ヤッホの森なら夏場でも無理のないハイキングを楽しめるだろうと向かったのは、2021年8月のお盆休暇中の一日だった。大雨が続いた直後で、久々に青空が現れた日だった。揖保川町黍田の神部小学校まで来ると、急坂の先にあるどんぐり広場の入口に車を止めた。この日の目的は黍田富士と宝記山だったので、先に黍田富士を登ろうと、どんぐり広場からは黍田富士コースに入った。前日までの雨で登山道の一部は水の流れになっている所があり、そばの沢はたっぷりの水量だった。黍田富士南面側の鞍部までは緩やかな道で、鞍部の位置で登山道は黍田富士方向と亀岩展望台方向とに分かれた。黍田富士への道に入ると、やや傾斜が増してしっかり登ることになった。そのため大汗をかいての山頂到着だった。黍田富士の山頂には幸せの鐘と共に展望台が建っているのだが、展望台の入口にはロープが張られていた。老朽化のための処置と思われたが、二人載るぐらいなら問題無さそうに見えたので、展望を楽しもうとロープを越して階段を登った。展望台の上に立つと、北西から北東まで広く開けていた。この日は雨上がりの視界とあって十分に澄んでおり、存分に展望を楽しめた。その黍田富士での休憩を終えると鞍部へと戻って、今度は亀岩展望台を目指して南へと登り返した。この登りが蒸し暑さの中では少々厳しかった。201mピークまで登ると、その先は緩やかな道となり、金剛山20号墳の位置で宝記山を通る河内小学校への道と亀岩展望台を通って馬場地区に通じる道とに分かれた。そこは展望台への道を選んだ。更に南へと歩いて亀岩展望台に立った。そこに亀岩の名が付く大きな岩があり、岩の位置も古墳で、それは金剛山21号墳だった。展望は瀬戸内海の方向だったが、木々の生長により見える範囲は狭まっていた。その展望のことよりも、古墳のそばが良い感じの木陰になっており、そこで暫しの休憩とした。涼しい風が大汗をかいた体に快かった。その休憩後に近くにある213mピークを訪れた。単にこの一帯の最高点であるだけの理由からだった。ただピークまで小径はあったものの、ピークはヤブで見所は無かった。展望台に引き返すと、次は宝記山を目指した。20号墳まで戻り、そこからは東の尾根道に入った。180mピークを越して、その次のピークが宝記山だった。山頂は金剛山16号墳で開けており、中央に三三角点(点名・山津屋)を見た。但し、山頂からの展望は少なかった。これで二つの山のピークに立つ目的は達したので、下山に移った。20号墳まで戻り、黍田富士との鞍部まで戻ると、往路と同じく沢沿いの小径を歩いてどんぐり広場へと戻った。この日は午後のハイキングだったが、この日はひとしおの蒸し暑さで、大量の汗をかいたのが印象となってしまった。
(2021/9記) |