高山という山名は兵庫にも多くあるが、この高山は姫路市と加古川市の境界尾根に位置している。その南には高御位山から鷹ノ巣の尾根があって、賑わいを見せているが、こちらは高さではひけをとらないが、ぐっと静かな佇まいを見せている。この高山を1997年2月半ばの寒風が吹きすさぶ日に、山頂から南に延びる尾根で登った。姫路市飾東町と加古川市志方町を結ぶ県道を西から進み、加古川市に入った辺りの道路脇に駐車とした。駐車地点のそばの溜め池が改修工事中であったが、その溜め池に向かう道に入り、すぐに西の尾根(山頂からは南南西に延びる尾根)に取り付いた。程なく送電塔に着く。この送電塔のある送電ラインは地図が古いのか載っておらず、少し戸惑わされた。そこまでは程良い道で続いていたが、その先は最初こそ尾根道らしきものがあったものの、次第にイバラや潅木、シダが密集し出した。特にシダヤブがやっかいだった。所々に岩肌が露出した場所があって一息つけたが、山稜に出るまではこのヤブコギが続いた。ただ露岩地の展望は良かった。山稜に出てからも道らしきものは無く、潅木をかき分けて進んで行く。山頂が近づくて別の尾根と合流すると、もう一方の尾根には尾根道が付いていた。後はその尾根道を進んで山頂に向かった。道は山頂まで続いており、これは助かった。その山頂はと言うと、灌木や雑木が取り囲んで展望はいまいちだった。そこで三角点のそばあった枯れ松に登ってみた。すると一気に展望が開けた。南には間近に高御位山から桶居山の山並みがあり、北も畑山を始め近在の低山が広がっていた。遠くは笠形山も望めた。展望を得たことで、一安心と言った気持ちだった。下山は尾根道を辿ることにした。この道はまず東のピークに着き、後はそこから南に延びる尾根上の道となった。始めこそ細々とした道であったが、送電塔に着くと、そこより道ははっきりと良くなり、気楽に下って行った。
(2002/9記)(2013/8改訂)(2021/3写真改訂) |