TAJIHM の 兵庫の山めぐり <鹿児島の山
 
開聞岳    かいもんだけ 924m 指宿市(鹿児島県)
 
1/2.5万地図 : 開聞岳
 
【2015年12月】 No.4 2015-120(TAJI&HM)
 
    指宿市開聞仙田より  2015 / 12

 2015年12月に実施した鹿児島山行では、当初の予定に開聞岳は入っていなかった。既に3回登っていたことでもあり、開聞岳を登るよりも開聞岳を眺められる山に登りたいと考えた。それが清見岳で、池田湖の東岸に立つ山だった。その清見岳に向かったのは山行2日目の12月25日で、山頂に立つと期待通りに池田湖を前景とした美しい開聞岳が眺められた。その清見岳は小さな山なので、登山を終えて車に戻ってきたときは、まだ午前11時半だった。その日は午後に薩摩半島西部の山を予定していたので、車に戻るとすぐにそちらへ向かおうとしたとき、パートナーが急に開聞岳に登りたいと言い出した。やはり堂々とした開聞岳を目の前にして登高意欲を刺激されたようだった。登りたいのであればこちらも異存は無く、即断で開聞岳に向かった。パートナーにとっては20年ぶりだったが、こちらは一年前に登ったばかりとあって登山コースはよく分かっており、昼からの登山でも問題無しと判断した。池田湖を巡る県道28号線を走って開聞岳に近づいて行くと、開聞岳の姿が次第に大きくなり、枚聞神社まで来ると見上げるばかりになってきた。麓の登山者駐車場に着くと、広い駐車場に止まっている車は少なかった。晴れてはいるものの平日とあって登山者は少ないようだった。出発は正午過ぎ。上空は晴れてはいたが、開聞岳の上空のみ雲が広がっていた。その雲が増えないことを祈って歩き出した。そこからのハイキングの様子は下の写真帳をご覧いただきたい。心配した雲は杞憂だったようで、歩くほどに陽射しを受けるようになった。これなら山頂からの展望は期待出来そうだった。一年前に登ったばかりとあって、復習しているような気分で登山道を歩いた。展望ははや5合目で楽しめることになった。そこには展望所があり、池田湖や錦江湾の風景が眺められた。但し、この日の視界はうっすらとしており、錦江湾を挟んで対峙する肝属山地は輪郭が分かる程度だった。その後はまた樹林に囲まれてしまったため展望は塞がれたが、7合目を過ぎると太平洋の方向が広く眺められた。9合目を過ぎると西の海岸線になり、その辺りから展望登山となった。北の方向が見えてくると、足下には池田湖が見えてきた。その展望は山頂で十分に楽しもうと、足を止めずに山頂に向かった。そして山頂に着いたのは歩き始めてから2時間後の14時10分だった。山頂には先着者が一人いたがすぐに下山したので、後はパートナーと二人きりとなった。往路ですれ違ったハイカーも数人だけだったので、この日の開聞岳は駐車場で予想した通り少ないようだった。一年前はすっかりガスの山頂で全く展望は無かったのだが、この日は十分に山頂展望を楽しめた。西海岸や池田湖の風景だけでなく、東の方向も少し視界が良くなっており、大隅半島の山並みがうっすらとながら佐多岬の方まで眺められた。山頂の気温は8℃ながら風があったので肌寒さを感じたが、上空はすっかり晴れているとあって、陽射しをたっぷり受けられたのは良かった。山頂でのんびりと30分ほど過ごした後、下山に移った。この日の視界は夕方が近づいて更に良くなってきたようで、5合目展望台に着くと、山頂で眺めたときよりも更にはっきりと対岸の肝属山地が眺められた。駐車場に戻ってきたのは17時前。この下山では誰一人会うことはなかった。開聞岳を振り返ると、夕方の光に少し赤みを帯びた姿で眺められた。急な思い付きで登った開聞岳だったが、十分に楽しめたとの思いを抱いて帰路についた。
(2016/2記)(2020/9改訂)
<登山日> 2015年12月25日 12:04登山者駐車場スタート/12:16[2合目]登山口/12:54〜58[5合目]展望台/13:38[8合目]/14:10〜38山頂/15:53〜16:02[5合目]展望台/16:37[2合目]登山口/16:50エンド。
(天気) 快晴。スタート時の開聞岳はその上空に雲が集まっていた。気温は麓では16℃あったが、登るほどに下がってきた。5合目で11℃、山頂は8℃だった。上空の雲は途中で消えたのか、山頂に着いたときはすっかり晴れていた。山頂では北西からの風を強く受けた。視界は少しうっすらとしていた。その視界も下るうちに少しずつ良くなってきた。
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指宿枕崎線の線路を越すと開聞岳が大きく眺め
られるようになった
登山者用駐車場に車を止めた そばに建ってい
たのは管理事務所だった
標識に従ってキャンプ場の道を歩き始めた
キャンプ場の芝地を横切って行く 車道に出ると、前方に開聞岳を大きく見た 車道は東に向かうようになった

 登山口が現れると
 そこが2合目だっ
 た

   登山口に入った山
   頂まで3.5km
   だった

 後は車道を歩いて
 行くが、標識が的
 確に立っていた

  登山口となる2合
  目に着いた 山頂
  まで3.5kmだ
  った
  (12時53分)

 始めは自然林の中
 を散策する感じで
 歩いた

   登山道は抉れた感
   じになってきた

 2.5合目に着い
 て登山コースは右
 に折れた

 鬱蒼とした森に光
 が差し込む
3合目を通過した あと2.9kmだった 登山道の抉れ方がひどくなってきた 傾斜が増して、普通に登って行けるようになった
周囲の樹林が濃いため、展望は無かった 木の根が露わになっているのをよく見た 4合目に着いて一息入れた
石段を登ることもあった 木の根の部分で大きな段差になっていた所を通る 5合目に着くと、そこは展望台になっていた
東に向かっての展望で、池田湖に錦江湾、太平洋が眺められた うっすらとながら肝属山地も望めた 左の写真に写る清見岳を大きく見る
樹林に差し込む光が増えてきた 登山道が石で覆れることがあった 6合目を通過する 山頂まで1.6kmだった
石のごろごろとした所が増えてきた 照葉樹林が美しかった 7合目を通過する
展望が現れて、錦江湾の方向が眺められた 南に見える太平洋は光っていた 暫くは平坦に近い道で続いた
仙人洞が現れた そこに暗い穴を見た 木の階段を登る 8合目が現れた 山頂まで800mだった
樹林は南からいっぱい陽射しを受けて明るかった ツワブキの艶々とした葉を見る 9合目に着いた

 前方が明るくなっ
 た

 その明るい所から
 見えていたのは入
 野物袋海岸だった

 急坂になってハシ
 ゴ段を登った

   展望は更に良くな
   り池田湖まで見え
   てきたが、休まず
   山頂を目指した

 山頂まで52mと
 なった

    山頂への道が分か
    れて左手の道を登
    ると、鳥居が現れ
    た

 山頂が目前になっ
 た

   山頂に着いた 午
   後2時過ぎの山頂
   はひっそりとして
   いた

 山頂に立つとこの
 風景が目に飛び込
 んできた 西から
 北、東へと遮るも
 のの無い展望だっ
 た
入野物袋海岸を見る 足下に管理事務所と駐車場が見えていた 池田湖の全景が眺められた

 この風景をパート
 ナーと共に暫し眺
 めていた

 肝属山地が5合目
 で見たときよりも
 少しはっきり見え
 ていた
パートナーが山頂の岩場に移って休んでいる 山頂の山名標識を見る 三角点は岩場のピークより2mほど低い位置だ
った 二等三角点(点名・開聞岳)だった

 山頂から南は照葉
 樹林が広がってい
 た

   山頂では30分ほ
   ど休んで下山に移
   った

 始めは慎重に下っ
 た

 西に広がる海を見
 ながら下った
明るい常葉樹林に包まれて登山道を戻って行く パートナーがロープを掴んで岩場を下っている 8合目まで戻ってきた

 錦江湾の風景が
 現れると、佐多
 岬が先端の方ま
 で見えるように
 なっていた

   南の海に浮かぶ
   船を見る
赤い実を見た アリドオシの実と思えた 6合目まで来た頃には少し薄暗さが出て来た 5合目の展望台が見えてきた
はっきりと視界は良くなってきたようで、対岸の肝属山地がくっきりと眺められた 野首嶽を中心に眺める

 池田湖の方向も
 はっきり見えて
 いた

    長崎鼻を見る
竹山の辺りを大きく見る 5合目展望地から先に展望は無いので、そそくさと下った 4合目を過ぎると、登山道はけっこう薄暗くなっていた
抉れた所が増えてきた 溶岩に躓かないよう注意しながら下った 3合目まで戻ってきた
2.5合目で一休み 2.5合目を過ぎると、易しい道になった 2合目登山口が見えてきた

 登山口を出ると
 車道を西へと歩
 いて行く

 北西方向で夕陽
 を受けていたの
 は矢筈岳と思え
 た
キャンプ場から開聞岳を眺めた ログハウスのそばから開聞岳を振り返った 管理事務所が見えてきた