TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北播磨 
 
光竜寺山    こうりゅうじさん 214m 多可町八千代区
 
1/2.5万地図 : 中村町
 
【2003年12月】 No.1 2003-95(TAJI&HM)
 
    野間川河畔より  2003 / 12

 三角点も無く山名も地図に無く、しかもごく低山となればどうしても地図だけでは目に止まらない。登るとなれば何かしらのきっかけが必要である。この光竜寺山がそうで、「はりま歴史の山ハイキング」に紹介されていたからこそ興味を持った。ただどうも山が小さ過ぎた。この山を単独で登るのであれば二の足を踏むところだったが、うまい具合に同じく山上に城跡を持つ野間山が西向かいにあり、二つを組み合わせれば適度なハイキングになりそうだった。これは「はりま歴史の山ハイキング」と同じ歩き方となるが、これでもの足らなければまた別の山でも登ろうかとの気持ちで訪れることにした。
 向かったのは2003年12月の第二日曜日のことで、この日は朝から素晴らしい天気だった。そのためか多可郡に近づくと、朝霧が立ち込めていた。駐車地点はエアレーベン八千代の向かいにあったグラウンドの駐車場とした。その駐車地点の間近に光竜寺山の登山口があった。入口には立派な案内板があり、そこから始まる道は搦手(からめて)道と名付けられていた。歩き始めると、道はまさに遊歩道そのもので、枕木を利用したかと思える木の階段を登って行く。緩やかな上り坂だった。ハイキングと言うよりも散歩の感じだった。周囲は手頃な雑木林になっており、雰囲気は悪くなかった。しっかり登る間隔の無いままに、15分ほどで山頂となる本丸跡に着いた。一帯は平らになって、自然林が点在していた。城郭時代には、ここに居城が建てられていたとか。山の高さと言い広さと言い、いかにも居館が有ったことを窺わせる雰囲気が漂っていた。この小ぢんまりとした本丸跡の西寄りの辺りを見ると、ベンチが置かれていた。そのベンチで一休みとした。そこがこの山唯一の展望地だった。多少木々に視界を遮られていたが、西向かいの野間山から北西の方向にかけてが眺められた。北西方向には笠形山が見えるはずなのだが、低山の悲しさで、赤坂404mピークの尾根に姿を隠されていた。この本丸跡からは南西麓に向かって別の道が続いており、そちらは大手道と名付けられていた。大手道もごく歩き易い道だったが、周囲は植林が占めており、風情は搦手道と比べると少し落ちるかと思われた。大手道もごく短い時間で麓に下り着いた。下りてみると、やはり小ぶり過ぎた感は否めなかった。次に野間川に架かる橋を渡って野間山を目指したのだが、橋を渡ったときに振り返って見た光竜寺山は、辺りの家並みの雰囲気に溶け込んでおり、しっとりと良い感じだった。
(2003/12記)(2024/12写真改訂)
<登山日> 2003年12月14日 9:20搦手道登山口スタート/9:35〜43山頂/大手道を下る/10:03極楽寺前エンド。この後は野間山に向かう。
(天気) 快晴。八千代町辺りは朝霧が残っていたが、スタート時には消えていた。風は無く寒さは感じなかった。視界は良好だった。
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搦手道の登山口に
は案内図が立って
いた 

本丸跡となる山頂
は、西寄りの位置
に展望があり、西
向かいの尾根が眺
められた
右上の写真の右側となる北西方向を見る 本丸跡は平らになっており、木々が程良い木陰を作っていた 本丸跡の案内図を見た