播州エリアからも良く見える北摂の山に羽束山があるが、2007年に登っていたのみだった。その羽束山を16年ぶりに登ろうと向かったのは2023年2月の第一土曜日のことだった。朝から快晴の空だった。オーソドックスに香下寺からのコースを登ることにした。10時前に香下寺の駐車場に着くと、既に6台の車が止まっていた。羽束山はやはり人気の山のようだった。このときストックを忘れていることに気付いたが、登山口近くに何本もの竹杖が置かれていたので、借用することにした。登山コースに入ると程なく石段の登りが始まった。いかにも古道と言った趣がある登山道だった。山頂には羽束神社が建っているので、その参道とも言えそうだった。但し展望は無かった。その石段をしっかり登って行く。登山道には丁石があり、八丁の標石を見た。六丁の標石が現れるとそこが六丁峠で、石仏も置かれていた。六丁峠は羽束山と甚五郎山との分岐点でもあったので、先に甚五郎山に向かった。ほぼ緩やかな道で、ごく短時間で甚五郎山に着いた。そこは展望の無いピークだったので、すぐに引き返して六丁峠に戻った。峠からの羽束山への道は始めは北東へと巻き道になっており、山頂まであと450mの位置から再び石段となって山頂に向かうようになった。相変わらず樹林に囲まれた道だった。その登山道のそばに雪を見るようになった。一週間ほど前に降った雪の名残と思えたが、数日もあれば消えそうだった。山頂が間近になると右手に観音堂への道が分かれた。そこは真っ直ぐ登って山頂に着いた。山頂には羽束神社が建っており、すっかり境内の雰囲気だった。その山頂は休憩する場所では無く、休憩する所は南の方向にあった。そちらには展望地もあり、その露岩の展望地まで歩いた。南の方向が広く開けており、六甲山が一望だった。露岩の上は立入禁止になっていたが、人影が無かったこともあり露岩地に入って展望を楽しむことにした。濡れておれば多少危険かと思える程度で、特に危なさを感じることもなく展望を楽しんだ。足下に千刈水源地が望まれた。その展望地で休んでいたのは30分ほど。羽束神社まで引き返すと、その後に観音堂を覗いた。そして往路を戻って下山とした。長々と石段を下るので、膝には悪い道だと思いながら駐車場へと戻った。
(2023/2記) |