TAJIHM の 兵庫の山めぐり <香港の山
 
ヴィクトリア・ピーク (扯旗山) 551.8m
 Victoria Peak (香港島)
 
 
 
【2017年10月】 2017-107(TAJI&HM)
 
   九龍地区の尖沙咀より  2017 / 10

 香港には意外と山が多くありハイキングコースも沢山あると知って、香港の山を登りたくなった。そこで山の知識を得ようとガイドブックの「香港ハイキング」を入手したのだが、トレイルを主体に書かれており、一般のガイドブックのように一つ一つの山をどのように登るかと言った形では書かれていなかった。むしろインターネットからの情報の方が役立って、そこから登りたい山を抽出した。その一つがヴィクトリア・ピークで、中国名は址旗山だった。ヴィクトリア・ピークはその山頂近くまでケーブルカー(ピーク・トラム)があって、いわゆる観光名所になっているようだったが、麓から歩くこともポピュラーなようだった。そこで歩いてヴィクトリア・ピークを登ってみることにしたのだが、それを山行初日にと考えた。理由は山頂に立って眼下に広がる市街地を眺め、香港に来たことを実感しようとの考えからだった。
 日本を離れたのは2017年10月17日。安く移動しようとピーチ航空のMM063便の利用だった。関西空港を8時50分に飛び立つと、約4時間のフライトで香港空港には現地時間11時45分の到着となった。入国審査まではスムーズだったが、荷物が出てくるのが遅く、到着ロビーに出てきたときは13時を過ぎていた。後は空港内で昼食を済ませ、オクトパスを購入すると、それを利用して空港バスで中心部へと移動した。そして15時過ぎにはMRT佐敦駅に近いホテルに到着となった。
 翌10月18日は香港ハイキングの初日。ほぼ快晴と呼べる空だった。ホテルで朝食を済ませると、MRT佐敦駅より香港島行きの電車に乗り込んだ。この日は平日の上に朝の通勤時間帯とあって車両は超満員で、ぎゅうぎゅう詰め状態での移動だった。そして終点の中環駅(セントラル駅)で降車した。G出口から地上に出ると、そこは大都会のど真ん中の風景だった。ビルに囲まれておりヴィクトリア・ピークは見えなかったが、適当に南東の方向に歩いて長江公園に出ると、南の方向にようやく電波塔を山頂に抱くヴィクトリア・ピークを見ることが出来た。気温は既に27℃になっており、この暑さに中で登るのかと思うと少々心が萎えたが、まずは電波塔の方向へと歩き出した。ピークトラム(山頂電車)の方向を示すが現れたので、それに従って階段を登るとセント・ジョーンズ教会のそばを通ることになった。その先で車道に出ると、車道沿いの歩道を歩いて山頂方向に向かった。けっこうな坂道でもう登山をしているようなものだった。香港動植物公園の標識が現れたので、歩く方向は正しいようだった。道は更に急坂になり羅便臣道が現れると、そこに山頂(The Peak)の標識を見た。とにかく歩道を歩けるのは有り難く大汗をかきながら急坂を登った。どこまで車道に沿って歩くのかと思っていると、中腹まで来たときオールドピークロード(Old Peak Road:旧山頂道)の入口が現れた。その道も車が通れそうな幅の舗装路だったが、入口に車止めがあり車は進入出来ないようになっていた。そのオールドピークロードに入ると周囲は樹林が囲むようになり、一気にハイキングの雰囲気となった。気温も幾分下がったようだった。静かな舗装路を歩くのはウォーキングを楽しむ人だったが、犬を連れた女性も多かった。どうやらメイドさんが犬に散歩をさせているようだった。オールドピークロードの途中にはベンチもあり、そこで一休みをとりながら登って行くと、山頂が近づいて車道に合流した。その辺りで観光エリアに入ったようで、近くに大勢の観光客を見た。ケーブルカー(ピークトラム)の軌道のそばを通ると、山頂広場に出た。山頂と言ってもそこは真の山頂ではなく、ケーブルカーの終点広場と言うのが正しいと思えた。そこには平日にもかかわらず大勢の観光客がおり、大賑わいだった。目の前にどんと建っていたのはピークタワーで、その最上階は展望台だった。香港の風景を楽しむべく最上階へと向かったところ、何とそこは有料(48香港$)になっていた。これから真の山頂に向かうことでもあり、お金を払ってまで展望を楽しもうとは思えず、すぐ山頂広場に下りてきた。そして山頂へと向かった。そちらへの道は車道だったが、歩道が付いており歩道を歩いた。始めは高台の道路と言った雰囲気だったが、左手に公園が見える辺りより遊歩道の雰囲気となった。それでも車道であることには変わりなかったが。車道の終点は展望台になっており、大勢のハイカーが休んでいた。その前は駐車場だった。その展望台から良く見えたのは南の方向で、ラマ島の姿が大きかった。そこからは香港市街の方向は見えず、周囲は一段高いピークが囲んでいた。北の方向に見えたピークが最高点ピーク(址旗山)のようだったが、そこには電波塔が林立しており、どうも立入禁止のようだった。そちらとは逆の方向にもピークがあり、展望台との間は公園(山頂花園)になっていた。その公園で結婚式の記念写真が撮られていた。展望台で一休みとしたが、香港市街が眺められなかったことでもあり、ピークタワーに戻って有料の展望台に立とうかと考えていたとき、南向かいのピークに小径が付いているのが分かった。その539mピークにも無線塔が建っていたが、そのそばまで行けるのではと思えて立ち寄ってみることにした。結婚式の記念写真が撮られているそばを通って小径に入ってみると、意外や適度な歩き安さの地道で、スムーズに登って行けた。何となく日本の里山を歩いている雰囲気だった。更に意外なことに樹林を抜けたときに展望が現れたことで、期待していなかった香港市街の風景がどんどん広がった。山頂に着くと無線塔はフェンスに囲まれて中には入れなかったが、その手前は一級の展望地だった。先着者が二名いたが、すぐに下りてしまったので、後はパートナーと二人きりで大展望を楽しむことになった。良く見ると足下にピークタワーが見えており、その屋上展望台に大勢の人がいた。そこよりずっと高い位置から展望を楽しめることになり、何とも贅沢な気分になれた。しかも天気は上々で快いばかりの風を受けながらであった。フェンスを回り込むとラム島も眺められた。この山頂展望を十分に楽しむと、ピークタワーが建つ山頂広場へと戻った。途中まで車道を歩かず山頂花園の遊歩道を歩いてだった。ピークタワーの前に戻ると屋上展望台に上がる気持ちは消えており、すぐに下山に向かった。始めにラガードロード(Lugard Road:盧吉道)を少し歩き、途中より右手に分かれた階段道を下ってオールドピークロードに合流した。オールドピークロードの入口まで下りて来ると、ミッドレベル・エスカレータがある方向へと歩いた。香港動植物公園の中を通ったりしたが、そのうちにミッドレベル・エスカレータに出るのかと思っていると、どうも途中で道を誤ったようで麓の大通り(皇后大道中)まで下りてきた。そこまで来ると中環駅までは僅かな距離だった。
(2018/3記)
<登山日> 2017年10月18日 9:06MTR中環駅スタート/10:03オールドピークロード入口/10:41~11:10ピークタワー/11:33~55山頂公園/12:03~26[539m]ピーク/12:50ピークタワー/13:20オールドピークロード入口/13:52MTR中環駅エンド。
(天気) 朝から快晴で、湿度は高かった。山上に出ると気温は木陰で28℃ほど、539mピークでは27℃だった。山上に出て東風を受けるようになり、539mピークでは強風と言えるほど強い風だった。その風は少しなま暖かさがあるも快かった。視界は少しうっすらしている程度だった。
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中環駅をG出口から出てきた そこは大都会のど真ん中だった 山の姿が見えないため、適当に南東方向に向かった
ビルに囲まれてなかなか山の姿が見えなかった さほど広くも無い公園に出てきた 長江公園のようだ
った
公園で見かけた赤い花は鳳凰木のようだった
公園に着いてようやくヴィクトリア・ピークが望めた 反対方向に見えていた高層ビルは国際金融中心だった ピークトラムを示す標識を見たので、そちらに向かった
階段を登るが、セントジェームズ教会への階段だった セントジェームズ教会のそばを通った 教会を離れて大通りの歩道を歩いた けっこう急坂だ
った
車道の交通量は多かったが、歩道は続いていた 車道の標識に「山頂」の文字を見た ずっと急坂の歩道で、登山をしているようなものだった
一度、枝道に入って少し高い位置から車道を眺めた 山頂に通じるオールドピークロードの標識を見た 中腹まで来たのか、この辺りの地名は「半山」だった
その半山で「山頂」の標識を見た それに従うことを
した
次第に静かな通りになった 山頂へとオールドピークロードに入った 車は入れな
かった
山上の方向が見えた やはりまだ中腹だった 周囲は樹林が囲んで、すっかり森林浴だった 木陰道が続いた ずっと舗装路歩きだった
展望が現れたとき、まだ近くのビルの方が高かった 道そばでクワズイモの大きな葉を見る オールドピークロードが終わるとその先は山頂エリア
だった
間近をピークトラムのケーブルカーが走っていた フィンドレイ・パス(Findlay Path)に入った 前方に山頂の電波塔群が望まれた

右手に展望が現れ
ると、いかにも香
港らしいビル群の
風景が広がった

前方に大きな建物
が見えてきた
そこは山頂広場で、標高では400m辺りだった 建っていたのはピークタワーで、屋上展望台は有料
だった
平日にもかかわらず、広場は韓国客で大賑わいだった
展望台に上がらずとも、広場の一角からも展望があった 山頂広場を後にして、山頂方向に向かった 車道に沿った歩道を歩いて行く
左手に見えたのは山頂では無く539mピークだった 右手は住宅などの建物が暫く続いた 歩く人は近所の人が単に散歩していると言った感じだ
った
右手に山頂への道が分かれたが、左手の山頂公園への
道を進んだ
山頂公園が近づいて周囲は公園風になってきた 山頂公園が近づいてきた 駐車場もあり、車で来る人も
多いようだった

山頂公園に着くと
屋根付きの休憩所
が建っており、そ
こで一休みとした

北側にはトイレ
も建っていた

その背後のピーク
は520mピーク
だった

休憩所のそばからは南
の方向が眺められた

ラマ島(南Y島)の姿
が大きかった
休憩所を別の角度から眺めた 南に見えたのは539mピークだった 花壇では結婚式の記念写真が撮られていた
リコリスの花を見た 539mピークが登れそうに思えて近づくと、階段を
見た
緩やかな階段道を登って行く
樹林帯を抜けると一気に展望が広がってきた ピークに着くも、鉄塔はフェンスが囲んで近づけなか
った
フェンスのそばは最高の展望地だった

 北の方向を眺めた

 山頂は電波塔群があ
 り、どうやら立ち入
 りは出来ないように
 思われた
先ほどまで休んでいた休憩所の辺りを見る 539mピークの右手後方に香港最高峰の大帽山を見る 山頂を大きく見る

 山頂の右手にはヴィク
 トリア湾とビル群の風
 景が広がっていた

 上の写真に写る飛
 鵝山(カオルーン
 ・ピーク)を大き
 く見る

  上の写真に写る柏
  架山(パーカー山
  )を大きく見る
高層ビル群を眺める 低い位置にピークタワーがちらりと見えていた その屋上に大勢の観光客が立っていた
この日は快晴 雲は僅かだった フェンス内は無線塔エリアとして立入禁止だった フェンスを回り込んで南に向かった

 そちらにも展望があ
 ってラマ島が眺めら
 れた


  ラマ島の最高峰とな
  なる山地塘を大きく
  見る
展望を楽しむと、歩いてきた道を引き返した 休憩所には戻らず公園内の遊歩道を歩いた 山頂花園を見ながら歩いた
車道に合流した 右手に先ほど立っていた539mピークを見る ピークタワーが見えてきた
ピークタワーの手前でラガードロードに入った ラガードロードは市街地には向かわない道だった ラガードロードからもセントラル市街の方向が眺めら
れた
ピークタワーを見上げた オールドピークロードの方向に向かった 北に香港で一番高いビル(環球貿易広場)が眺められた
オールドピークロードに入った まだ多くの高層ビルは目線より下だった 再び木陰道を歩いた
いつしか周囲のビルを見上げるようになっていた オールドピークロードの入口まで下りてきた 半山まで来ると、標識を見てエスカレーターを目指した
次第に市街地を歩く雰囲気となった 途中で香港動植物公園の中を歩いた エスカレーターに近づかないまま繁華街に近づいた
段々賑やかになってきた 駅が近づくと、大都会の雰囲気となった 中環駅に着いた そこはD1出口だった