二度目の安全山は13年後の2018年3月のこと。前回は安全山を主目的に登ったのだが、この日の主目的は五大山だった。その五大山には西麓側から登る予定だったので、短時間で終わりそうだった。そこで五大山を登るのは午後として、午前は五大山を望める山を登ることにした。そして選んだのが安全山だった。そのような次第だったため安全山には易しく登ろうと、山頂に建つ電波塔群に通じる管理道路をピストンすることにした。向かったのは3月24日の土曜日で、天気予報は快晴となっていたが、薄雲が広がって薄晴れのような空になっていた。薄青空とも言えそうだった。安全山南麓の下新庄地区に入ると、管理道路となる林道の入口にすんなりと着いた。入口はゲートで閉じられていたが、それは害獣避けゲートだったのでゲートを開けて車を進めた。そしてすぐに現れた路肩が広くなった所に駐車とした。そこからはただ林道を歩くだけだった。道路はほぼ舗装路と言ってよく、登山と言うよりもウォーキングだった。それでも車道と言えども傾斜のきつい所があり、しっかりと登る感はあった。始めのうちは渓流に沿っての登りで渓流を見る楽しさがあったが、途中からはただ植林に囲まれての登りとなった。周囲は雑木になることもあったが、展望の無いまま山頂に近づいた。その頃になってようやく木々の疎らな所が現れて、木々の隙間から西の山並みが眺められた。山頂の電波塔群が間近になると、そこまでで一番の展望地が現れて、南の方向がまずまず眺められた。そして管理道路の終点へ。そこは広場になっており、山頂の近くでもあるので山頂広場と言っても良さそうな所だった。幾つかの電波塔が建っており、広場の隅には安全地蔵や安全祈願碑が置かれていた。どちらも安全に関わるとあって安全祈願に訪れたことを示すプレートを幾つか見た。その広場から五大山の展望を楽しみにしていたのだが、どうも木々が生長してしまったようで、五大山はほとんど見えなくなっていた。それでも五台山や南の方向はまずまずすっきりと眺められた。五大山を見るのは広場の東に建つ関西民放氷上放送局の東側に回り込めばと思ったが、フェンスが阻んでいた。そのフェンスの南端だけが柵になっており回り込めば中に入れそうだったので、柵へと近づくと何と柵は軽く動いてすんなりと中に入れた。そして建物の南側に回り込めたのだが、やはり木々が視界を遮っていた。それならば鉄塔に登るまでだと悪いことながら鉄塔に登ると、漸く期待通りの展望が得られて、五大山だけでなく北から南東までが一望となった。これで安全山の目的は達したのだが、まだ山頂を踏んでいなかった。山頂へは広場から少し戻り、少し離れて建っていたKDDI氷上基地局の電波塔のフェンスを回り込んで尾根に取り付いた。尾根には尾根道があり、それを辿ると短時間で山頂に到着した。そこは木々が刈られて開けており、中央に三等三角点(点名・絹山)を見た。開けてはいるもののその周囲は雑木が囲んでおり展望は無かった。後は管理道路に戻って下山に入る飲みだったが、その下山では二度ほど法面の上に立って展望を得ることが出来た。山頂近くの法面からは弘浪山を、管理道路を少し下った位置からは西の展望が得られて竜ヶ岳からカヤマチ山までが眺められた。植林地に囲まれてしまうと、ただ車道歩きに専念するのみ。駐車地点に戻って来ると、この日の目的である五大山を目指すべく、西麓の安養寺に向かって車を走らせた。
(2018/5記)(2020/3改訂) |