「宍粟50名山」で50番目に紹介されているのが南山で、宍粟市の一番南端の山でもある。その南山へは「上笹古墳まほろばの森」からのコース以外にも北側の宇原坂からのコースがあり、宇原坂を越えるときはいつも登山口を目にしていた。そこは標高180mに位置しており、南山登山の最短コースでもあった。その宇原コースを登ろうと向かったのは2019年10月22日、「即位礼正殿の儀」の行われる日だった。前日の雨は止んでおり、朝から晴れの空になっていた。宇原坂の峠に着いたのは10時40分のこと。登山口のそばに2台分ほどの駐車スペースを見たので、そこに駐車とした。登山口に入るとそばに宇原坂地蔵の祠があり、中を覗くと大ぶりの地蔵さんを見た。そして登山コースに入ったのだが、登山口辺りは道がはっきりしておらず、目印テープを頼りに登った。それもすぐに道ははっきりしてきたので、後は登山道に注意せずとも登って行けた。ただ途中からはけっこう急坂になっており、ロープが張られていた。その急坂が続いて尾根に出た。そこからはごく緩やかな道となり、長くも歩かず山頂到着となった。登山口から35分なので、ごく簡単に登れたと言えそうだった。山頂は樹林に囲まれていたが、北の方向が少し開けており、雪彦山の方向が眺められて遠くは暁晴山も望めた。やはり35分では歩き足りず今少し歩くことにした。山頂のそばまで西側から作業道が来ており、それも登山コースだった。標識が立っており、そちらを歩けば展望東屋があるようだった。ガイドブックの「宍粟50名山」を見るとそれは麓に近い位置のようだったので、西隣の370mピークまで歩くことにした。いざ作業道に入って見ると荒れが目立った。草ヤブやシダヤブも現れて、すっかり廃道になっていた。それでも歩く分には問題は無く、ごく緩やかな道を下って370mピークのそばまで来た。そして作業道を離れると尾根に取り付き、370mピークに立った。そこも少しだが展望があり、北から北西にかけてが眺められて後山の尾根がくっきりと見えていた。歩くのはそこまでとして引き返したが、作業道は尾根の間近に作られていたので、途中からは尾根筋を歩いた。尾根に小径は付いていなかったが、木々は疎らとあってけっこうスムーズに歩けた。そして再び南山の山頂に立った。後は登山コースをすんなりと引き返して、宇原登山口へと戻って行った。
(2019/11記) |