TAJIHM の 兵庫の山めぐり <韓国の山
 
清渓山  (鷹峰) 582.5m (ソウル市)
 ちょんげさん      めぼん
 
【2017年4月】 2017-46(TAJI&HM)
 
   冠岳山より  2017 / 5

 2017年も前年に続いて4月末から始まった連休は、ソウルの山を登ることにした。日程は全く同じで、4月28日が移動日だったが、航空会社を変えたため、14時前に仁川空港に到着となった。ソウル市街へは空港鉄道のの普通電車で移動すると、後は地下鉄を乗り継いで、東大門に近いホテルには16時45分の到着となった。前年と同じホテルだった。
 翌29日は登山初日。ソウルは連日快晴で、この日も朝から雲一つない空だった。向かったのは清渓山で、ソウルでは一、二を争う人の多い山とかで、アプローチが簡単なことだけでなく、その人の多さにも興味があって出かけた次第だった。地下鉄新盆唐線を清渓山入口駅で降りて駅の外に出てくると、意外とハイカーの姿は少なかった。駅では1番出口から出てきたのだが、どうやら出口を間違えたようだった。2番出口側に回ると、なるほどハイカーだらけだった。もう後はハイカーが歩く方向へと一緒に向かうだけだった。南へと歩いて行くと、地上を走るようになった新盆唐線の高架下を通ることになった。その高架の手前では後一週間と期日が迫った大統領選挙の運動が行われていた。また大きな標石があり「チョンゲサン(清渓山)」の名が彫られていた。高架下を通って右手に折れると、緩やかな坂を登るようになった。まだ車道歩きで、両側は登山用品店が並んでいた。その商店街も大きな清渓山の案内板が立つ位置までで、そこは待ち合わせ場所になっているのか、大勢のハイカーが佇んでいた。案内板を見ると、583mピークのメボン(鷹峰)を山頂にしているようで、最高点となるその先の618mピーク(清渓山)は描かれていなかった。案内板の先は道が細くなり、大勢のハイカーに混じって歩いて行った。右手は渓流でハイキングの雰囲気となって緩やかな道を進んだ。いつしか沢は左手となり、案内板の位置から7分ほど歩いたとき、右手に小径が分かれた。そちらはチンダルレ・リッジ(つつじ尾根)とあり、その名に興味を持ったので登って行くことにした。ハイカーはずっと少なくなったようだった。ところがチンダルレ(つつじ)は終わったようで、落花は多く見るのに残っている花はほとんど無かった。少々がっかりしたが、それも登るほどに花を見るようになり、ちょうど満開状態の木も現れた。また登るほどに新緑の美しさが増してきた。途中に展望台があったので一休みとしたが、この日の視界は濁っており、近くの尾根も薄ぼんやりとしていた。別のコースに合流すると、そこに立っていた標識には標高376mのオンニョボン(玉女峰)まで700mとあった。道幅は少し広くなり階段の部分が多くなった。新緑は増々きれいになり、チンダルレもピンク系が増えてきて、それを楽しみながら登った。メボンに通じる主尾根に着くと、先にオンニョボンを目指して北西方向に向かった。登山道は一部で保護のためかムシロが敷かれていた。最後は階段を登ってオンニョボンに着くと、そこは広場になっており大勢のハイカーが休んでいた。また展望もあって西向かいに見えたのは冠岳山で、全姿が眺められた。そのオンニョボンからメボンはと見ると、木々の隙間からちらりと見えるだけだった。10分ほどの休憩を終えると、メボンに向かうべく引き返す形で主尾根を南東へと歩いた。少し下ったとき現れた標識を見ると、メボンまで1.7kmとあった。歩くうちに両側をびっしりとチンダルレの花が飾るようになった。そのチンダルレの回廊は長々と続き、なかなかの美しさだった。主尾根歩きとなってハイカーの数は一気に増えたのだが、一度は百人ほどの団体と出会うことがあり、これまでにない人の多さに清渓山の人気のほどがよく分かった。階段を登ることが多かったが、気が付くと階段には番号が付けられており、1000を越える数字が付いていた。登るほどに階段の登りばかりとなって少々きつくなったが、周囲はチンダルレの花が続いて雰囲気は悪くなかった。当然、新緑も美しかった。山頂が近づくと広場が現れて、そこはヘリポートになっており、また三角点が置かれていた。そこより少し登った所に現れたのが石門岩(トルムンバウィ)で、何人ものハイカーが岩潜りをしていた。それを見てパートナーもその岩潜りに加わっていた。3回潜ると精気が宿るとか。登りを続けると、階段の番号は1400を越えてきた。どこまで続くのかと思っていると、程なく岩場のピークに着いて、そこに大勢の人が休んでいた。そこがメボンかと思ったが、山名標柱があり、そこはメバウィ(鷹岩)でメボンは100m先と書かれていた。メバウィに立つと、南の方向に少し離れて電波塔が建つピークが見えていた。そこが清渓山の山頂ではと思われた。メボンまで僅かな距離だったが、近くの木陰で昼休憩とした。木陰は涼しい風もあってなかなか快適だった。20分ばかりの休憩を終えると、最後の一歩きと緩やかな尾根道を進んだ。小さな露店が点々とあり、その前を通って進むと数分でメボンに到着となった。メバウィも人は多かったが、メボンはいっそう多くの人がおり、山名標石が見えないほどだった。何ともすさまじい人気と言えそうだった。この日はメボンから先へもはっきりとした道があるのなら清渓山の最高点まで歩こうかと考えていたが、その先ははっきりしなかった。また向かう人もいないようだった。案内板やハイカーの様子からして、このメボンを清渓山として登っているように思われた。そこでこちらもメボンまでとして下山することにした。下山は登ってきた道を途中まで引き返し、清渓山駅への近道ではと思えるコースに入った。そちらもやはり階段の道で、どうも清渓山は他の山と比べても階段を歩くことが多いように思われた。そのコースもチンダルレと新緑が美しく、悪くないコースだった。下りとあってどんどん下ったが、周囲は終始樹林が続いて展望の現れることは無かった。下るうちに東屋も見られ、道の雰囲気は散策路となってきた。手ぶらで歩く人も見るようになった。新緑を楽しむために来ている人のようだった。階段が終わって沢沿いを歩くようになったが、そこまでずっと階段を下ってきたと言ってもよいほどだった。沢沿いとなって道はごく緩やかになり、程なくチンダル・リッジの分岐点が現れた。後は朝に歩いた見覚えのある道で、駅近くの商店街へと入って行った。そして高架下を通ると街の雰囲気となり、清渓山駅へと近づいた。
 後日、韓国の書籍「登山地図200山」を改めて眺めると、そこでは鷹峰(メボン)を清渓山としており、標高618mの最高点ピークは望京台(マンギョンデ)の名が付けられていた。
(2017/8記)(2020/4改訂)
<登山日> 2017年4月29日 9:17清渓山駅スタート(出口間違う)/9:30高架そばの登山口標石/9:44シャクナゲ尾根に入る/10:27主尾根に合流する/10:36〜46玉女峰(オンニョボン)/11:56〜12:15鷹岩/12:17〜26鷹峰(メボン)/12:41主尾根を離れる/13:35高架下/13:47清渓山駅エンド。
(天気) 快晴。空の色は薄かったが、雲は全く見られなかった。樹林帯の気温は19℃ほど。気温は25℃まで上がるも、湿度が低いため木陰に入るとすっと涼しくなった。風はひたすら爽やかだった。視界は濁っており、遠くはほとんど見えなかった。
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清渓山入口駅を1番出口から出ると、人は少なくハイ
カーは見かけなかった
どうも勝手が違って戸惑ってしまった 南の方向を見ると、標識に清渓山の名を見た どうや
ら出口を間違えたようだった
駅を右手に見ながら南へと歩くと、2番出口の辺りは
ハイカーだらけだった
そのハイカーに付いて南へと歩いた 高架下を通ることになったが、選挙カーが来ていた 
確か一週間先に大統領選挙があるはずだった

 高架の手前に石碑
 があり、チョンゲ
 サン(清渓山)と
 刻まれていた

   高架下では野菜が
   売られていた
ハイカーに付いて行くと、右手の道へと入った 通り
には登山用品店が並んでいた
緩やかな上り坂だった 商店街が終わると大きな木の下に大勢の人が集まって
いた そこは待ち合わせ場所のようだった
大きな案内図が立っていた 案内図には最高点は描かれておらず、メボンまでだった 散策路の雰囲気となった
沢沿いに散策路は続いた 周囲の樹林が優しい風景を作っていた 八重咲きのヤマブキを見た

 右手に小径が分か
 れた チンダルレ
 ・リッジ(つつじ
 尾根)の名が付い
 ていたので、登っ
 てみることにした

 ハイカーはぐんと
 減って、静かな登
 りだった
新緑がまぶしかった 松林が広がることがあった 落花したチンダルレは見ても咲いている花は見なかった
登るほどに花を付けたチンダルレを見かけるようにな
った
チンダルレの花を大きく見る 快晴だったが、薄い青空だった
紫の花を見かけた 鮮やかに咲くチンダルレを見る ピンク色のチンダルレを見る

 展望地が現れたの
 で足を止めた


   ソウル市街が見える
   はずだったが、モヤ
   に溶け込んだいた

   近くが見えるだけだ
   った
尾根歩きを続ける アケボノツツジに似たチンダルレを見かけるようにな
った
新緑の中を登って行く
スポーツ遊具が現れたのでパートナーは早速遊んでいた 別のコースに合流して主尾根に向かった 美しい緑の中を登って行く

 緑の壁紙を眺めた

 主尾根に合流する
 と、そこからオン
 ニョボンまでは近
 かったので、先に
 オンニョボンを目
 指した
主尾根には地表保護のためかムシロが敷かれていた 登山道の両側にチンダルレを見ながらだった 地表に木の影が映っていた

 オンニョボンへと
 最後の登りにかか
 った


  オンニョボン(玉女
  峰)の山頂は広場に
  なっていた
オンニョボンからは西に向かって展望があり、冠岳山の姿が眺められた 冠岳山を少し大きく見る
上の写真に写るソウル競馬場を少し大きく見る メボンはと見ると、木々の隙間から少し見えるだけだ
った
引き返す形でメボンに向かった
チンダルレ尾根からの合流点を過ぎる 植栽されたチンダルレが登山道を飾るようになった チンダルレはちょうど満開だった
上り坂となるとチンダルレ回廊と呼べるほどの風景に
なった
坂を登りきると、平坦な尾根となった 階段道を登るようになった
周りで見るチンダルレは淡いピンクが多くなった 階段の登りが続いた ピンクのチンダルレを間近で眺めた

 まだまだ階段道が
 続いた

 広場が現れると、
 そこはヘリポート
 になっていた

 その手間には三角
 点が置かれていた
アーチを潜って先へと進む 新緑の中を階段道が続く 石門岩が現れると、パートナーも潜っていた
少し前方が眺められるときがあった 階段登りだったが、階段の番号は既に1000を越え
ていた
足下の番号は「1415」だった

 岩場のピークに着
 いた そこはメボ
 ンではなく、メバ
 ウィ(鷹岩)だっ
 た

 その位置で標高は
 578mだった

 岩場に立つと南の
 方向に最高点であ
 る618mピーク
 が眺められた

 北に向かっては広々
 とした展望だった

 生憎のモヤの強い視
 界とあってソウル市
 街は薄ぼんやりとし
 ていた
メバウィの100m先が山頂のメボンのようだった 昼になっていたので、メバウィのそばで昼休憩とした 20分の休憩の後、メボンに向かった

 メボンまではごく緩やか
 な道だった


   メボンに着くと、大勢
   のハイカーが集まって
   おり山名標柱では絶え
   ずハイカーが記念撮影
   をしていた

 山名標柱の裏側か
 ら山頂の様子を眺
 めた

 少しの休憩だけで
 メボンを離れて下
 山に向かった

 まずは往路を引き
 返した
メバウィを過ぎて階段の下りが続く ボッカをする若者とすれ違った 駅への近道となるコースに入った
こちらも階段道の下りが続いた 階段の途中に休憩場所を見る こちらも登山道をチンダルレが飾っていた
東屋が現れると大勢の人が休んでいた このコースも新緑が美しかった まだまだ階段道が続く
コースの雰囲気は良かった 他のコースと合流して小橋を渡ることになった 散策路の雰囲気となり、散歩の家族を見るようになった
チンダルレ・リッジの分岐点まで戻ってきた 沢の流れは左手となり、登山口へと近づいた 商店街へと入って行った
清渓山入口駅へと向かって行く 広い歩道を駅前通りへと向かった 清渓山入口駅に戻って来た