伊勢山は北麓側の「伊勢岩屋の森」からは短時間で山頂に立つことが出来るが、南麓の「打越木もれ日の森」からは少し距離があるため、じっくり登るのに適している。その「打越木もれ日の森」には幾つかコースがあり、少し遠回りで山頂に近づくのは東尾根コースだった。その東尾根コースを風の非常に強い日に訪れた。
2018年10月第一週の週末は三連休で、その初日の土曜日に伊勢山に向かった。この日は日本海側を台風25号が通過していたため暴風雨が予想されていたが、姫路市にあっては風こそ強いものの雨は降って来なかった。その空を見て午後に入っていたものの伊勢山に出かけた次第だった。「打越木もれ日の森」の駐車場に車を止めてスタートしたのは15時のこと。台風は但馬沖を次第に離れているのか、上空は青空も見られるようになっており、天気の回復していることが分かった。「打越木もれ日の森」からのコースは9ヶ月前に東沢コースと西沢コースを歩いており、ほぼ登山道の様子が分かっていたので、風こそ強いものの気楽な気持ちで歩いた。12分ほど歩くと右手に東尾根コースが分かれたので、そちらに入った。東尾根コースは緩やかな道で暫く続いた後、少し傾斜が増してきた。それも厳しい感じは無く、気楽な登りに変わり無かった。但し目印が減ってコースの分かり難い所があった。それも注意深く歩いておれば問題なく、東尾根コースに入ってから15分で東尾根に出た。そこは298mピークに近い位置で、山頂まで少し距離があった。山頂までに幾つか小さなピークを越すことになり、その中には展望ピークがあって北の方向が開けていた。その北の空は台風の影響か黒い雲が広がっており、遠くは薄ぼんやりとしていた。山頂に着いたのは尾根に出てから40分後で、相変わらず展望は無かった。小休止を終えると伊勢山西峰(岩屋山)に向かった。10分も歩けば西峰に着いて漸くじっくりと腰を下ろした。北こそ天気は悪いものの、他の方向はもう晴天と呼べる空になっていた。但し風はまだまだ強く台風の風だった。展望を楽しむと、引き返さずそのまま南へと下って行くことにした。西峰の南端に出ると、その先の露岩地には9ヶ月前には見なかったロープが張られていた。そのロープを伝って下って行くと、西尾根コースには入らず中尾根コースに入ることになった。その中尾根コースはシダが茂っていたが、道ははっきりしており特に問題も無く下って行けた。谷筋に下り着くと東沢コースに合流し、その先では東尾根コースが左手から合流した。そこまで来れば「打越木もれ日の森」の登山口まで10分の距離だった。
(2018/10記) |