菊水山を目指したのは1997年の12月に入ってのこと。神戸電鉄の鵯越駅から歩き始めた。やはり神戸は登山者が多いようで、前後にハイカーをちらほら見かけた。足の速いグループはさっととこちらを追い抜いて行った。菊水山の登りにかかると前に人が詰まり出した。そのハイカーを抜いて行くが、こちらを元気に追い抜いたグループも歩度が鈍ったようで追いつくことになった。前で登山者が渋滞し出しが、歩度を鈍らすと登りのリズムが狂うので、どんどん抜いて行くことにした。その勢いで菊水山の山頂に一気に着いた。神戸の山は、登山道の歩き難さよりも人が多いことの煩わしさがあって、どうも忙しい登山になってしまうようだった。この菊水山はけっこう登りごたえがあってそれは良かったのだが、登山道が人工の階段が多く、ちょっといただけないと思った。その菊水山からの眺めは、眼下に神戸の町並みが見え、その後ろに和泉山脈が意外と間近に見えていた。そして東は摩耶から六甲の山並みが続いていた。この日は本当に暖かく、Tシャツで過ごせた。少時の休憩後、鍋蓋山に向かった。200mを下って登り返すが、まずは適度な歩き易さだった。その鍋蓋山は登山道を含めて雑木林に囲まれており、展望は悪かった。それまでは六甲全山縦走コースを歩いていたのだが、鍋蓋山の先でコースを離れて、再度公園側に下った。再度公園は修法ケ原池を囲んだ落ち着いた所で、そこで昼食とした。次は高雄山を目指すことにしたが、地図には登山道は示されておらず、辺りの地形もやや複雑なため、取り付き点を決めるのにやや手間取った。いざ登り出すと、すぐに尾根に出て進んで行けたが、これが北に大きく迂回する尾根で、進めども山頂が近づかなかった。その上、潅木が密集しており、けっこう難儀させられた。漸く高雄山の山頂近くになったと思えたとき、いきなり立派な登山道に出会って呆気にとられた。(後で見た最新地図では、この登山道が書かれていた。)その登山道を歩いて、難なく山頂に着いた。その道は北から来ていたのだが、再度公園側からも立派な登山道があり、下りはそれを歩いた。途中に再度山から鍋蓋山へかけてが望める展望の良い場所を見た。最後に、再度山を公園側から登った。道は無いものの、単純な地形の上に潅木も疎らなため、難なく山頂に着いた。ただ展望は悪かった。すぐに南側の大竜寺へと下った。地図には載っていない登山道あり、それを歩いた。後は市ケ原、布引ノ滝を通って新神戸駅に出ると、後は三宮駅へと向かった。
(2002/4記)(2011/11改訂)(2021/7写真改訂) |