この日は曇り空でもあったので、近場の山で過ごすことにした。そこで思い付いたのが伊勢山だった。南麓側にあるヤマザクラ広場からのコースを久々に登ってみたくなったためだった。ヤマザクラ広場の駐車場に着くと、コース案内板と同じ図が描かれたパンフレット()が置かれていたが、残っていたのは1枚だけだった。駐車場を離れると東屋のそばを通って南へと歩いた。小さな沢のそばに来たとき、沢を渡ってメインコースに入った。メインコースは遊歩道と呼べそうな易しい道だった。小橋を渡ると遊歩道は展望台への道として左手に分かれ、直進の道で伊勢山エリアに入った。一気に山道の雰囲気となった。石がごろごろしていたり枯れ枝も多く落ちており、けっこう歩き難さのある小径だった。山頂への道は東尾根コース、中尾根コース等幾つかあるが、この日は西沢コースを進んだ。西沢コースで尾根に出ると西尾根コースに合流した。後は尾根なりに歩いて行く。その尾根からは以前は見なかった作業道を近くに見ることがあった。その先でコースは尾根筋を離れて右手に曲がった。尾根なりにまっすぐ北へ向かう直登コースは立入禁止になっていた。その標識を無視して尾根のままに進むことにした。初心者には決して真似をしてもらいたくないコースだったが、以前に登っており登れることが分かっての直進だった。危険なようなら当然引き返す考えだった。登るほどに急坂になってきた。途中からは木に掴まりながらとなったが、何とか登りきって316mピークに立った。そこは好展望地で南に遮るものも無く眺められた。その好展望を楽しみながら昼休憩とした。休憩を終えると北へと歩いて、神座の窟の上部となる伊勢山西峰に立った。その後は神座の窟には入らず伊勢山本峰へと向かった。小さなピークを越して、岩場から12分で山頂となる伊勢山本峰に立った。相変わらず展望の無い山頂だった。その山頂からも下山コースはあったが、下山は少し戻って東沢コースに入った。マイナーなコースなので道のはっきりしていない所もあったが、そこは目印テープを頼りに下った。下るうちに斜面を横切るようにして歩くことがあり、そこを過ぎると西沢コースに合流した。そして木漏れ日の森エリアへと入った。後は遊歩道を歩いてヤマザクラ広場へと戻って行った。まずはマイナーコースで伊勢山を楽しめたと言いたかったが、下山を終えて足下を見ると、ズボンの一部が赤くなっていた。山ヒルに吸い付かれていたようだった。どうやら伊勢山は西面側だけでなく南面側も山ヒルの生息域になってしまったようだった。
(2022/10記) |