TAJIHM の 兵庫の山めぐり <韓国の山
 
摩尼山    まにさん 472.1m 江華島(仁川広域市)
 
 
【2016年5月】 2016-39(TAJI&HM)
 
   摩尼山公園の入口近くより  2016 / 5

 江華島は韓国本土とは橋で繋がっており、ソウル市街からはバスで2時間弱の距離となる。その江華島には小さな山が幾つもあるが、南端に位置する摩尼山は韓国の人にとっては聖地のようで、多くの人に親しまれているようだった。そのことに興味を持って出かけたのは2016年5月1日だった。地下鉄2号線の新村駅を4番出口からでてきたのは8時40分だった。ソウルの空は薄晴れ状で、一部で青空が見られた。出てきた方向へとそのまま進むと、数分ほどで、3000番のバス停が現れた。その3000番の終点が江華島のバスターミナルであることは、ネットからの情報だった。その新村のバス停は始発地点だったようで、10分ほど待って現れた無人のバスに乗り込んだ。始めに乗ったのは、こちらを含めて3人で、その後もぽつりぽつりとしか乗ってこなかった。このまま空いた状態で行くものかと思っていると、金浦空港が間近い松亭バス停でどっと人が乗り込んできた。ほとんどがハイカーだった。すっかり満車となって更に一時間ほど走って江華島のバスターミナルに到着となった。時間は10時半になっており、新村からだとやはり1時間40分ほどかかっていた。その先はやはりネットの情報で40番のバスに乗る予定だった。そして終点のファドバス停で降りることになっていた。そのつもりで40番の位置でバスを待ったのだが、待つ間に摩尼山のパンフレットを貰おうと案内所に寄ったところ、摩尼山行きは40番ではなく41番のバスに乗るようにとの説明を受けた。出発10時55分だった。待つこと20分で41番のバスに乗り込んだが、乗ったのは数人だけで他にハイカーは見なかった。3000番のバスに乗っていた大勢のハイカーは目的地が違っていたようで、既に別のバスに乗り換えて出発していた。バスの運転手に摩尼山で降りたい旨を伝えていたものの、実際に摩尼山に行くのかと数人の乗客を見て心配になってきた。バスターミナルは江華島の北東側にあり、南端の摩尼山まではそれなりに時間がかかって、次第に心配は増してきたが、それもバスが進むうちに漢字で「摩尼山」と書かれた標識を見るようになって心配は薄れてきた。もうそろそろと思えたとき、ネットで見覚えのある摩尼山の姿が前方に見えてきた。そして間近になると賑わったところが現れて、そこに摩尼山の文字を見た。そして運転手に声をかけられて、すんなりと摩尼山バス停で降りることになった。そこは「摩尼山国民観光地」となっており、食堂や売店を見るだけでなく、立派なレストハウスも建っていた。また駐車場は何カ所もあり、いずれも満車状態だった。鄙びた所にあると思っていただけに、その賑わいには少々驚かされた。どうやら摩尼山はバスで来るには不便でも車で来るには便利な所のようで、ほとんどの人はマイカーで来るようだった。さっそくハイキング開始とした。メイン通路を南へと歩き出すと、前方には摩尼山の山頂が見えていた。メイン通路は舗装路で、緩やかな上り坂だった。道沿いにもレストハウスと思える建物があり、すっかり観光地の様相だった。チケット売場が現れて、入山料として一人1500ウォン(約150円)を払った。その先も舗装路で、周囲の新緑が美しかった。時間は既に11時半を回っていたので、山頂方向に向かう人よりも下山してくる人の方がずっと多かった。ただ服装からすると、山裾の散策を楽しんでいる人も多いようだった。風には爽やかさがあり、すっかりピクニック気分だった。先に右手に登山コースが分かれたが、右回りで周回する予定だったのでそのまま進み、程なく左手に分かれた直登コースに入った。チケット売場から20分ほど経っていた。始めは階段の道を登るので、登りとしては少々味気なかったが、周囲の新緑の美しさは増したようだった。そのコースに入っても下山の人は多く人気の山であることが良く分かった。階段ばかり登るのではなく地道も現れたが、地道には地表の保護のためか分厚いムシロが敷かれていた。その自然な感じの道は新緑と相まって、良い雰囲気で登って行けた。ハイカーも少なくなったようで、前後にぽつりぽつりと見るだけになった。岩場が現れてくると、背後に風景が広がってきた。田畑と低山が広がる様は、どこか淡路島に似ていると思った。階段を登ったり岩場を登ったりと急角度の登りが続いたが、子供連れのハイカーも多く、子供でも無理なく登れる山と言えそうだった。その急角度のまま山頂到着となった。山頂は聖なる地らしく城壁のような石壁に囲まれており、一番高い所は石造りの祭壇になっていた。そしてそこは立入禁止だった。摩尼山は海の間際に立つ山だが、山頂に着いてようやく南の海が眺められた。島が点々と浮かんでおり多島海風景になっていた。少し瀬戸の風景に似ていると思った。山頂には大勢の人がいたが、聖なる所なので誰も昼食をとっていなかった。代わりに東隣の小ピークが賑やかだった。その小ピークに移動することにした。数分で小ピークに着くと、何組かのグループが酒盛りの最中だった。そこだけでなく近くの斜面でも多くの人が休んでいた。こちらはピークの一隅で休憩とした。改めてピークを眺めると、一番高い所に標柱が立っており、摩尼山(472.1m)と書かれていた。そこに摩尼山の文字を見ても、パンフレットでは祭壇があるピークを山頂としていたので、こちらも単に子峰と見ることにした。その子峰から東の方向を見ると、三角錐の形をしたきれいなピークが望めた。少し離れていたが、尾根上に大勢のハイカーが見えたので、やはり向かってみたくなった。但しパートナーはここでまだ休んでいたいと言うので、単独で向かうことにした。これが意外と面白かった。それまではお子様向きのコースだったのだが、こちらはほとんどが岩尾根歩きだった。ロープを掴んだり両手を使って岩を登ったりと、岩尾根歩きを十分に楽しめた。それも常に海の風景を眺めながらだった。ただ前方を歩く幾つかのグループが女性混じりとあって、そのため歩度が上がらず、だらだら進むことになった24分かかって東のピークに着くと、そこに案内板を見るだけで、ピークらしさは少なかった。立ち止まらずにそのまま東の方向に下山するハイカーが多かった。こちらは引き返して、再び岩尾根歩きを楽しむことになった。但し巻き道も一部あったので、岩場ばかり歩かず巻き道も歩いた。子峰まで戻ってくると酒盛りは終わっており、そこにはパートナーの他に数人を見るだけだった。グループがいなくなると、平らになったピークはヘリポートであることが分かった。その子峰を離れて山頂方向に戻ったものの、山頂には立たずにそのまま西へと歩いて尾根伝いのコースに入った。こちらのコースを歩けば周回で摩尼山を歩くことになる。尾根伝いコースは東ピークへ向かったときと同じように、岩尾根が多くあった。但し子供向きのコースでもあった。海の風景を左手に見ながらで、所々で展望の開けた所が現れた。子峰から20分余り歩くと下り坂となって登山口方向に向かいだした。再び新緑を愛でながら歩くことになった。また今まで見なかった西の方向に展望が現れた。階段道を長々と下ったが、階段から地道に変わると、こちらも地表をムシロに覆われていた。その下りは往路コースと比べると距離があるだけに緩やかで、けっこう気楽な感じで下れた。道なりにどんどん下ると、それまでは人影は少なかったのだが、また増えてきた。山裾の散策を楽しむ人のようだった。舗装路に合流すると、後はバス停へと向かった。また観光地を歩く雰囲気となった。そしてバス停に着いてバスを待つだけとなったが、ここで新たな問題が発生した。帰りのバスがいつ来るかだった。バス停には時刻表は無く、またバスを待つ人はいなかった。案の定、10分、15分と待てどもバスは現れなかった。そのときタクシーが現れたので、バスは諦めてタクシーで江華バスターミナルへ戻ることにした。これは正解だったあようで、20分ほどでバスターミナルに戻ってきた。料金も18800ウォンだったので、高くもなかった。後は数分待つだけで3000番のバスに乗ってソウル市街に向かった。その帰りのバスでは新村まで乗らずに、途中の松亭で降りた。そこから僅かな距離に地下鉄5号線の松亭駅があり、後は地下鉄でソウル市街へと戻った。少し行き当たりばったりになったが、十分に摩尼山を楽しめたことは間違いなかった。
(2017/4記)(2020/7改訂)
<登山日> 2016年5月1日 11:30摩尼山バス停スタート/11:53メインコースから登山道に入る/12:40〜48塹星壇(山頂)/12:51〜13:01子峰/13:25東ピーク/13:49〜58子峰/14:21西尾根に入る/14:59メインコースに合流する/15:09摩尼山バス停エンド。
(天気) 晴れと言っても淡い青空で、薄晴れに近かった。気温は19〜20℃。海からの風が快いばかりだった。風は次第に強くなってきた。視界は少しうっすらとしている程度だった。
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地下鉄2号線の新村駅を4番出口から出てきた 通りを出てきた方向となる東へと歩いた 3000番のバス停が現れて、江華島行きのバスを待った
バスに乗ること1時間40分 終点の江華島バスター
ミナルに着いて乗り換えることになった
案内所で摩尼山行きのバスを尋ねて41番のバスを教え
られた 10時55分発まで30分ほど待つことになった
バスは江華島を縦断することになり、30分ほど乗って
摩尼山バス停に着いた そこは観光地の雰囲気があった
「摩尼山国民観光地」の標識を見た バス停近くの駐車場は満車になっていた 大通りを南へと歩いた 前方に摩尼山が見えていた

 駐車場は何カ所か
 あったが、どこも
 満車状態だった
 

 アーチを抜けて先
 へと進んだ

 観光地らしくレス
 トハウスも何軒か
 建っていた
江華島の案内図を見た こちらは摩尼山の案内図だった 新緑の中を真っ直ぐ南へと歩いた
真っ赤なツツジが満開だった これは園芸種のようだ
った
ハイカーだけでなく公園内を散策する人も多かった 道そばに売店を点々とみた
周囲はすっかり新緑の自然林となった 少し離れて建っていたのはトイレのようだった ますます新緑がきれいになった
右手は沢の風景だった 道そばでツツジの花を見かけた 山頂への登山道が分かれる地点に来た
登山道は階段で始まった はじめは緩やかな道だった 地表の保護のためか、ずっとムシロが敷かれていた
階段を登るようになった またムシロの道だった 新緑が美しかった 再び階段を登る
尾根の途中で東屋に出会った ムシロの道と階段の道が続く 露岩地を歩くこともあった
登るほどに階段道が続いた 背後に麓の風景が望めるようになった そこに見えていたのは北向かいの鎮江山だった
また露岩地を歩いた 足下にスミレの花を見た 北西に海岸線が望めた
登山道のそばで昼食をとる人を見るようになった 尾根筋を巻くように歩くことがあった 前方が開けてきた
山頂を見上げた 展望が現れて、北東方向が眺められた
北西方向も広く眺められるようになった 山頂がごく近くなっても階段の道が続いた
そしてまた岩場を登る 山頂が目前となったとき、ゲートを抜けた 山頂は石垣に囲まれていた

 山頂に着くと、
 大勢のハイカー
 で賑わっていた

 最高点は石造り
 の祭壇になって
 いた

 祭壇は立入禁止で
 上がることは出来
 なかった

 山頂に着いて南の海
 が眺められた

 多島海の風景だった
 永宗島は仁川国際空
 港がある島だった

 東を見ると、二つ
 のピークが見えて
 おり、隣のピーク
 が賑わっていた

 山頂は休憩出来る
 雰囲気では無かっ
 たので、472m
 ピークに向かった

 隣のピークまでご
 く僅かな距離だっ
 た 近くの建物は
 監視所のように思
 えた

 こちらのピークに
 摩尼山の山名標識
 を見た
平らになった所では数グループが酒盛りをしていた その平坦地に立って東ピークを眺めた パートナーを残して東ピークに向かった 始めに階段
を下る
岩尾根を歩くようになった 岩尾根歩きが続く 橋も架けられていた 女性混じりのグループに追いついてしまった
だらだらと歩くことになり、歩度が落ちてしまった 次第に東ピークが近づいてきた 最後は階段を登った

 東ピークに着くも
 単なる通過点の雰
 囲気だった

 ハイカーも立ち止ま
 らず東へと下山に移
 っていた

 東ピークから山頂
 方向を眺めた


   少し東の位置から
   東ピークを眺めた
 
東ピークからも南の海がすっきりと眺められた 山頂へと戻るとき、巻き道のある所は巻き道を歩いた
巻き道はロープの張られている所もあった 前方にすっきりと山頂を見る 巻き道が無くなると、岩尾根を歩いた
山頂が近づいてきた 階段を登って472mピークへ グループのいなくなった平坦部はヘリポートだったと
分かった

 平坦部側から西を
 見た やはり祭壇
 のあるピークの方
 が若干高いようだ
 った

 472mピークを
 離れて山頂方向に
 向かったが、祭壇
 方向には入らず、
 西へと歩いた
人工的な道を歩いて行く 階段を下るようになった 左手に風景が現れて、南の海が眺められた

 山頂方向を振り返
 ると、山頂の石垣
 が見えていた


   階段をどんどん下
   るようになった
西の海が眺められるようになった 展望台になった所が現れたが、良いのは南の方向だった 階段の下りを続ける
下るうちに西の展望が良くなるときがあった 席毛島の山並みを大きく見る

 階段が終わって
 土道を歩くよう
 になった
 

 西尾根を離れて
 南に向かう尾根
 に入った

 あまり見かけない
 白い花を見た

 少し上り坂になっ
 て大きな岩のそば
 を通った
西尾根を離れて南に向かうことになった 易しい道を下って行く この尾根道も保護のために途中からムシロで覆われて
いた
傾斜がきつくなると、階段の道となった 緩むとムシロの道だった 新緑の樹林を眺めながら歩いた
新緑の樹林を眺めた 麓が近づいて石畳の道を歩くようになった 散策コースに入ったようだった
メインコースに合流した チケット売り場まで300
mだった
左手に沢を見る 次第に観光地の雰囲気となってきた
駐車場はまだ満車状態だった 公園の入口まで戻って来たとき、振り返って摩尼山を
見た
ソウル市内に戻って来ると、3000番バスを途中下
車して、地下鉄の松亭駅へと入った