たつの市揖西町にあって、名の通りに茶碗に大盛りで盛られたご飯の姿をしているのが飯盛山で、1999年に登って以来とんと登っていなかった。記憶もすっかり薄らいでいた。そこで記憶を新たにすべく向かったのは2021年6月20日、梅雨の最中ながら朝から晴れていた日だった。一番早く登れるコースとして、南麓側の奥池からのルートをとることにした。その奥池に着いたのは8時過ぎのこと。奥池は上池と下池があり、上池の北岸側にあった墓地に駐車とした。目の前を山陽自動車道が走っていた。その山陽道の高架下を通って高架の西側に出ると、側道を山際まで歩いた。側道が終点になるとその先に階段があり、そこまでは地図に載っていた。階段が終わると斜面を適当に登って鞍部を目指した。木々は空いており、ヤブの所も無く尾根に着くと、もう飯盛山の山頂は近かった。山頂との標高差は40mでしかなかった。ただそこからは灌木ヤブとなり、歩き易い所を選ぶうちに南側へと回り込んで、そちら側から山頂に立った。少しは展望のあったはずの山頂なのだが、今はすっかり樹林に囲まれており展望は皆無だった。四等三角点(点名・長尾)を確認してそれで目的は達したのだが、展望が得られなかったことを寂しく思え、南東隣の150mピークまで歩くことにした。少し北寄りを下ったため途中で軌道修正したが、小径も現れて150mピークまで20分とかからなかった。その150mピークは少し展望があって、飯盛山やその右手後方の尾根が眺められた。これで下山することにした。飯盛山との鞍部まで戻ると、そこからは奥池の方向へと下った。適当に下ると山陽道を間近に見る位置に下りてきた。もう駐車地点までは僅かな距離だったが、その間には害獣避けフェンスがあった。扉を見なかったため無理やり越すことにしたのだが、越した後に足を滑らして1メートルほどの高さから仰向けで落下してしまった。幸い柔らかい地表だったため事なきを得たが、久々の落下だった。
(2021/6記) |