TAJIHM の 兵庫の山めぐり <鹿児島の山
 
横岳    よこだけ 1094m 垂水市(鹿児島県)
    ひらだけ 1102m
 
 
1/2.5万地図 : 上祓川
 
【2015年12月】 2015-121(TAJI&HM)
 
   鳴之尾牧場に通じる林道より  2015 / 12

 2015年12月に出かけた鹿児島山行では、高隈山地の山を一つ登りたいと考えた。大篦柄岳、御岳、妻岳には既に登っていたので、残りの山からとなると自然と横岳を選ぶことになった。その横岳は御岳から西に延びる尾根上にあり、横岳とほぼ同じ高さで平岳が並んでいる。参考にしたガイドブックの「新・分県登山ガイド 鹿児島県の山」では横岳のみを対象にしていたのだが、平岳も併せて登ることにした。向かったのは山行三日目の12月26日。宿泊先は霧島市内のホテルだったので、東九州自動車道を国分ICで乗ると後はずっと高速道を走って南下した。鹿屋市で高速道が終わると、国道220号線に入って西へと走った。北には御岳が悠然とした姿を見せており、けっこう登高意欲をそそられたが、郷之原トンネルを抜けると今度は横岳と平岳の並ぶ姿が大きくなり、心はそちらに向かった。レンタカーのナビは花里町にセットしていたのだが、そこまで行かずに高隈山地の登山口への案内標識が現れた。その標識は北に見えている横岳に対してとなぜか思い込んでしまい、ナビを無視して案内標識に従った。北へと向かって行くと道はどんどん細くなったが、向かう先には横岳が見えていた。それで安心して車を進めていたところ、途中から北東方向に向かい出した。もう林道走行になっていたので、少々不安になってきた。その不安は正しかったようで、途中で現れたのは御岳の文字だった。どうやら御岳の登山口に向かっていたようだった。あわてて引き返して、改めて花里町を目指した。その花里町に入ったものの、最終目的地の自然の家キャンプ場の標識が現れなかった。もうナビは役に立たないので登山口がありそうな方向へと適当に車を走らせた。林道のような道をどんどん山の方向へと進めてみたところ、突然のように自然の家キャンプ場に着いた。管理棟は閉まっており、車は一台も見かけなかった。またキャンプ場の案内図を見ても、駐車場と書かれた所は無かった。但し目の前に広場があり、そこは案内図では「つどいの広場」となっていたのだが、無人でもあったので、そこに駐車とした。そのキャンプ場から始まるコースをガイドブックを頼りに歩き始めたときは、予定より少し遅れて10時過ぎになっていた。始めにキャンプ場内の小径を歩いて行くと、その奥より横岳への登山道が始まっていた。そこから横岳山頂まではガイドブック通りに歩いたので、ここでは登山道の様子については書かないが、照葉樹の多い自然林の雰囲気は悪くなかった。コースとしてもとんがり山までの急登、その先でも何度かきつい坂があって、しっかりと登る感があったのは良かった。一度、林道を横切ることがあり、そこより200mほど登って稜線に出ると、高隈山地の縦走コースに合流した。そこに着いて少し冷たい風を受けるようになったので、山頂では更に強い風があるのではと覚悟して登った。横岳山頂に着いたのは、稜線に出てから30分後だった。厳しい山頂と思っていたのだが、意外や山頂は明るい陽射しを受けており、ぽかぽか陽気だった。冷たい風はあるものの、ほとんど気にならなかった。その横岳山頂だが、ガイドブックでは360度の眺望があるように書かれていたが、それは以前のことのようで、樹木の生長により期待した高隈山地の眺めは、意外と木に邪魔されていた。南の方向は広く見えていたものの、そちらはモヤの強い視界のためにごくうっすらとしており、遠くは全く見えていなかった。桜島も木立の切れ目から覗いていたが、そちらもうっすらとした見え方だった。まずは暖かい山頂に立てたことを良しとして、暫し憩いのときを持った。昼休憩を終えると、横岳を後にして平岳に向かった。鞍部へと下るのだが、これがけっこうな急坂で、この日一番の急坂と思えた。鞍部に着くと南の方向に登山道が分かれていたが、それは下山で歩くコースで、平岳を目指して稜線歩きを続けた。平岳への道は平岳の名の通りに緩やかな道で、ほぼ平坦になったと思われた所が山頂だった。そこは横岳と同様に三角点は無く、更に樹林に囲まれて展望も無かった。山名標識が無いと、単なる通過点としか見えなかった。平岳は山頂に立てたことでもって良しとして、下山に移った。まずは横岳との鞍部まで引き返して、南へと分かれた登山道に入った。そこからは再びガイドブック通りに歩くことになった。また見事な照葉樹林帯を歩くことになり、林道まで下りて来ると林道を暫く東へと歩いた。その林道だが、登山に関する標識が全く無かったのは意外だった。どんどん東へ歩いて行くと、途中から南へと歩くようになった。そろそろ万滝コースが出てきてもよいのにと思いながら歩いていると、いきなりと言った感じで万滝の標識が現れて一安心することになった。その万滝コースは横岳からはけっこう離れることになったので、これは往路の道で下山しても良かったのではと、途中で思えてきた。その思いも漸く着いた万滝を目の前にすると、一瞬で吹き飛んだ。その迫力ある姿に回り道をしてきて良かったとしみじみ思えた。後はひたすらキャンプ場を目指して下るだけだったが、それが意外と苦労することになった。コースはどんどん下ると言った訳では無く、何度か上り坂があって、なかなか標高は下がらなかった。道もなぜかぼこぼことした所が多くあって、スムーズに歩けるとは言えなかった。それと標識が万滝を示すものはあってもキャンプ場を示すものは無く、あってもオリエンテーリングで使われる記号のみだった。その帰路で更に一苦労することになってしまった。途中で「青少年自然の家」の本館を示す標識が現れてそちらの道に入ったのだが、これは不正解だったようで、本館には早く着けるのだがキャンプ場からは遠くなってしまうことに途中で気が付いた。もう歩き続けるしかなく、結局万滝から1時間かかってのキャンプ場到着となった。最初は気楽なコースとしてスタートしたのだが、けっこう手厳しいコースであったことに、ちょっと心の準備不足だったと思いながらキャンプ場を後にした。
(2016/7記)(2020/9改訂) 
<登山日> 2015年12月26日 10:07キャンプ場の管理棟前よりスタート/10:28とんがり山/11:20林道出合/11:57稜線道に合流/12:28〜58横岳/13:14〜20平岳/13:30鞍部から分岐する登山道に入る/14:03林道に下り着く/14:25林道を離れる/14:47〜54万滝/15:48林道に入る/15:56キャンプ場に通じる車道に合流/16:11エンド。
(天気) 朝の空は快晴だった。樹林帯の気温は8℃、横岳の山頂は9℃だった。横岳山頂は陽当たりが良く、ぽかぽか陽気だった。ときおり風が吹いてきたが、その冷たさは気にならなかった。視界はうっすらしていた。特に南から西の方向のモヤは強く、遠くはほとんど見えていなかった。平岳山頂の気温は6.5℃で、冷たい風を受けた。その頃より急速に西から薄雲が広がり出した。そして下山中にすっかり曇り空に変わってしまった。
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青少年の家キャンプ場に着いたが、全くの無人
だった キャンプ場に管理棟を写す
つどいの広場に車を止めて歩き始めた Bサイトへの道に入った そちらが横岳に通じ
る道だった
Bサイト内を通過する 建物はトイレだった 横岳への近道に入らず、とんがり山コースに入
った
次第に傾斜が強くなってきた
急坂が続いた しっかりと登る感があった 足下の艶々とした葉はツワブキだった とんがり山の山頂に着くも、樹林に囲まれていた
下り坂に入った さしば小屋に下り着いた ここで巻き道コース
と合流した
横岳と平岳の並ぶ姿が眺められたが、まだまだ
遠かった
案内標識に従って登山道の続きに入る 急坂となって、ロープも張られていた ここでもツワブキをよく見た
横岳の標識を見る 緑に終始囲まれての登りだった 木立の切れ目が現れて、横岳が望まれた
尾根は急坂となったり緩くなったりを繰り返した 周囲は照葉樹林帯だった 樹林を抜け出して、前方が開けてきた

 鳴之尾林道に出て
 きた そこは標高
 720m辺りで東
 に御岳が望めた

   南は海が望めたが
   うっすらとした視
   界だった
林道は横切るだけで、登山道の続きに入った また照葉樹林に囲まれた 急坂が現れて、ロープを掴んで登った
尾根が緩んで易しく歩けると思ったが また急坂となった 前方に稜線が見えてきた
照葉樹林の登りが続いた 稜線に出ると、ゆったりとした尾根道に合流した 横岳を目指して、東へと歩いた
山頂の手前にある小ピークに着いた 鞍部へと下る 白山林道からの登山道が左手から合流した
最後の登りにかかった 山頂まで5分の標識を見る 山頂が目前になった

 横岳の山頂は草
 地になって開け
 ていた


   小さな祠が置かれ
   ていた
樹木の生長により期待したほどの展望では無かったが、高隈山地の主峰が眺められた 大篦柄岳を大きく見る

 上の写真の右に続く
 風景を見る
妻岳を大きく見る 北西に位置する桜島は、判然としなかった 目を凝らして何とか桜島の姿が認められた
南の方向はモヤがきつく、海岸線が何とか分かる程度だった 横岳の山頂で30分ほど過ごすと、平岳に向かった
急坂の下りだった パートナーは後ろ向きで下っ
ていた
鞍部に出ると、林道に出る小径が右手より分か
れた
平岳への登りが始まった

 尾根が緩やかに
 なってきた

 緩やかな道を歩い
 ていると、平岳の
 標識が現れた そ
 こが山頂だったが
 標識が無ければ通
 り過ぎてしまいそ
 うだった
小さな祠を見たが、半分ほど埋まっていた 山頂からは先ほど登った横岳が眺められた 手頃な木に登って横岳をすっきりと眺めた
すぐに登ってきた道を引き返した 鞍部へと下って行く 木々の隙間から横岳を見る

 鞍部に着いて林
 道に通じる小径
 に入った

 始めは易しい道
 だった

 崩壊地のような所
 が現れた そこを
 慎重に歩いている
 と、右手に横岳の
 山頂が眺められた

 後方には横岳も
 望めた
また樹林帯に入った 急坂になることがあった 易しく下ることもあった
鳴之尾林道が見えてきた 林道に出るも、そこに案内標識は無かった 万滝を目指して東へと歩き出した

 林道からは先ほど
 まで登っていた二
 峰が望めた

 林道は舗装部分
 もあった
左手の斜面に小さな滝を見た 林道はほぼ平坦な感じで続いた 南に向かって歩くようになった

 林道を20分ほど
 歩くと、万滝の標
 識が現れた


   林道を離れて山道
   に入った
下っていると、木立の切れ目から横岳が望めた 登山道は山襞なりに歩く感じだった 少し歩き難い所も現れた
植林地を下る 万滝に出る直前は急坂だった 万滝の前に出た 水量は少ないが優美な滝だった
沢を渡って登山道の続きに入った 後は下って行くだけかと思ったのだが 上り坂になることがあった
また沢を横切った 急な上り坂が現れた 平坦な所はなぜかモコモコと柔らかい所が多かった
次第に歩き易くなった 小さな祠が二つ並んでいた 小橋を渡る
また上り坂が現れた 植林地を抜けて行く 万滝やオリエンテーショ
ンの標識は見てもなかなかキャンプ場の標識を
見なかった
真っ直ぐが正解だったのに「本館」の標識を見
て左手の登山道に入ってしまった その先は林
道だった 

 樹林帯を離れて南
 へと向かった キ
 ャンプ場とは離れ
 る方向だった

   別の車道に合流す
   ると、漸くキャン
   プ場の標識を見た
結局、大回りしてキャンプ場に戻ることになった 左手前方に見えたのは、トンガリ山のようだった キャンプ場が近づいて緩やかな上り坂となった

 キャンプ場に戻っ
 てきた ここを離
 れてから6時間が
 経っていた

   帰路に高隈山地を
   振り返った