TAJIHM の 兵庫の山めぐり <韓国の山
 
雲吉    うんぎるさん 610m 南揚州市(京畿道)
 
 
【2017年4月】 2017-47(TAJI&HM)
 
   雲吉山駅のホームより  2017 / 4

 雲吉山はソウル市の中心部から見ると東の方向に20kmほど離れた位置となり、南楊州市のエリアとなるのだが、中央線雲吉山駅から歩ける距離にあるとの情報を得た。山に関する情報はそれだけだったが、ソウル市からさほど離れていないとあって移動時間は少なそうで、登ってみたくなった。
 向かったのは2017年4月の最終日のことだった。ソウル市内の地下鉄の乗り換えは問題なかったのだが、中央線の乗り換えに少し手間取り、また途中の駅止まりの電車に乗ってしまったこともあって、雲吉山駅に着いたときは10時を過ぎていた。雲吉山は人気の山のようでホームに降り立ったハイカーは何十人といたので、その人の列に付いていくことにした。出口は一カ所で、駅の南側に出ると、西の方向へと歩いた。そして高架となった線路の下を潜ると、車一台分の細い道を北西へと歩いた。行く手に見えるどっしりとした山が雲吉山ではと思えた。農家に混じってウナギの加工所があり、最後の農家の先で車道は終わり山道となった。そこが登山口と言えそうだった。山道は二手に分かれており、ほぼ総ての人が左手の道に入ったので、こちらもそれに習って進んだ。次第に上り坂となったが、ソウル市内の山とは違って階段を登るようなことは無く終始土道だった。これは自然な登山であり、良い感じで登って行けた。周囲はずっと新緑色の自然林で、その緑に包まれての登りでもあった。ただチンダルレは終わったようで、足下に花びらを多く見るものの、木に残っている花は見なかった。登山口から20分ほど登って尾根に出ると、北西へと歩くことになった。傾斜は適度で、しっかりと登る感があったのは悪くなかった。また気温は20℃を越えていたものの、湿度が低いため風の涼しさを感じながら登れた。主尾根コースに合流して山頂を目指す。前後にハイカーが続いていたが、ほぼ同じペースで登っていた。主尾根に出た頃よりチンダルレを見るようになり、始めは紫色の花が多かったが、登るほどにアケボノツツジに似たピンクの花が増えて、いっそうの美しさとなった。その花と新緑を愛でながら登って行くと、前方に山頂が見えてきた。そして最後の一登りと休まず歩を進めて展望台の建つ山頂に着いた。駅を離れてから80分が経っていた。展望台のそばには三角点があり、山名標石が置かれていた。その山名標石では入れ替わり立ち替わり記念写真が撮られていた。また展望台とあって展望は悪くなく、南西向かいの山並みが眺められた。展望台は陽射しをまともに受けるためか、多くのハイカーは周囲の木陰で休んでいた。そこで休んでもよかったが、山頂から少し離れることにした。さらに西へと歩くと岩場が現れて、そこの木陰で休憩とした。気温は26℃まで上がっていたが、涼しい風があって木陰は快適だった。また岩場とあって山頂と同様に展望は良く、山頂と同じく南西の山並みが眺められた。うっすらとした視界の中に雲吉山と同程度の山が見えており、日本で見る里山風景と似ていた。50分ばかりの休憩を済ませると、山頂に戻って下山開始とした。下山は往路で歩いた道を戻ることにした。再びチンダルレを眺めながら尾根道を下って行く。途中で標識が現れてそこに雲吉山駅の名を見たので安心して下っていたところ、途中で往路コースと違うことに気付いた。どうやらメインコースと思える道をずっと辿ってしまい、往路コースの分岐点を通り過ぎてしまったようだった。但し今歩くコースも行き先は雲吉山駅となっていたので、そのまま下って行くことにした。そのコースもずっと自然林で、新緑がきれいだった。下るうちに階段の道が現れて、その階段道を下って行くと別の階段道に合流した。そして最後は車道に下り着いた。間近に山門が見えており、どうやら近くにお寺があるようだった。そのお寺へと車道を多くの人が歩いていた。その服装から車で来た参詣客のようだった。そこでこちらも参詣客の列に加わってお寺を目指した。合流点から100mほどの距離だったろうか、車道の先で石段を登って寺の境内に入った。そこは雲吉山の中腹に建つ水鐘寺で、大勢の人で賑わっていた。境内には本堂以外にも幾つか建物があり、無料の茶室もあった。それを見てパートナーはその茶室にさっと入ってしまった。茶室の隣は広場になっており、けっこう展望が良かった。近くに見えていた川は北漢江のようだった。境内は涼しい風が渡っており、その風に吹かれながら暫し憩いのときを持った。その水鐘寺を後にすると、車道を歩いて麓を目指した。やや急角度の車道で通る車は多かったが、なぜかハイカーは見かけなかった。それを不思議に思っていたところ、右手の谷筋を歩くハイカーを見た。どうやら水鐘寺への道とは別に麓に向かう登山道があったようだった。そこで適当に斜面を下って登山道に下り着いた。後はまた自然林に囲まれた優しげな道を下って行った。やはり車道を歩くよりはずっと良かった。そのまま歩けばどこに出るのかと思っていると、何と往路と同じ農家のそばの登山口だった。登山口で二手に分かれたコースの、往路とは別のコースで戻ってきたようだった。何ともスムーズに雲吉山を登ったようだった。後は村中の一本道を歩いて雲吉山駅へと戻って行った。駅のホームに立つと、そこからも雲吉山がよく見えていた。
(2017/9記)(2020/4改訂)
<登山日> 2017年4月30日 10:14雲吉山駅スタート/10:36最後の農家/10:55尾根に出る/11:05後900m地点/11:36〜12:29山頂/13:00〜16水鐘寺/13:45最後の農家/14:01雲吉山駅エンド。
(天気) 快晴。薄い青空と言うか白っぽい空だった。雲はほとんど無し。山頂の気温は26℃ながら、湿度が低いためか木陰は涼しかった。風も爽やかだった。視界はうっすらとしていた。午後に入ると、風はいくぶん生ぬるくなってきた。終日、快晴だった。
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雲吉山駅を出て、駅を振り返った 駅前には写真による雲吉山の案内図が立っていた ハイカーの流れに加わって、駅前を西へと歩いた
中央線の高架を潜ることになった 北西方向へと歩いて行く 行く手に雲吉山が見えていた
集落を抜けて山裾へと近づいた ぽつんと建つ農家が現れた この家の先から山道だった ここまで駅から1km、雲吉山山頂まで2.1kmだった
登山道は二手に分かれていたので案内図を見たが、広
範囲が描かれておりよく分からなかった
ほとんどのハイカーが左手のコースに入ったので、こ
ちらもそれに習って左手のコースに入った
周囲は自然林だった 新緑が美しかった
階段になった道は現れること無く、自然な山道が続いた コースは途中で二手に分かれたが、また合流した 次第に傾斜が増してきたが、階段道にはならなかった
尾根へと近づいて行った 尾根に出ると、そこで休んでいるグループを見た 尾根はまずまずの傾斜で、しっかりと登る感があった
主尾根に着くと、山頂まで900mとなった 尾根道はゆったりとした道幅になった ケルンのそばを通った
尾根道はやや緩やかになった 主尾根の新緑もきれいだった 岩の目立つ所を通った
漸くチンダルレを見るようになった チンダルレはアケボノツツジに似ていた 登山道のそばに休憩台を見た

 尾根の広くなった
 所にヘリポートが
 作られていた

 前後に多くのハイ
 カーを見るように
 なった
チンダルレが増えてきた 山頂が近づくと、傾斜がきつくなってきた 山頂の展望台が見えてきた

 山頂に着いて展望
 台をそばから見上
 げた

 山頂には山名標石
 が置かれていた

 展望台の上に立っ
 て見下ろす形で写
 した
山頂には三角点が置かれていたが、少し削られていた 山頂からの展望は西から北西にかけてが良く、雲吉山より高い山が見えていた 禮峰山(イエボンサン)かと思えた
展望台の上は陽射しをまともに受けるので、別の場所
で昼休憩をすることにした
尾根を道なりに今少し西に歩くことにした 紫のきれ
いな花を見た
岩場のそばが木陰になっていたので、そこで休憩とした
山頂の展望と比べて少し南寄りの山まで望めたが、遠方はモヤではっきりしなかった 禮峰山の山頂には何やら塔のようなものが建っていた
岩場の休憩地を離れて山頂に戻った 山頂で再び小休止とした 相変わらず賑わう山頂だっ
た アイスキャンディー屋もいた
岩場の休憩地を含めて山頂では1時間ほど休んだ後、下山
とした
下り始めたとき、白い花を付けた木を見た 往路を戻る予定で下山を続けた チンダルレの花に目を向けながら歩いた
きれいに咲いた花を大きく見る ヘリポートの位置まで戻ってきた 行き先に雲吉山駅を見たので安心して下っていたが
いつしか往路とは違っていた それでも気にせず下った この尾根も新緑が美しかった 階段道を下るようになった この日初めての階段だった
階段を下りきって別の道と合流した その先は車も通
れる道だった 
広い道に出ると近くにお寺があるのが分かった 大勢の
参詣客が歩いており、その列に混じってお寺に向かった
お寺の建物が見えてきた
お寺は水鐘寺で、けっこう賑わっていた 本殿と思える建物を眺めた 一段高い所に建っていたのは応真殿だった

 応真殿の前から境
 内を眺めた 右手
 の建物は茶室で、
 そこにパートナー
 はいるはずだった

 茶室の隣は広場に
 なっており、展望
 地でもあった

 広場からは南東の
 方向が見えており、
 北漢江や八堂湖の
 風景が眺められた

   北漢江に架かる橋を
   見る
水鐘寺を後にして参詣道を下った水鐘寺 山門まで下りてきた その先は車道だった 車道を歩いて麓を目指すことにした
大きな山門が現れた そのそばが駐車場のようだった 車道を歩くのは車に気を遣うし、少々退屈だった 左手の谷筋に山道を見たので車道を離れて山道に下りた
こちらが正しいハイキングコースのようだった ごく平坦な道として続いた 里が近づいたようだった 小橋を渡ると農家が現れた そこで往路コースと合流した
車道を歩くようになった 集落を抜けて行った 黄色い花を見る
前方に雲吉山駅が見えてきた 駅前の商店街へと入って行った 雲吉山駅に戻ってきた