TAJIHM の 兵庫の山めぐり <韓国の山 
 
蓬莱山    ぽんねさん 394.6m (釜山市)
 
 
【2014年9月】 2014-88(TAJI&HM)
 
   チャガルチ市場より  2014 / 9

 2014年9月20日は、釜山山行の2日目。この日は釜山市街の風景が楽しめる山として、蓬莱山を登ることにした。蓬莱山は釜山の港風景を作っている山で、影島にすっくと立つ山である。島の山と言っても影島は本土とは200mほどの橋で結ばれており、しかも繁華街に繋がっているので、滞在先のホテルがあるチャガルチからでも歩ける範囲にある山でもある。但し、ピストンでは登りたくは無かった。またインターネットで調べたところでは、分かり易そうな登山口は橋とは反対側の東面側にあるようだったので、そこまでタクシーで移動することにした。
 この日の朝の空は、前日と打って変わって、雲一つ無い真っ青な空だった。天気のことは気にせずに計画した釜山山行だったのに、こんな素晴らしい空に出会えるとは、何ともうれしい限りだった。前日と同じくNHKの衛星放送で朝の連続ドラマ「花子とアン」を見た後、ホテルを離れた。まずはホテルから数分の位置にあるチャカルチ市場へ行き、その前の岸壁から影島の蓬莱山を眺めた。逆光の中にどっしりとした姿を見せていた。その姿を目に焼き付けてから大通りに出ると、タクシーを呼び止めた。行く先として高神大学を告げると、すぐに了解してくれた。大学は蓬莱山の東面側にあり、ほぼ中腹の位置に建っている。ネット情報では、大学の近くに登山口があるはずだった。タクシーはナビを付けており、影島大橋を渡ると、北側を回って東面側に近づいた。そしてピタリと高神大学に着いた。料金は7100ウォンだったが、7000ウォンでOKだった。タクシーは大学構内に少し入った位置で止まったため、外に出ようと歩き出したところ、案の定、守衛に呼び止められることになった。そこで蓬莱山に登りたい旨を告げると、大学の外の登山口ではなく、大学構内にも登山口があり、そこまでの道順を教えてもらった。予想外の展開となったが、有り難くその教え通りに大学構内を歩いた。土曜日とあって構内は閑散としていた。ただ大学は山の斜面に建っているため、道はけっこうな傾斜だった。もう登山を開始したようなものだったが、登るほどに釜山の港風景が背後に広がってきた。構内の最奥へと歩くと、図書館より二つ右の建物の横から蓬莱山への道が始まっていた。舗装された道だったが、一段ときつい坂道だった。その道を数十メートル登ると、山道に合流した。山道は北と南から来ており、合流点に立つ案内板を見ると、東からの道は配水池からで、西からの道はレストラン牧場園からだった。3本の道が合わさって山頂方向へと登って行くことになった。後は道なりに登って行くものと思っていると、道は二手となり、案内に従って右手の道に入った。道の雰囲気としては遊歩道の感じは無くなり、ごく普通の山道だった。すぐに小さなお寺のそばを通った。寄り道でお寺に近づくと、お寺の前からは釜山港の風景が一望だった。すぐに山道の登りを続けた。小さな山ながら、しっかりと登る感があって悪くなかった。登山道が緩んで尾根道と言えそうな少し広い道に合流すると、程なく東屋の建つピークに着いた。そこは山頂より8メートル低いだけの子峰だったが、山頂ではと思えるほど展望が良く、北から東にかけて釜山港の風景が真っ青な空の下にくっきりと眺められた。北の方向を見ると、遠くに鋭鋒が望まれたが、どうやらそれが前日に登った金井山ではと思えた。山頂は子峰からは400mほど離れていた。少し下って登り返すと、岩場になった山頂に着いた。狭いと言える山頂だったが、予想通りに素晴らしい展望地だった。子峰では見られなかった市街地の方向が一望で、そのパノラマとなって見える風景に圧倒された。おまけに澄んだ視界とあって、絵はがきよりもきれいなのではと思ってしまった。その山頂にはなぜかアイスキャンディ売りがおり、登ってきたハイカーに声をかけていた。売れるのかと思っていると、山頂に立っている間に数本は売れていたので、十分に商売になるようだった。展望に満足すると、下山は北側へと続く登山道を辿ることにした。標識を見ると、スポーツピークがこの先にあるようだった。始めはごく自然な山道だったが、すぐに車道に合流して、車道を歩くようになった。その車道は山頂近くに建っている電波塔への連絡道路だった。その車道を下って行くと、広場が現れた。よく見ると、沢山のスポーツ遊具が置かれており、多くの人がそれを使って運動していた。そこが麓から見ると一つのピークになっているようで、そのためにスポーツピークと名が付いているようだった。パートナが遊具に興味を持ったようで、暫し運動広場で遊ぶことになった。そこからは車道に戻っても良かったが、登山道として北西へと向かう小径が見えたので、それを下って行くことにした。道の様子は日本の里山道と変わらず、日本の山を歩いている感じだった。ツクツクボウシの声も聞こえた。一本道のまま下って行けるものと思っていたところ、トラバース道と何度か交差するようになり、どれがメインの道なのか分からなくなった。横道には入らず北西へと下って行くことにしたが、その下る道も何本もあるように思えた。とにかく北西へと選んだ道を下って行くと、最後は住宅街の一角に下り着いた。そこが登山口であることを示すものは何もなく、これでは北西側から登山道を探すのは少々難しいのではと思えた。後で考えると、車道のままに下るのがメインルートではと推測したが。住宅地からは広い車道を選んで麓を目指した。どの道路もけっこうな坂で、長崎市街の坂を歩いている感じに似ていた。とにかくどんどん下って平地に下り着くと、方向を定めて大通りを目指した。狙い通りに大通りに出ると、そのまま北西へと歩いた。するとその大通りは中区との連絡道路だったようで、ずばりと影島大橋を渡ることになった。対岸にはチャガルチ市場が見えており、そちらはけっこうな賑わいだった。橋には歩道が付いており、200mも歩けば中区側に出た。そこからは海岸通りを歩いてチャガルチ市場に着くと、そこをゴールとした。朝と同じく市場前の岸壁から蓬莱山を眺めると、少し雲が出ていたが、朝と同じく逆光気味にその姿が眺められた。
(2014/12記)(2019/6写真改訂)
<登山日> 2014年9月20日 9:05高神大学入口スタート/9:11高神大学登山口/9:38〜47子峰/10:00〜16蓬莱山山頂/10:35〜50スポーツ広場のピーク/11:06住宅地に出る/11:34影島大橋入口/11:50チャガルチ市場エンド。
(天気) 快晴。雲はほとんど見られず、空の色は青かった。気温は22℃まで上がっていたが、湿度が低いためか、空気はからっとしており、風が爽やかだった。視界は良く澄んでいた。
<< Photo Album 2014/09/20 >>
ホテルを出るとチャガルチ市場へと歩いて行った 朝
から通りは活気があった
市場を抜けて港が見える位置に出た この日の空は快
晴だった 澄んだ青空が広がっていた
南東方向を見ると、これから向かう影島の蓬莱山が逆
光の中に見えていた
チャガルチから影島にある高神大学まではタクシーで
移動した タクシーは大学校内で止まった
校門で守衛さんに蓬莱山へのルートを聞くと、大学校
内から始まるコースを教えていただいた
大学は山の斜面に建っており、校内のきつい坂を歩く
ことになった 背後に港の風景が広がってきた
図書館を過ぎ、再奥の建物へと向かった 登山口に入る前にデッキで小休止とした デッキからは港の風景が見渡せた
再奥の建物の横が登山口で、急坂が始まっていた 道のそばでクチナシに似た白い花を見かけた 後ろを振り返った
少し登ると、十字路に出た 山頂へと真っ直ぐ進んだ 漸く登山の雰囲気となった 緑の木々に囲まれた中を登って行く
登山道が巻き道となったとき、右手に道が分かれた その右手の道が山頂に向かう道だった 程なく小さな寺が現れた
お寺のそばは好展望地で、大学構内で見たときよりも広く港が眺められた 登りを続ける
やや急坂になると、ロープが付けられていた 階段の登りが続いた 尾根に出ると、広い登山道に合流した 
合流点の近くが最初のピーク(子峰)だった 子峰に着くと、立派な東屋が建っていた 東屋を間近で眺めた
東屋の上から西の海を眺めた 左の写真に写る岩南洞や多大洞の風景を少し大きく見る

東屋からは北から
東にかけても広く
眺められた

上の写真に写る釜
山港大橋を大きく
見る

前日に登った金井
山も望まれた
東屋を離れて山頂に向かった 林の中を抜けて行く 散歩道の雰囲気だった
樹林に包まれた山頂が見えてきた 鞍部にも東屋が建っていた 山頂へと近づいて行った

(←)
山頂が近づいたと
き、西の方向に展
望が現れた

 (→)
  山頂のそばに来ると
  影島の説明板が立っ
  ていた

(←)
日本語の説明もあ
った

 (→)
 蓬莱山の山頂に立
 った 写真の右端
 に見える黄色い箱
 はアイスキャンデ
 ィー屋の箱だった
山頂の三角点を見る 賑わいのある山頂だった 山頂ではコスモスがよく咲いていた
子峰の展望も良かったが、やはり山頂が一番の展望地だった  釜山港を中心に北から東にかけてを眺める
北西方向を眺める 九徳山の手前に影島大橋が見えていた 影島大橋の左手にはチャガルチ市場も見えていた
上の写真に写る九徳山の尾根を大きく見る 龍頭山に建つ釜山タワーはごく小さくしか見えなかった
釜山の街は緑と青の屋根が多かった 坂にびっしりと家が並んでいるのを眺められた フェリー埠頭の辺りを眺める
山頂を離れて北に向かう道に入った すぐに車道が見えてきた 車道に下りると、近くに電波塔が見えていた
車道歩きに移った 展望台が現れたので、立つことにした 展望台に立つと、KBSの電波塔が間近に見えた
その展望台からも釜山市街が広く眺められた
展望台で改めて金井山を眺めた 展望台を離れると車道に戻って下りを続けた スポーツ広場が現れた ここも一つのピークだった
広場には様々なスポーツ遊具が置かれていた パートナーも早速幾つかの遊具で遊んでいた 広場の奥には展望台のような東屋が建っていた
東屋のそばから始まる登山道で下山することにした 前方に見えたのは南港大橋だった こちらの道は少しマイナー感があった
日本の里山を歩いている雰囲気だった 松の木が多か
った
広い道に出ると、そこにもスポーツ遊具が置かれてい
あくまでも市街地の方向へと下ると、住宅街に下り着
くことになった
その入口には何の標識も無かった 高台の位置だったため、まだまだ下りは続いた 車道に出て、急坂を下って行った
麓まで下りてきて、工事中の高架道路の下を通った 影島大橋を目指して、市街地の中を歩いた 広い道路に出てきた
大通りを北へと歩くと、狙い通りに影島大橋が現れた 影島大橋の上から中区側を見る

(←)
振り返って蓬莱山を
眺めた

 (→)
 対岸が近づいてきた
 そこは観光地の賑わ
 いがあった
橋を下りて、海際に近づいた チャガルチ市場に向かって乾魚物市場を抜けて行く チャガルチ市場に着いて、ハイキングを終了とした