TAJIHM の 兵庫の山めぐり <鹿児島県の山
 
栗野岳    くりのだけ 1094.3m 湧水町(鹿児島県)
 
1/2.5万地図 : 韓国岳
 
【2015年12月】 2015-118(TAJI&HM)
 
   湧水町北方より  2015 / 12

 2015年12月は少し遠い山を登ろうと、飛行機を利用して鹿児島に向かった。初日の24日は移動日だったが、午前の便だったので午後は空港に近い山なら登れる余裕があった。そこで到着後レンタカーを借りると、すぐに向かったのが霧島山系の栗野岳だった。霧島の山はどの山も鹿児島空港からのアクセスは良いのだが、とりわけ栗野岳の登山口が一番近かった。またガイドブックの「新・分県登山ガイド−鹿児島県の山」を見ると、栗野だけは周回コースを選んでも3時間程度で歩けそうだったので、午後のハイキングにはぴったりだった。
 レンタカーに乗り込むとナビを「霧島アートの森」にセットして北へと走った。湧水町に入ると東の空になだらかな山容を見せる栗野山が眺められた。雲の多い空だったが、栗野岳の上空は青空が広がろうとしていた。その栗野岳へと県道103号線に入り、山裾に向かった。周囲が樹林帯になると林道に入りカーブの多い道となった。くねくねと走りながら高度を上げると、中腹で再び県道103号線に合流した。その県道を北へと走って程なく現れたのが霧島アートの森だった。そこは目的地では無く登山口はその先で、更に北へと走ると長い木製階段が丘へと続いている風景が現れた。その階段の入口が栗野岳の登山口だった。ガイドブックを見ると近くにも別の登山口があるようだったが、木製階段を登るコースが紹介されていたので、その登山口前の駐車場に車を止めた。そばにはトイレの建屋もあった。まずは目の前の長い木の階段を登るのだが、その木は総て線路に使われていた枕木だった。近くにあった説明板によると、旧国鉄山野線が廃線になったとき、その枕木7000本を使って作られたとのことだった。階段の先には展望台があり、そこまでの標高差は90mほどあった。枕木階段を登って行くと背後に牧歌的な風景が広がってきた。実際馬の放牧もされていた。南に目を向けると、桜島がうっすらと見えていた。それを目にして、鹿児島に来ていることが実感出来た。枕木階段を登りきって展望台で一息入れると、そのそばから登山道が始まっていた。周囲は雑木が広がっており良い感じで登って行けると思っていると、すぐに植林帯に替わった。それも林道を横切った先よりまた雑木帯となった。自然林は落ち葉が積もっており、けっこう良い感じの登りだった。但し展望は少なく、木立を通して栗野岳の稜線が望める程度だった。登るうちに傾斜がきつくなったが、そこはロープが張られていた。ひたすら林の雰囲気を楽しみながら登って行くと、山頂まで400mとなったとき、右手に見晴らし台への道が分かれた。そこまで130mだったので、寄り道することにした。着いてみるとそこは小さな丘になっており、地図をみると1069mピークだった。目に飛び込んできたのは前方に広がる霧島の山並みで、何と言っても韓国岳の姿が大きかった。霧島の盟主を眺められたことで、栗野岳に登ってきた甲斐があったと思えた。そこからは南の方向も眺められたが、そちらは昼頃よりもうっすらとした視界になっていた。コースに戻ると後は栗野岳へと最後の登りにかかった。その栗野岳からの展望はさほど期待していなかったのだが、着いてみると先ほどの展望地に勝るとも劣らない展望があり、そこでも改めて韓国岳の堂々とした姿が眺められた。これなら特に見晴らし台に立ち寄らなくても良かったようだった。そこからはガイドブック通りに北に向かえる登山道に入った。地図をよく見ていなかったので、下山のことでもあり気楽な下りと思っていたのだが、そうでは無かった。北への道は始めこそ下り坂だったが、すぐに上り坂になった。改めて地図を見ると、そちらの方が栗野岳よりも若干高くなっていた。それなら地図に示された最高点に立とうと、途中で分かれた枝道に入った。枝道は北に向かっており、その途中にも展望地があって韓国岳が眺められた。緩やかな道を歩いて最高点の1102mピークに立ったが、そこは樹林のまっただ中と言った雰囲気だった。その先も道は続いており沢原高原まで続いているようだった。但し、そちらは自然保護地域のため現在は通行禁止になっていた。分岐点まで戻ると、コースは西に向かうようになった。ひたすら自然林の中を下ることになった。その樹林の雰囲気は良かったのだが、天気は急速に曇りに向かっており、薄暗い中での下りだった。その下りが長々と続くので地図を取り出したところ、登山口のある県道まで1102mピークからだと400m近く下るようだった。自然林が終わると植林地を下るようになり、そして県道103号線に下りてきた。後は駐車地点までひたすら車道歩きだった。その車道歩きでも想定外だったのは、車道が上り坂になっていたことだった。長々と下ってきた後の上り坂は足の疲れることだったが、我慢して歩くしかなかった。それもレクリエーション村が近づいて西に風景が広がってくると、少しは気分的に楽になった。もう上空はすっかり曇り空だった。レクリエーション村にあるもう一つの登山口の前を過ぎると、そこから駐車地点までは数分の距離だった。
(2016/1記)(2020/9改訂)
<登山日> 2015年12月24日 12:32スタート/12:42展望台/13:33〜38見晴らし台/13:51〜14:07栗野岳/14:23[1102m]ピーク/15:09栗野岳温泉登山口/15:33エンド。
(天気) 昼の空は雲は多いものの青空も見られて、晴れと呼べる空だった。但し、南の空はほぼ曇り空だった。登山口の気温は17℃ほどあったが、樹林帯に入ると11℃まで下がってきた。山頂は陽射しを受けており、16℃の暖かさだった。風はほとんど無し。その山頂ではまだ青空が広がっていたが、下山中に急速に曇り空へと変わってきた。気温も12℃まで下がってきた。視界はうっすらとしていた。
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まずは枕木階段を登ることになった 階段はおおよそ550段だった 登っていると、右手に桜島がうっすらと望めた
階段の先に展望台が見えてきた 展望台に上がることにした 展望台から桜島の方向を見る そちらは薄曇りだった
上空は青空が広がろうとしていた 登ってきた方向を見下ろした 左の写真に写る牧草地を見ると馬が放牧されていた
展望台のそばが登山口だった 自然林の中を易しい道が始まっていた 落ち葉の積もる中を歩いた
一度、植林帯に入った 林道に出たが、横切るだけだった
傾斜がきつくなるとロープが張られていた 山頂まで1390mと書かれた標識が現れた 裸木となった自然林の中を登って行く
足下には落ち葉が積もっていた 木々の間から山頂方向が望めた 易しい道が続く
山頂まで800mとなった 平坦な地形となって尾根の感じがしない所があ
った
, 見晴らし台への道が分かれたのでそちらに入っ

 緩やかな道が
 1069mピーク
 へと続いていた

 1069mピーク
 に着いた そこが
 見晴らし台だった
見晴らし台の名の通りに霧島の山並みが眺められた 左の写真の右隅に見えるのは大霧地熱発電所だった
見晴らし台から山頂方向を見る 分岐点に戻ってきた 山頂まであと400mだった  緩やかな登りだった
登山道の傾斜が増してロープを掴んで登った 登山道はまた緩やかになった 山頂が目前になった

 栗野岳の山頂に着
 いた すっきりと
 広がりのある山頂
 だった

   山頂の標識を見るが
   そこに三角点は無か
   った

 山頂からの展望は、
 先ほどの見晴らし台
 と同様に素晴らしか
 った
上の写真に写る韓国岳を大きく見る 上の写真の右手を見る 登ってきた尾根だった
白鳥山の上に丸い雲が浮かんだ 山頂標識の位置より少し北に歩くと そこに三等三角点(点名・栗野岳)を見た
山頂を後にしてそのまま北へと歩いた ミヤマシキミが蕾を付けていた 下り坂にならず、緩やかな上りだった
最高点の方向に枝道が分岐したのでそちらに入った  少し進むと韓国岳展望所が現れた 山頂ほどでは無かったが、韓国岳が眺められた
その先も緩やかに小径は続いた 最高点となる1102mピークに着いた 1102mpeakと記された標識が置かれていた
その先は自然保護のため通行禁止となっていた 登山コースに戻ってきた 西へと下って行く
天気は急速に曇りに変わってきた 展望が現れ
ると、桜島がごくうっすらとしか見えなかった
尾根の傾斜が増してきた 薄暗くなってしまっ
た樹林を下って行く
巨木のそばを通った
ずっと自然林の中を歩いた 登山口が近づくと、周囲は植林地に替わった 標識が現れた そこまで山頂から2kmだった

 県道が見えてきた


    栗野温泉登山口に
    着いた
県道103号線を南へと歩いて行く 途中までは緩やかな上り坂だった 歩くうちに自然林が周囲に広がることがあった


 栗野橋を渡る

 レクリエーション
 村に入ると、そこ
 からも登山道が始
 まっていた
県道の脇に東屋が建っていた 東屋に立ったが、うすぼんやりとした視界だった 駐車地点に戻ってきた