TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨編 
 
三濃山    みのうさん 508.3m 相生市・上郡町
・たつの市
 
1/2.5万地図 : 二木
 
【2003年4月】 No.3 2003-29(TAJI&HM)
 
    高巖のそばより  2003 / 4

 三濃山登山は幾つかのコースがあるが、ごく簡単に登れるコースは東側からの東大門コースかと思える。そのコースを登る気になったのは、午後に軽い登山をしたくなってのことで、2003年4月のモヤのきつい日だった。昼どきの急な思いつきだったため、最速で登山口に着こうと、出来たばかりの播磨自動車道を走って播磨新宮ICを下りた。そこからは播磨テクノラインを走って相生市側へと引き返したが、考えればちょっと無駄な行動だと思えた。三濃山トンネルを過ぎた所からは右手の山裾に注意しながら走ると、何となく登山口がありそうな雰囲気の所が現れたので、その近くの空き地に駐車した。様子を見に行くと、ずばり登山口の標識を見た。その東大門コースを歩き出すと、登山道は沢の左岸(北側)に続いていた。登山口で標高は既に270mあったため、坂は緩やかそのものだった。電線が登山道に沿って引かれているのが見えたが、山頂手前にある求福教寺まで引かれているのであろう。周囲は主に植林地になっており、薄暗い中を登って行く。少しひんやりとしていた。登るほどに地形は平らになって開けてきた。以前は一帯は畑になっていたようで段々畑だった跡も見られたが、今は自然に戻ろうとしていた。その辺りは前日の雨で少しぬかるんでいた。そのうちに沢は終わり、そこより少し登ったところで瓜生の里からの登山コースに合流した。そこには三濃山史蹟案内図があり、往時の三濃山が描かれていた。そこからは参道の趣となって、石段の登った所が求福教寺だった。その裏手に回って植林に囲まれた薄暗い道を登ると庫裏のような家屋があり、そこから山頂は目と鼻の先だった。桜の木がちらほらとあり、七分咲きぐらいだった。明るい陽射しが降り注ぎ、春たけなわののどかな風景だった。芝地の道をひと登りして山頂へ。誰かはいるのではと思っていたのだが、無人の山頂だった。その山頂には巨木のアカガシが立っているのだが、一帯の様子が少し変わっていた。アカガシの枯れた枝は切り落とされており、また周囲を柵で囲んで再生治療が施されている模様だった。そして南面の開けた所にも新たに苗木が植えられていた。ただ山頂の少し雑然とした雰囲気は変わっていないようだった。もう少し木立を整えれば良い山頂になるのではと思われたが。なお山頂にも桜があり、そちらは5五分咲きから七分咲き程度だった。その山頂からの展望は近くの山こそ見えるものの、遠くの展望となると良くない。僅かに瀬戸内方向が見える程度なのだが、この日はモヤがきついとあって、その瀬戸内は全く見えていなかった。その風景をぼんやりと見ていると、遠方に注意が向かない分だけ近くの山に注意が向いたのか、南東近くに大きな岩を突き出した小粒な山が見えていた。岩の上には樹木は見えず、本当に展望が良さそうだった。地図を見るとそのピークには三角点があり、標高は278mとなっていた。ごく軽いハイキングで三濃山に来ていたため、ちょっと物足りなさを覚えていたことでもあり、またその山は帰路の途中になることもあって、一気に登る気持ちに傾いてしまった。そこで早速訪れようと腰を上げた。下山は同じ道を辿ったが、登りも下りも30分程度のミニハイキングであった。何とも簡単な三濃山となってしまい、三濃山に申し訳ない気持ちで次の山へと向かった。
(2003/4記)(2009/4改訂)(2020/2写真改訂)
<登山日> 2003年4月13日 13:23東大門コース登山口/13:44主コース合流/13:52〜14:08山頂/14:35エンド。
(天気) 朝は前日の雨雲が残っており、モヤの強い空だった。午後に入ると快晴の空となったが、モヤは相変わらず強く、遠方は全く見えていなかった。近くも紗がかかったような見え方だった。気温は20℃をえていると思え、十分な暖かさだった。但し木陰はひんやりと涼しかった。風はほとんど無し。
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山頂の老アカガシは再生治療が施されていた 少し近寄って老アカガシを眺めた 山頂の南面側も植樹がされていた
南から来ている登山コースの方向を眺めた 足下に高巖を見た 高巖の背後に広がる山並みを見る