TAJIHM の 兵庫の山めぐり <淡路
 
妙見山    みょうけんさん 522m No.2
釜口山    かまぐちやま 475.7m No.1
 
 
1/2.5万地図 : 志筑・仮屋 淡路市
 
【2011年4月】 2011-46(TAJI&HM)
 
    淡路景観園芸学校の前より  2010 / 10

 淡路島で一等三角点を持つ山として釜口山があるが、特徴のある姿でも無くまた山頂そばを林道が通っているとあって、登山対象にはなっていないようである。それでも一等三角点があるとあっては、一度は山頂に立ちたいと考えていた。それも登山の形で立ちたかった。そこで「仮屋」「志筑」の地図を開くと、東麓に妙勝寺があり、その近くより破線で描かれた道が山上の林道に繋がっているのが見えた。このコースを歩いて山上の林道に出て、後は林道歩きで月の山観音のそばを通って行けば、何とか登山の形で釜口山に立てそうだった。その考えを持って向かったのは2011年4月の最後の日だった。晴れの予想だったが、白い空だった。曇り空では無く薄い青空ながらモヤが強くて、白っぽく見える空だった。どうも視界はかなり悪そうだった。神戸淡路鳴門自動車道を東浦ICで下りて、後は国道28号線を走って南へと向かった。仮屋を過ぎてそろそろ妙勝寺を気にしだしたとき、その妙勝寺の案内標識が現れたので、すんなりと妙勝寺に向かって行けた。集落内の車道を山の方向へと1kmほど走ると、妙勝寺の前に出た。寺にも駐車場があったが、そばに広い空き地があったので、そちらに駐車とした。地図の破線路は車道を山の方向に更に1km近く進んだ先から始まっていたので、まずは車道歩きでハイキングを開始した。するとすぐに標識が現れて、そこには山上の月の山観音まで2.9kmと書かれていた。何と今歩いている道は「ひがしうらハイキングコース」となっており、そのまま歩いて行くと月の山観音に着くようだった。この日の目的は釜口山の山頂に立つことなので、地図の破線路に拘らず、そのコース案内に従って歩いて行くことにした。 車一台分の道幅ながら、コンクリート舗装の車道がハイキングコースだった。まだ田植えの準備が始まっていない田圃の中を車道は続いていた。この後のハイキングの様子は下の写真帳で見ていただくとするが、往路はハイキングコースのままには歩かなかった。そのコースを歩いて行くと、予定していた破線路に繋がっていたので、思い直してその破線路を辿ることにした。ところがこの小径はけっこう荒れ道で、途中からは不確かになってしまい気が付いたときはコースを外れていた。そこで無理やり尾根に出て林道方向を目指すと、偶然というか月の山観音の真ん前に出ることになった。後は林道歩きで釜口山を目指した。もう林道を歩くだけなので安心していたこともあり、すんなりと釜口山に着けるものと思って地図を見ずに歩いてしまった。それが間違いで、なかなか着かないと思ううちに釜口山のそばを通り過ぎていた。気付いたのはNTTの電波塔が建つピークに立ったときだった。釜口山の取り付き点にはてっきり目印があると思い込んでいたのだが、目印は無かったようだった。その時点で引き返してもよかったが、進む先にはこの一帯で一番高い山である妙見山があるので、ついでとばかりに妙見山まで歩くことにした。その妙見山で昼どきを過ごして、引き返す形で釜口山に向かった。今度は地図を眺めながら慎重に歩いた。NTTの電波塔の建っていたのが釜口山から見ると二つ南のピークと分かると、後は簡単だった。次の460mピークを越えて釜口山のそばまで来ると、林道から小径が分かれていた。それを辿るとごく簡単に釜口山の山頂に立てた。道草をしていたこともあり、妙勝寺のそばから歩き始めて、3時間以上経過していた。何とも時間がかかってしまったものだった。一等三角点と天測点がある以外は特徴の無い山頂だったので、少時の休憩のみで山頂を離れた。その下山では終始林道を歩いた。妙勝寺からのハイキングコースはどうなっていたのかと思っていると、月の山観音を過ぎたとき、案内標識が現れた。その案内標識に従って妙勝寺へと戻ったが、ハイキングコースは終始車道歩きのようだった。
 この日のハイキングを振り返ると、破線路が意外とヤブ道だったこと、妙見山まで歩いてしまったこと、帰路で「ひがしうらハイキングコース」を歩けたことで、けっこう変化があって面白かったのではと思えた。また展望には恵まれなかったものの、淡路の山の濃い常緑樹林に包まれることが出来たのも良かった。まずは満足の出来たハイキングだった。
(2011/5記)(2021/7改訂)
<登山日> 2011年4月30日 9:27妙勝寺の横からスタート/9:45溜め池のそばから始まる小径に入る/10:48〜55月の山観音/11:22NTT電波塔/11:46〜12:10妙見山/12:42〜48釜口山/13:12〜17月の山観音/13:45林道分岐点/妙勝寺への道を進む/14:20エンド。
(天気) 薄晴れの空で、風が強かった。視界は強いモヤで、遠くはほとんど見えていなかった。気温は始め17℃ほどだったが、次第に薄曇りの空に変わると共に下がって、山上では14℃になっていた。その空が昼を回ると良くなって、淡い青空が広がってきた。但し視界は悪いままだった。麓に戻ってきたときは、淡い青空ながら快晴の空だった。気温は20℃まで上がっていた。
<< Photo Album 2011/04/30 >>

 国道28号線を南
 へと走ると、釜口
 山の尾根が現れ
 た

 車は妙勝寺のそば
 にあった空き地に
 止める
        
妙勝寺のそばの道は月の山観音へのハイキング
コースになっていた
標識に従ってハイキングコースを歩いて行く 
始めは農道の様相だった
海側を見ると世界平和大観音の背中が見えてい
た この日は視界が悪く対岸はモヤの中だった
    
次第に山中に近づいた ときおりシャガの花を見かけた 溜め池のそばを通る
   
溜め池の先で小径が分かれた それが地図の破線路と
見て小径を歩くことにした 竹林の中を通る
小径は徐々に細くなってきたが、緩やかな傾斜で続い
ていた
小径に入って10分ほど歩いたとき、枯れた溜め池の
そばに出た
小径に沿って送水チューブが続いていた また溜め池が現れた こちらは水を湛えていた 次第に沢の中を歩いたりと、道は荒れてきた
周囲は常緑樹が鬱蒼としていた 道が不確かになったとき、破線路から外れたことに気
付いた 適当に斜面を登って尾根を目指す
尾根に出て林道のある方向へと歩くが、けっこうヤブ
尾根だった
(←)
突然のように林道
に出た 頭上では
ヤエザクラが満開
だった

 (→)
  そこはちょうど月
  の山観音の位置だ
  った
釜口山を目指して林道歩きを開始する 起伏の多い林道だった 下り坂の先に見えるのが釜口山のようだった
全く車を見ない林道で、静かな林道歩きだった 左手の木々の隙間から見えたのは釜口漁港だった 釜口山の目印があるものと思って歩いて行く
妙見宮を示す標識が現れたとき、左手のピークに向か
う道を登ることにした
いた先に見えたのはNTTの電波塔だった 歩いた距
離からして、釜口山を通り過ぎたようだった
妙見山が近いことでもあり、先に妙見山まで歩くこと
にした 次第に林道の傾斜が増してくる
右手に大塔峠への道が分かれたが、看板には「車両通
行止」と書かれていた
程なく左手に鳥居が見えた この鳥居へのコースを前
回に歩いたはずだった もう妙見山は間近だった
石段を登ると妙見宮の前に出た 薄暗い所で、展望は
全く無かった

 妙見宮のそばが
 山頂だが、すっ
 かり植林地だっ
 た

  山頂から妙見宮
  を眺める
     
山頂の植林地の先は自然林が広がっていた、 展望を求めて林道を少し南へと下った 林道から南の方向にうっすらと山並みが眺められた
    
妙見山を離れて林道を引き返す 地図を見なが
ら慎重に釜口山を目指した
釜口山が目前になって、林道から右手に小径が
分かれた 電柱は「シミズ123」だった
緩やかな小径が北東へと続く
    
   
山頂のそばと思えたとき、小径を離れて斜面を登る 釜口山の山頂は狭いながらも開けていた 一等三角点はやはり大きかった
    
少し離れて天測点が立っていた 長居はせず、林道を目指して北西方向に下った 下り着いた所は、電柱「シミズ121」の位置だった
   
下り着いた位置で、木立を通して妙見山を見る 月の山観音を目指す 淡い青空が広がっていた 陽射しに照らされて、林道を囲む樹林が明るかった
   
月の山観音に戻ってきた 観音堂を囲む新緑が
まぶしかった
境内で満開のヤエザクラを見る
  
月の山観音を離れると、往路を歩かず林道を下
って行くことにした
   
丁石を見かけるようになった この丁石には「
八丁 山本屋安右ヱ門」と刻まれていた
やがて林道は二手に分かれた 右の道が妙勝寺
への道で、ハイキングコースだった
下るうちに、前方に海が見えてきた 相変わら
ずモヤの強い視界だった
    
棚田風景を見ることがあった 釜口集落が見えてきた 妙勝寺はもう近い 集落を抜けるとき、世界平和大観音の背中を見た