沖縄には何度か行っていたが、仕事は別として遊びとしては登山をするのが目的だったため、涼しい冬の季節にしか行っていなかった。そこで暑い沖縄にも行ってみたいとパートナーが言い出したのは2018年3月のことだった。費用を押さえたく3泊4日のフリーツアーを探すと、かっこうの物件が見つかった。キャンペーン特価とあり、6月前半なら航空券(神戸空港発着)+ホテル(朝食、夕食付き)+レンタカーで一人3万円だった。梅雨の季節が安い理由と思えたが、沖縄の梅雨は晴れ間もあるとの情報もあってすぐに申し込んだ。
移動日は6月8日。この日の沖縄は晴れて気温は30℃を越えており、すっかり夏の明るさだった。但し天気予報ではフリーとなる9日、10日は曇りときどき雨の予想だった。翌9日は恩納村のホテルで朝を迎えた。予報通り上空は曇り空だったが西の空は青空も見えており、どんよりと言った感じでは無かった。この日は久々に登ってみようと名護岳に向かった。恩納村からの移動とあって名護城(なんぐすく)公園南口の駐車場に着いたときは10時を回っていた。朝よりも青空は増えており、梅雨空の感じは無かった。但し気温はもう30℃を越えており、蒸し暑さはひとしおだった。そこからの登山はほぼガイドブック(新・分県登山ガイド:沖縄県の山)通りに歩いた。始めに長い石段を登って行く。途中で車道を横切ることがあり、その車道に入って名護青少年の家へと向かうのがガイドブックのコースだったが、石段を最後まで登って神社の前に出た。その右手より小径が始まっており、それを歩くと広場に出た。そこが名護城跡で、人影は無く静かだった。そこから石段を下ると登山コースとなる車道に合流した。そのから名護青少年の家までは700mの距離だった。けっこう陽射しを受けながらの車道歩きとなって、はや汗まみれになってしまった。そのため青少年の家の先にあるキャンプ場で一休みとした。そこまで来るともう名護岳の中腹で、山頂が見えていた。その山頂との標高差は200mほどだった。キャンプ場の先から登山道が始まっており、沖縄の山らしく周囲は常緑樹林だった。その濃い緑の中を登って行く雰囲気は悪くなかった。登山道はえぐれた所もあったものの概ね歩き易い道だった。登山標識も整っており、それに従うだけだった。そのうちに階段を登ることが多くなり、急坂を登って着いた所は双耳峰の一峰となる前岳(標高330m)だった。そこより30m下り40m登り返して名護岳山頂に到着となった。ずっと蒸し暑い中を登ったとあって、汗まみれになっていた。その山頂は陽射しを受けていたので、木陰に入って休憩とした。ただ空は雲が広がっていたこともあり、陽射しは長くは続かず、ほぼ曇り空の下での休憩だった。その山頂は広く切り開かれていたこともあって、好展望を楽しめた。西には本部半島の山並みがあり、足下は名護市街が一望だった。東の海岸線も眺められて、いっとき展望を楽しんだ。また疲れた体を横にして、僅かな時間ながら昼寝をとったりもした。久々の名護岳を楽しむと、下山はすんなりと往路を戻った。
(2018/6記) |