。ただ樹林の美しさを楽しみながら下った。こちらも道筋のはっきりしていない所が現れたが、目印テープは点々と続いており、それを追って下った。なぜか下りきった最後の辺りは笹ヤブになっていた。手でかき分けるほどでは無かったが、用水路沿いの踏み跡を辿ると、突然と言った感じで集落内の小径に合流した。県道に出ると、後はひたすら県道を歩いて外之浦港へと戻って行った。車道歩きは40分ほど続けることになったが、結果として周回で楽しめた摺ヶ丘登山だった。
(2025/4記)
<登山日> 2025年3月19日 10:08外之浦港スタート/10:11登山口(県道そば)/10:44北コース合流点/11:17〜40山頂/12:02図根三角点/12:14大泊コース入口/12:53外之浦港エンド。
(天気) スタート時は雲が多いながらも晴れと言えたが、その後は薄黒い雲が増えてきた。山頂に立つ頃はほぼ曇り空になっていた。下山中にときおり陽射しが現れるようになり、車道を歩いているときは、ほぼ晴れと呼べるまでになっていた。山頂の気温は10℃。風は僅かだった。視界はまずまず良かった。
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国道279号線を南下していると、対岸の開聞岳が望めた 南大隅町の大泊港に着くと、摺ヶ丘の上空は青空だった

外之浦港の駐車
場に車を止めた

スタートする前
に外之浦港を眺
めた
始めに車道を大泊の方向へと歩いた 数分で登山口に着いて、尾根の方向へと向かった 尾根へと階段を登って行く
尾根に着いて登山口標識を見た 登山口標識を大きく見る 登山口のそばに建っていたのは内神神社だった
登山道は、少しヤブっぽさがあった 始めは急坂だったが、すぐに緩やかになった 急坂になることがあり、そこはロープが張られていた
常緑樹林の中を登山道は続いた 標識を見ることがあった 赤テープは点々と付いていた
左手から外之浦北コースが合流した 急坂が始まった ロープを頼って登った 暫く急坂が続いた
北東尾根に合流すると一気に緩やかな尾根歩きとなった 尾根に穴を見た 戦争の爪痕かと思えた 緩やかな尾根の中で小さなピークを越えた
前方に山頂が見えてきた 山頂が目前になった 石垣の上が山頂だった その石垣のそばが二つのコースの合流点だった

摺ヶ丘の山頂に着
いた

狭い山頂だった

大泊港の方向が望
めた

220mピークの
先が佐多岬だった

山頂の二等三角点
(点名・大泊)を
見る

南東方向にうっす
らと見えていたの
は種子島だった

上の写真の中央部
を少し大きく見る

種子島は薄っぺら
な島として眺めら
れた

北の方向は木々に
遮られて全く見え
なかった
山頂での休憩を終えると、下山は大泊コースに入った 大泊コースは最初から急坂だった 急坂は途中で少し緩むも100メートルほど続いた
急坂が終わって平坦な尾根を歩いた 図根三角点の標識を見るも、三角点は見なかった 下る方向が南から西に変わった
目印テープを追って麓に近づいた 麓に着くと、なぜか笹ヤブになっていた 笹ヤブを抜けると集落の道に合流した そこが登山口と言えそうだった
振り返ると山頂が望めた 集落内を抜けていく 県道68号線に出てきた
(←)
外之浦港に向かう
ため、県道を東へ
と歩いた

 (→)
  大泊港に立ち寄る
  と、山頂から見た
  風景を麓から見る
  ことになった
大泊へき地診療所の前を通った 大泊集落に東端まで歩いて来た 無住の家が目立った 外之浦トンネルへの坂道に入ると、左手に摺ヶ丘を見た

外之浦トンネルに
近づいた

トンネルを抜ける
と、足下に外之浦
集落が眺められた
左手に現れたのは外之浦北コース登山口だった 満開の菜の花を見た 緩やかな下り坂で外之浦港へと近づいた
外之浦コース登山口まで戻ってきた 登山口の先に建っていたのは外之浦コミュニティセンターだった 外之浦港が近づいてきた
港に戻って来たとき、摺ヶ丘を眺めた 北東尾根が眺められた 下山後は佐多岬に向かった 途中の大泊港の西の位置から摺ヶ丘を眺めた
 
 佐多岬散策
 摺ヶ丘登山を終えたときは13時前だった。そこで残りの時間で佐多岬公園を訪れることにした。公園の駐車場から岬の展望台までは15分ほど。展望台からは開聞岳が望め、南の海にはうっすらとながら硫黄島も望めて、本土最南端の岬に立っていることを実感出来た。(2025.3.19)

佐多岬公園の駐車
場に着くと、ガジ
ュマルの木が目立
っていた

始めに駐車場のそ
ばの展望広場に立
って岬の風景を眺
めた
駐車場の前には観光案内所が建っていた 観光案内所の隣にトンネルを見た (13:26) トンネルを歩いて展望台に向かった
トンネルを抜けると遊歩道が始まった 前方に展望台を見た 中間地点に建っていたのは御崎神社だった (13:32)
遊歩道歩きを続けた 東に見えたのは枇杷島だった 休憩広場のそばを通った
展望台が近づいた 駐車場から15分かかって展望台に着いた (13:39) すぐに屋上へと上がった
屋上に立って展望を楽しんだ 北西方向に開聞岳が望めた 開聞岳を大きく見る

南西の海上にうっ
すらと硫黄島を見


本土最南端の景色
を見る

(←)
大輪島に建つ佐
多岬灯台を見る

 (→)
  北向かいの尾根
  を見上げた
展望を楽しむと、遊歩道を戻った (13:55) 遊歩道のそばでクワズイモを見た トンネルを抜ければ駐車場だった (14:08)