TAJIHM の 兵庫の山めぐり <シンガポール 
 
マクリッチ貯水池
 MacRitchie Reservoir (シンガポール島中部)
 
 
 
【2015年11月】 2015-106(TAJI)
 
   マクリッチ貯水池にて  2015 / 11

 仕事で何度か訪れるシンガポールだったが、2015年11月に訪れたときは久々に休日を挟むことになった。そこでハイキングの出来る所はないかとインターネットで調べて興味を持ったのが、マクリッチ貯水池だった。シンガポールの中央に位置する貯水池で、池の周囲を巡るコースだけでなく、多くのトレッキングコースがあるようだった。しかも近年MRTのサークル線が出来たことで、駅から歩ける範囲であることが分かった。向かったのは11月15日の日曜日で、少し雲の多い日だった。滞在していたホテルはロバートソン・キーにあったためMRT東西線を利用することになり、ブオナ・ヴィスタ(Buona Vista)駅でサークル線に乗り換えた。そしてカルディコット(Caldecott)駅で下車とした。駅前に出たものの、マクリッチ貯水池に関する案内は無かった。そこでコンパスを利用することにした。マクリッチ貯水池は駅からは北西方向にあるはずだったので、コンパスが示すその方向へと適当に歩いて行くことにした。大通りを越えると大きなガーデニングセンターが現れ、その店に沿った歩道を歩くことになった。程なく高架道が現れると、その先が公園になっていた。どうやらマクリッチ貯水池トレイルのスタート地点となるマクリッチ公園にどんぴしゃりで着けたようだった。時間は9時を過ぎたばかりだったが、大勢の人がおり、駐車場はほぼ満車になっていた。この日は周回コースを目指していたが、公園を抜けて湖岸に出ると、自然と南岸側を歩くことになった。公園散策の続きをするかのように遊歩道歩きだった。ウォーキングを楽しむ人が多かったが、ジョギングを楽しむ人も同じほどの多さだった。湖岸の遊歩道は自然と土の道となり、それが二手に分かれると湖岸を巡る板張りの遊歩道に入った。その道を歩いていると、どんどん天気が悪くなり小雨まで降ってきた。いっとき傘を差して歩いたが、雨は長くは続かず止んでくれたのは助かった。湖岸コースはもう一方の道と合流すると、熱帯雨林の中へと入った。貯水池の西まで歩いて来ると、周囲が開けてきた。右手に池が見えて、左手はゴルフコースだった。その頃には天気は回復して、陽が射すまでになっていた。但し青空は僅かで、黒い雲が多かった。ゴルフコースを過ぎると、再び熱帯雨林のジャングルに入った。そして現れたのが、ジェルトン・タワー(Jelutong Tower)だった。そこまで公園の入口から2時間かかっていた。タワーは6階の高さがあり、その最上階に上がってようやく足下に樹林を見ることになった。360度の眺望と言っても池を除けば」、ほぼ熱帯雨林を見るだけだった。再び熱帯雨林に入ると、次はこのマクリッチ貯水池トレイルのハイライトと言えそうな吊り橋歩きだった。その吊り橋(Tree Top Walk)の辺りは標高にして100m以上はありそうで、シンガポールにあってはちょっとした登山だった。吊り橋への道が分かれると、そちらに入ったところ、程なく休憩所と言えそうな建物が現れて、そこで一休みとした。吊り橋のそばまで来ると、道は更に丘の上へと延びていたので、先にそちらへと歩いた。そして一帯で一番高いと思える所に着いたものの、展望は無く、単に樹林が広がっているだけだった。少々失望して引き返すと、吊り橋コースに入った。吊り橋は一方通行になっており、入ると幅は人ひとり分しか無かったが、しっかりしており大きく揺れることは無かった。橋上から見えたのはジェルトン・タワーと同じく、熱帯雨林の広がる風景だった。橋を渡り終えても板張りの道が長々と続いて、途中からは板張りの階段をこれまた長々と下ることになった。そして麓へと下りてきたのだが、そのまま進めばマクリッチ公園に向かわず、ジェルトン・タワーの方向に戻ってしまうことに気付いた。一方通行だったためだった。但し左手に行き先の分からない道が分かれていた。それを歩けば多少は近道になるのではと思えて、だめならば引き返す気持ちでその枝道に入った。結果は休憩所の近くに出てきて、真っ直ぐに進むよりもけっこう短時間で戻って来られたようだった。その後は熱帯雨林へと再び入った。途中で配水池の建物が現れたが、ほとんどは熱帯樹林の中を歩いてマクリッチ貯水池に近づいた。そのまま進めば樹林歩きのままでマクリッチ公園に戻ることになるのだが、湖岸を巡るコースが現れたので、そちらでマクリッチ公園に向かった。その湖岸の道は午前に歩いた南岸側の湖岸路と同じく板張りの道だったが、その北岸側の道の方が自然の中を歩いている感じで、悪くなかった。マクリッチ公園に戻って来たのは14時過ぎ。歩く速度は遅かったが、さほど休憩をとっていなかったにもかかわらず5時間かかっていた。この日歩いた距離は十数キロメートルと思われたので、マクリッチ貯水池巡りは十分過ぎるほど歩き甲斐のあるコースと言えそうだった。この日助かったのは気温がほぼ28℃と低めだったことで、前日の35℃に近い気温なら相当まいっていたのではと思われた。
 マクリッチ貯水池は歩く楽しさだけでなく、猿の群れを見たり、大トカゲを見たり、また咲いている花はどの花も珍しかった。道端の雑草ひとつをとっても日本とは違っているのも面白かった。樹林はひたすら濃い緑で、その鬱蒼としている様を見ているだけでも楽しかった。天気も小雨が降るかと思えば陽射しが現れ、また熱帯にいるとは思えない涼しい風に出会うこともあった。もう十分にマクリッチ貯水池を楽しんだとの思いを持って、カルディコット駅へと戻って行った。
(2016/4記)(2018/9写真改訂)
<HIKE日> 2015年11月15日 8:48カルディコット駅スタート/9:05マクリッチ公園入口/10:31ゴルフ場のそば/11:01〜15ジェルトン・タワー/11:56吊り橋/13:32ペタイ・トレイルに入る/14:26〜41マクリッチ公園入口/14:56カルディコット駅エンド。
(天気) 朝は雲が多いながらも青空が見えていた。その空が曇り空へと変わり、一時的に小雨も降ってきた。その小雨が止むと青空が見られるまでに回復したが、再び曇り空となり以後は曇り空で終始した。気温は陽射しがあるときは30℃まで上がったが、曇り空の下ではほぼ28℃だった。小雨が降り出す前は涼しい風を受けたが、無風のときが多かった。視界は少しうっすらとしている程度だった。
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MRTサークル線のカルディコット駅で下車した 駅前は広場になっていた 上空は青空だった 駅前の通りを西へと歩いた
大通りを越えることになった ガーデニング・センターに沿って歩いた 北西方向を目指す
高架道の先に公園が見えてきた ドンピシャリでマクリッチ公園に着いたようだった まだ9時過ぎだったが、駐車場は満車になっていた
公園に入ると、結婚式の記念写真が撮られていた 公園内を抜けて行く このブーゲンビリアがよく咲いていた

マクリッチ貯水池
に向かった

池の縁に近づいた

いつの間にか雲の
多い空に変わって
いた
池の畔に出てきた 曇天とあって、池は沈んだ色合いになっていた
池のそばには沢山の猿がいた 自然と池の南側を歩いて行くことになった 池の畔は優しげな風景が続いた
歩道沿いには伸びやかに枝を伸ばした木々が続いた 少し青空が戻ってきたようだった 歩道を離れて丘の上から池を眺めてみた
鉄棒等の遊具が置かれているコーナーがあった ときおり現在地を示す案内図が現れた 一度、岸辺を離れて樹林に入った

岸辺に出るコー
スが現れたので
岸辺に戻った


板張りの道を歩
いて行く
横に伸びる木が現れた そこはその木に合わせて遊歩
道は下げられていた
空が暗くなってきたかと思うと、小粒の雨が降ってき
た 西を見ると小さな山が見えていた
小さな山は、シンガポールの最高地点とされるブキテ
ィマ・サミットと思われた
岸辺コースは樹林コースに合流した もう小雨は止ん
でいた
また岸辺を離れて樹林を歩くことになった 標識を見るとジェルトン・タワーまで2.2kmだっ
た ここまで歩いてきた距離とほぼ同じ距離だった
周囲はジャングルだったが、道は易しかった 巨木のそばを通った この赤い花はヘリコニアのようだった

(←)
また水辺に戻ると、
左側はゴルフ場にな
っていた

 (→)
  ピンクの花はノボタ
  ンと思えた

(←)
暫くはゴルフ場沿い
を北へと歩いた

 (→)
  ゴルフ場の芝にキノ
  コが生えていた
陽射しを受けていたが、空は次第に暗くなってきた シンポーアエルの黄色い花を見る ゴルフ場が終わって、再び熱帯雨林に入った
地表がぬかるんでいるのか暫く木道を歩いた 小さな橋を渡った 熱帯雨林のトレッキングが続く
いきなりと言った感じでジェルトン・タワーが現れた タワーは六層構造だった 最上階まで螺旋階段で登ることになった
最上階まで上がって、ようやく樹林を足下に見た 展望台から見えたのは、ひたすら熱帯雨林が広がる風景だった マクリッチ貯水池が僅かに見えていた
マクリッチ貯水池を大きく見る 足下の熱帯雨林を見る ジェルトン・タワーを離れてトレッキングを続けた
枝道が多いので、しっかりと標識を見ながら歩いた 
吊り橋まで1.2kmだった
東屋が現れた 東屋には名前が付いており、これは
Terentang Hutだった
東屋の位置で、吊り橋への道が分かれた
程なく現れたのは休憩所だった 一休みとする 休憩所の一部はレンジャー・ステーションだった 休憩を終えて、吊り橋を目指した
舗装路となり、緩やかな上り坂が続いた 左手に吊り橋への小径が分かれたが、先に丘の上まで
歩くことにした
一気に人影は無くなって、ただ舗装路が丘の上へと続
くだけだった
丘のトップが目前となると、ダート道に変わった そこが一帯の最高点だったが、何の標識も無かった 引き返して吊り橋への道に入った
監視の小屋を抜けて吊り橋に入ることになった 吊り橋は一方通行だった 吊り橋に入った 人の幅しかない細い吊り橋だった

渡っているとき、
後ろを振り返った

吊り橋からの展望
はやはり熱帯雨林
のジャングルを見
るだけだった
マクリッチ貯水池も見えていた 吊り橋の先も板張りの回廊が続いていた  麓へと向かうが、ずっと板張りの道だった
麓に着くまでに幾つか東屋があった 板張りの階段道が続く 板張りの道は、次第に緩やかになった
この東屋の先で、コースは二手に分かれた 真っ直ぐ
の道はジェルトン・タワー方向に向かうようだった
左手の道に標識は無かったが、メインコースへの近道
と思えて、ダメモトで歩くことにした
期待通りに、休憩所の近くに出てきた
Terentang Hutが見えてきた これでメインコースに戻
ってきたことになる
メインコースに戻って東へと歩いたが、すぐに分かれ
たTerentang Trail に興味が湧いて入るくことにした
紫色の地味な花が咲いていた
落ち着いたトレイルコースだった 再びメインコースに合流すると、程なく左手に配水池
の建物が現れた
その辺りのメインコースは車道を兼ねた広い道になっ
ていた
車道から歩道が分かれる感じで、マクリッチ公園への小径が分かれた 小径には MacRitchie Nature Trail の名が付いていた
熱帯雨林の道に入った 大きな竹を見る 熱帯雨林の道は長々と続いた

途中、何カ所かに
休憩ポイントがあ
った

マクリッチ貯水池
のそばに出てきた
岸辺を離れて、また樹林に入った そのときそばの草むらで大トカゲを見た 湖岸コースが分かれたので、そちらを歩くことにした
すぐに水辺に出た コースは板張りの道で続いた このコースにも休憩ポイントがあった
湖水の風景を見ながら歩いた 歩く人は少なく、静かな散策路だった 水の色が美しかった
チューインガムの木(Chewing Gum Tree)を見上げた 平坦な道が続いていたが階段になった所が現れた このコースでも猿をよく見かけた

水辺の風景が優し
かった

次第に池が広く眺
められるようにな
った
マクリッチ公園が近づいた 公園のエリアに入ると、風景は人工的になってきた カヌーで遊ぶグループを見る

もうトレッキング
ではなく公園の散
策だった

池の土手になった
所を歩いて行く
池の方向を眺めると、空はすっかり暗かった 池のそばを離れて公園の入口に向かうことにした 小さな花が咲いていた ランタナだった
公園内を抜けて行く 公園の入口に戻ってきた 朝に着いたときから5時間
以上経っていた
公園を離れて駅に向かった ガーデニング・センター
の前を通る
大通りの所まで戻ってきた 駅前広場に着いた カルディコット駅の入口が見えてきた