TAJIHM の 兵庫の山めぐり <大分県の山
 
久住    くじゅうさん 1786.5m
 
  中岳 天狗ヶ城 稲星山 星生山
なかだけ てんぐがじょう いなぼしやま ほっしょうざん
1791m 1780m 1774m 1762m
 
1/2.5万地図 : 湯坪 / 久住山 九重町・竹田市(大分県)
 
【2011年9月】 2011-95(TAJI&HM)
 
   星生山より  2011 / 9

 九重連山を代表する山として、久住山を初めて登ったのは、1993年5月のこと。前日の移動日が素晴らしい快晴だったのに、翌日の本番は天気が一気に下り坂となって、雨とガスの久住山になってしまった。これでは久住山を登ったとの思いは持てず、機会があれば再訪をと考えていたが、九州へ行くとなれば他にも登りたい山があり、一度は九重の山として大船山を登りはしたものの、なかなか久住山には足が向かなかった。
 初登山から18年経った2011年9月は23日の秋分の日から三連休となって、その三日間とも快晴が予想された。その三日のうちの二日を登山に使いたいと考えたとき、久々に九州の山を登りたくなった。そして今回、漸く久住山の再訪を最優先と考えた。二日間を有効に使おうと、22日は会社からの帰宅後、すぐの出発とした。ひたすら山陽道を走って、九州を目指す。途中何度か仮眠をとり、玖珠SAで朝食を済ませた後、7時を回って九重ICを降りた。目指すは久住山の牧ノ戸登山口。朝の空は素晴らしい快晴だった。雲一つ無く、すんだ青空が広がっていた。四季彩ロードを走って飯田高原を目指して行くと、南の展望が開けたときにまず目に飛び込んできたのが、玖珠富士の涌蓋山だった。申し分なく、くっきりと見えていた。続いて現れた九重連山もしかりで、この日の登山に期待が膨らんだ。ところが牧ノ戸峠の駐車場に着くと、はや満車状態だった。200台駐車可とのことだったが、この快晴にこちらと同じく久住山登山を目指す人が集中したようだった。駐車場内に止めるのは諦めて、仕方なく県道11号線の路肩部に駐車としたが、その路肩部にも既に何十台と止められていた。準備を済ませてレストハウスの前に来ると、大勢のハイカーがたむろしていた。そしてレストハウス横の登山口には、ひっきりなしにハイカーが入っていた。その中にこちらも加わった。最初はコンクリート舗装の遊歩道を登って行く。背後には涌蓋山が見え、東の方向、遠く離れて耳双峰の由布岳もくっきりと見えていた。人が多いと言っても前後の人とは数十メートル離れており、急ぎもせずゆっくりし過ぎもせずで、抜くことも抜かれることも無く登って行く。見晴らし台が現れ、そこで一度足を止める。涌蓋山が広い風景の中で眺められた。そこより更に登ると、コンクリートと階段の遊歩道は小さな広場で終わった。そこに着いて前面に星生山と久住山の並ぶ姿が現れた。大きな姿で、快晴の下にくっきりと稜線を見せていた。またその右手、南西方向に見えるのは阿蘇の山並みだった。広場の位置で遊歩道は終わり、その先は普通の登山道の姿となり、沓掛山への登りが始まった。岩が増えて、山登りらしくなった。ただ久住山は子供も多く登る山なので、特に危険でも無く、目印通りに歩くのみ。小さなアップダウンがあって沓掛山のピークを過ぎると、ハシゴ場も現れたが、丁寧に下って行く。人が多いようでも、渋滞も無く沓掛山を通り抜けた。その先は平坦とも言える登山道となり、前方には久住山を、左手に星生山を見ながら進む。歩くうちに、右手に扇ヶ鼻への登山道が、また左手に星生山への道が分岐する。もう下山してくる人とすれ違うようにもなった。緩い登りがあってその先で下り坂となり、広々とした場所に出た。避難小屋がありトイレもあって、大勢の人が休んでいた。こちらも一休みをする。その位置では、もう久住山は間近に見上げるようにして眺められた。登山道は緩やかな登りとなったが、もう辺りは火山の風景が、登山道は岩がごろごろとしており、絶えず水蒸気が上がっている所もあった。この登りとなってまた少し前後の人と距離が詰まってきた。ただ一帯はどこも地肌がむき出しで適当に歩けるので、前の人に詰まって足が止まると言うことは無かった。特に急ぐ必要も無いので、出来るだけ前後の人と合わせるようにして登って行った。途中で中岳へのコースが分かれて登る方向が西へ変わると、少し傾斜がきつくなってきた。そこを登りきると、もう久住山の山頂は間近で、辺りは岩だらけになってきた。その岩の上を歩いたりして着いた山頂は、まさに人だらけだった。山頂もすっかり岩でごろごろと言った感じだったが、特に狭くもないので、大勢の人でも窮屈な感じは無かった。それにしても山頂の人の多さに、何とも人気のある山だと感心させられた。その山頂の一角にこちらも入って休憩とする。澄んだ空と鮮やかな視界、そして360度の展望が広がっていた。西に阿蘇山、北に涌蓋山、そして東から南へと九重の山並みだった。その展望を楽しみながら、伸び伸びとした気分となって過ごせた。その久住山からは次に中岳を目指そうと考えていたのだが、久住山に立って周囲を眺め渡すと、考えが変わった。稲星山も星生山もごく近くに見えているので、中岳だけでなく総てを歩こうと考えた。そこで登山地図を広げて考えたコースは、久住山から南隣りの稲星山に向かい、その次に中岳、天狗ヶ城と歩いて、最後に星生山に立とうと言うものだった。その登山の様子は文章で現すよりも写真で見ていただくのが分かり易いので、下の写真日記に譲るとして、終日快晴の下で、九重の山を思いっきり楽しむことが出来た。久住山こそ大賑わいだったが、稲星山に向かいだすと、人影はぐんと減って、一気に静かなハイキングになった。稲星山でのんびりした後は、九州本土で一番高い中岳に向かったが、こちらは急坂登りがあって、登山としても面白かった。そして天狗ヶ城へは御池を見ながらだった。最後に登った星生山は意外と岩場歩きが多くあって、アルプスを彷彿させる歩き味を味わえた。もうどの山にも個性があったのが面白かった。また久住山を色々な角度から眺められたのも良かった。おかげで7時間ほどのハイキングとなり、九重連山の中心部を思いっきり楽しめて、十分過ぎる満足感での下山となった。それにしてもこの日は終日雲の無い快晴が続いて、絶好の登山日和だった。
(2011/10記)(2020/11改訂)
<登山日> 2011年9月23日 8:30牧ノ戸峠登山口スタート/8:50沓掛山手前の展望台/10:04〜10久住分かれ避難小屋/10:36〜11:00久住山/11:18稲星山との鞍部/11:33〜38稲星山/11:49中岳との鞍部/12:05〜30中岳/12:42〜50天狗ヶ城/12:56〜13:02御池のそば/13:12久住分かれ避難小屋のそばを通る/13:47〜14:05星生山/15:03沓掛山/15:22エンド。
(天気) 雲一つ無い快晴だった。澄んだ青空が広がり、視界はくっきりとしていた。朝の気温は11℃と低く、肌寒さを感じた。風も冷たさがあるものの、弱々しく吹くだけだった。昼を過ぎると気温は上がって、陽射しの下では18℃ほどになっていた。風も冷たさが消えて快適だった。但し木陰ではまだひんやりとしていた。終日快晴が続いて、文句なしの登山日和だった。
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車道から九重連山が見えると空は雲一つ無かった 牧ノ戸峠の広い駐車場は、既に満車だった レストハウスの前を通って行く
登山コースは緩やかな遊歩道歩きで始まった 周囲を木立が囲むようになった 東屋に着く 素晴らしい快晴だった
    
東屋は素晴らしい展望台でもあった 西から北にかけてを眺める 左の写真の涌蓋山を大きく見る
     

 同じく東屋より
 北東から東にか
 けてを眺める

   登山コースに戻っ
   て登りを続ける
     

 コースは少し傾斜
 が増して、階段が
 多くなった

     沓掛山のそばに出る
     と展望が広がった
     
南西には阿蘇の山並みがくっきりと稜線を見せていた 左の写真の根子岳を大きく見る
    
沓掛山の登りにかかる 岩場が多くあったが、特に難しくも無かった 緩やかな尾根に登山道の続くのが見える
   
沓掛山を越すと、幅の広い道を歩くようになった 道はごく緩やかだった 木立の茂った所を歩くこともあった
   
小さな広場を通過する 少し傾斜がきつくなった所を登る 星生山が近づいてきた
    

 星生山のコース
 が左手に分かれ
 た

   久住山が前方に
   現れた
   

 久住山の姿が次第
 に大きくなってく
 る

    少し坂を登って下
    りが始まると、足
    下に久住別れの小
    屋が見えてきた
    
久住別れの広場へと近づいて行く 左はトイレで、右が避難小屋だった 歩いてきた方向を振り返る
     

 久住山を目指して
 登りを続ける 石
 が増えてきた

  南に三俣山が姿良
  く眺められた
   

 中岳方向と久住山
 方向の分岐点が近
 づいた
      

 分岐点を過ぎて久
 住山を目指す ど
 こでも歩けそうだ
 った

  山頂へと近づくが辺
  りは大きな石が増え
  てきた
       
久住山の山頂を目前にして周囲の風景を眺めた 西から北、北東にかけてを見る
上の写真の右手に続く風景を見る 北東から東の風景だった
山頂は大小の石がごろごとしていた 山頂の一等三角点(点名・久住山)を見る 北東遠くに見える由布岳を大きく見る

星生山の右手前に
避難小屋が見えて
いた

星生山の左手後方
に涌蓋山を見る
南東から南西にかけてを眺める 名山が並んでいた 左の写真の祖母山を大きく見る
      

 上の写真の傾山
 を大きく見る

 久住山を離れて
 次に稲星山を目
 指す
    
稲星山の全貌が見えてきた 後ろを振り返る パートナーを見るだけだった リンドウがよく咲いていた
    

 鞍部に着いて稲
 星山を見上げる

   登る途中で歩いて
   きた方向を振り返
   る
    
尾根が緩くなって、その先に山頂が見えてきた 山頂が近づくと、火山の様相となってきた 稲星山の山頂に着く 岩場の山頂だった
   
稲星山の山頂も360度の眺望だった 西から北、北東にかけてを眺める
       
上の写真の久住山を大きく見る 次は中岳を指して、稲星山の山頂を離れる すっかり見晴らしの良い登山道だった
    
中岳との鞍部が近づいてきた 左手の丘に池ノ小屋が見えていた 中岳への登りは急傾斜だった
    
後ろを振り返ると少し遅れてパートナーが歩いている ハシゴが付けられている所もあった 中岳の山頂が近づいてきた
   

 中岳の山頂に着く
 まずまずの賑わい
 だった

   歩いてきた稲星山
   を見る 背後に祖
   母山が重なってい
   る
    

 これから向かう北
 西方向の天狗ヶ城
 を中心に眺める
 天狗ヶ城の左手に
 御池が覗いている
   
上の写真の右手に続く風景を見る 平治岳の手前に坊ガツルの湿原が見えている 坊ガツルを大きく見る
     
天狗ヶ城の方向を大きく見る その天狗ヶ城へと歩いて行く 振り返って中岳を見上げる
   

 天狗ヶ城を見上
 げるようになっ
 てきた

 左手に御池を見
 ながら歩いた
    

 天狗ヶ城の山頂へ
 は直登せず、右手
 から回り込んだ

   山頂に着くと、ち
   ょうど誰もいなか
   った
    
この山も素晴らしい展望が広がっていた 中岳を中心に眺める
    
上の写真の左手を見る 硫黄山の尾根が間近に眺められた 硫黄山が上げる噴気を見る
     

 久住山と足下の
 御池を眺める

 天狗ヶ城の山頂
 を離れて、御池
 を見ながら下る
     
御池のそばに下りてくる この日最後の山として星生山を目指す 灌木に囲まれた巻き道ルートを歩く
    

 星生崎が大きく見
 えてきた

  南に久住山の山頂
  を大きく見る
    
久住別れのそばに戻ってきた 星生崎への登りにかかる 岩の間を登って行く
    
岩場を歩いていると山頂が見えてきたが、まだ距離があった 岩場を歩いていると、アルプスの雰囲気を感じた
    
星生崎を過ぎると、尾根は優しげになった 石が多く現れた所を登る 久住山に似た、火山の雰囲気の所もあった
     

 山頂が目前になっ
 て岩尾根は続いた

  星生山の山頂に着
  く そこも素晴ら
  しい展望地だった
    
山頂から歩いてきた天狗ヶ城の方向を見る(北東から南東にかけて) 北西の万年山の彼方は、英彦山かと思える
    
立つ位置を変えると南東から南、西と、広く眺められた
   
下山は西尾根を下ることにした 前方に展望が広がった
   
右上の写真の沓掛山を大きく見る 西尾根を振り返る 西千里浜の池を見る
   
南東に星生崎と久住山が並ぶ姿を見る 途中にヤブっぽい所が現れた ヤブを過ぎて、また風景が広がった
    
西千里浜へと急坂下りが始まった 下りきったと思うと、一度登り返す メインコースまで今少し歩くことになった
    
漸くメインコースが見えてきた メインコースに合流する 沓掛山へと近づく
   
沓掛山を越えて行く 沓掛山を過ぎて遊歩道に入る レストハウスに戻ってきた 終日快晴だった