TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北播磨 
 
比延山    ひえやま 286.9m 西脇市
 
1/2.5万地図 : 比延
 
【2003年6月】 No.1 2003-50(TAJI&HM)
 
    西麓にある溜め池のそばより  2003 / 7

 西脇市近郊には小ぶりながらも展望が良く、登山コースもはっきりした山が多くある。この比延山もその一つで、山上は比延山城跡ともなっている。訪れたのは2003年6月の最後の日曜日。この日の空は雲が多いながらも澄んだ青空も見えており、久々に風景に鮮やかさが戻っていた。旧暦で言うところの「五月晴れ」と言えそうな爽やかな空だった。この日の主目的は比延山の北にある三角点山だったが、それだけでは物足りないと思えて、足慣らしとして比延山にも登ることにしたものである。比延山の南西麓にある城山公園グラウンドの駐車場よりスタートした。グラウンドを横切るとそこが登山口となっており、そこより尾根に取り付いた。程良い歩き易さの小径で、周囲はさほど大きくない雑木が取り巻いていた。季節柄か道そばに色々なキノコが見られた。中でも見事に笠を開いたアカヤマドリは鮮やかだった。途中から尾根の傾斜はきつくなったが、ロープもあり足元もしっかりしていたので、気持ちよく登って行けた。スタートしてから20分ほどで南のピークに着いた。そこには「比延山城跡」の標柱が立っており幾分広くなっていたが、周囲は雑木が囲んでいて展望は今一つだった。南の方向に数曽寺の山並みが見えるにとどまった。その南峰とも言えるピークから北に稜線を辿ると、ごく僅かな時間で三角点のある北峰に着いた。そこは明るく開けており、庭石のように小ぶりな岩が点在していた。いかにも城跡らしいのどかな佇まいで好感が持てた。展望も素晴らしかった。西には西脇市街を始めとして加古川流域が一望出来、それを取り巻く山並みも眺め渡せた。更にその遠方には笠形山から千ヶ峰、篠ヶ峰と近在の高峰が並んでいた。北には妙見山、東には西光寺山と播州丹波境の名峰も指呼の距離だった。ほぼ360度の眺望で、正に城山として最適な山だったのではと思えた。涼しい風に吹かれながら暫しの憩いを楽しんだ。下山は北への尾根で下ることにした。そちらにも小径は続いていたが、少々荒れ気味の尾根道で、下草としてシダがはびこっており灌木の小枝も煩わしかった。所々で道が不確かになって尾根を外れそうになったが、目印もあって無事に麓の鎌谷下池へと下り着いた。どうもこの道はあまり歩かれていないように思われた。登山として比延山を楽しむのであれば、城山公園からのコースを往復するのがベターではと思われた。
(2003/7記)(2021/1改訂)
<登山日> 2003年6月29日 8:17スタート/8:36〜41比延山城跡/8:43〜9:05山頂/9:28溜め池/9:48エンド。
(天気) 上空は雲が多かったが、澄んだ青空が広がっていた。朝の木陰は涼しく、適度に汗をかけた。山上に出ると、陽射しを受けることになったが、涼しげな風があって快かった。視界は良く澄んで、この季節としては最上ではと思えた。
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南峰は灌木が茂っていた そこに城跡を示す標柱(比
延山城跡)が立っていた
南峰からは唯一南の方向が眺められた 数曽寺の山並
みを代表する二つの鋭鋒が眺められた
北峰はいかにも城跡らしい長閑さがあり、展望が広が
っていた

山頂の三角点は四
等三角点(点名・
城山)だった

   北峰より北東方向
   を眺めると、西光
   寺山が大きかった

北峰より南西から
北西にかけてを眺
める 西脇の町並
みが広がっていた

笠形山を少し大き
く見る

   千ヶ峰から篠ヶ峰
   にかけてを少し大
   きく見る

北西から北東にか
けの山並みを見る

近くには三角点山
が端正な姿を見せ
ていた