2022年12月に沖縄本島の山行に出かけた目的は三角点探しだった。本部半島の最高峰である八重岳は、簡単な車道歩きで山頂に立てることでこれまでは敬遠していたのだが、三角点を探すことが目的となれば当然対象となってくる。山行二日目の21日は朝から雨だったが、小雨だったこともあり八重岳を目指して車を走らせた。車でどこまで近づけるかと思っていると、山頂まで1kmほどの辺りで車止めの鎖が現れた。幸い少し手前に広い駐車場があったので、そこに駐車とした。その後の山頂を目指しての準備中のことだった。急に雨も風も強くなってきた。そんな中では歩きたくないと、あっさり八重岳は諦めた。そして他の三角点を探そうと八重岳を離れた。その空模様も13時を過ぎると小雨ぐらいになることが多くなった。そこで小雨程度ならと改めて八重岳に向かった。
八重岳に近づくと、午前と同じ駐車場に車を止めた。駐車場を離れると、後は山頂に建つレーダー施設の前までずっと舗装路歩きだった。しかも駐車場と山頂との標高差は100mほどだったので、散歩をする感じで山頂到着となった。雨は小雨のままだった。レーダー施設のそばが一段高くなっており、そこに上がると広く台地状に開けていた。その台地の片隅に一等三角点(点名・八重岳)を見た。台地は芝地になっていたため、視界を遮るものは無かった。小雨ながらも視界はそれほど悪くなく、西の海岸線やカルスト地帯の山並みが眺められて、暫し展望を楽しんだ。ただ視界の一部にはガスがかかっていた。山頂に立っていたのは数分程度だった。山頂を離れると、再び舗装路を歩いて駐車場へと戻った。後は帰路についたのだが、山頂を少し離れた辺りでのことだった。何と西の空には青空が広がろうとしていた。既に雨は止んでいた。近くに展望台があったので、そこに立ち寄ることにした。その展望台からは陽射しを受けて明るい伊江島も眺められた。これならもう一度山頂に立とうかと思ったところ、山頂方向は逆にガスがかかり出していた。展望台で少時過ごすと、麓へと車を走らせた
(2023/1記) |