TAJIHM の 兵庫の山めぐり <丹波編 
 
鷹取山    たかとりやま 566.3m No.2 丹波市
愛宕山    あたごさん 570m No.3
烏帽子山    えぼしやま 510m No.1
 
1/2.5万地図 : 黒井
 
【2024年5月】 2024-75(TAJI&HM)
   (愛宕山) 《鷹取山》 烏帽子山より  2024 / 5

 一度登っているのだが、通過点としたためほぼ記憶に残っていない山が丹波市の鷹取山だった。五台山の南に位置する秀麗な山である。その鷹取山を再訪して印象づけようと向かったのは、2024年のゴールデンウィーク、5月3日の憲法記念日のこと。丹波市の空は快晴だった。スタート地点は愛宕山コースの起点となる安養寺としたが、その安養寺への道を誤って、五台山の登山口がある岩瀧寺への道に入ってしまった。そのとき前方に五台山と鷹取山の並ぶ姿が眺められたことで、道誤りに気付いて引き返したが、改めて鷹取山への登高意欲をそそられた。安養寺に着くと、その手前の駐車場に車を止めた。この日の往路コースとして考えていたのは、安養寺から北東方向に向かうコースで、地図に破線路が描かれていた。駐車場を離れると、すぐに害獣避けゲートを通過した。始めは林道歩きだった。近くで大規模な砂防ダムの工事が行われており、一帯の樹林は伐採されていた。程なく林道から左手に作業道が分かれた。林道を進めば愛宕山コースの登山口に向かうが、そこは左手の道に入った。道なりに歩けばすんなりと破線路コースを辿るようになると思っていたのだが、地図通りに作業道は付いていなかった。新たな作業道が幾つも分岐しており、方向を誤らないように注意する必要があった。その作業道の終点位置は、地図の破線路の位置とは違っていたので、GPSを見ながら少し戻って破線路が描かれている谷筋に入った。谷筋の小径は痕跡程度になっており、ときおり現れる目印テープを追うようにして登った。沢筋を登るようになると倒木が多くあり、歩き易い所を探りながらの登りだった。沢筋は土砂災害があったようで、道の痕跡すら無くなっている所があった。沢の中を歩いたり右岸側、左岸側と行ったり来たりしながら登った。尾根が近づくと漸く易しく歩けるようになり、スタートしてから70分かかって尾根に到着した。後は尾根道を北へと歩いて行くだけだった。その尾根道は「分水界の径」と名付けられていた。時計を見ると12時を回っていたので、尾根歩きを始める前に昼食とした。尾根道歩きを始めると支尾根の分岐点が現れて、そこに標識が立っていた。支尾根の方向は烏帽子山だった。地図には山名も標高点も見なかったが、烏帽子山に興味が湧いて寄り道することにした。548mピークを越すと、その先はほぼ平坦な尾根が続き、その平坦部分を西端まで歩いた。そこは510mピークで一帯の木々が伐られて開けていた。そこが烏帽子山と思えたが、辺りに標識は無かった。その先は急坂だった。切り開き地ながら周囲は樹林が囲んでおり、展望は無かった。展望は諦めて引き返すことにした。その戻り始めたとき、木々の隙間からながら遠方の望める所を見つけた。そこに立って見えたのが鷹取山だった。何とも優美な姿をしており、烏帽子山に寄り道して良かったと思えた。主尾根に戻ってきたときは寄り道を始めたときから50分が経っていた。北へと改めて尾根歩きを再開した。尾根は植林地が多かったが自然林に変わることもあり、その自然林は新緑の盛りとあって眩しく眺められた。尾根道は緩やかながら展望の無いまま続いた。鷹取山が近づいて鞍部に着くと、そこが美和峠だった。そこは十字路になっており、西に下れば岩龍寺で五台山登山口に着くことになり、東は旧エルム市島に出られるようだった。そこから鷹取山山頂までの標高差は100mあった。始めは緩やかで、途中から急坂続きとなった。その急坂を休まず登って鷹取山の山頂に着いた。山頂は単なる通過点の雰囲気かと思っていたのだが、そうでは無かった。展望がありベンチも置かれて、いかにも山頂に立っている雰囲気があった。まずはベンチに座って一休みとした。そして展望を楽しんだ。五台山は樹林に隠されていたが、その右手となる親不知はすっきりと眺められた。東は京丹波の山々で、南東には多紀アルプスが望めた。まずは登って来て良かったと思える山頂だった。その山頂で半時間ほど過ごすと、下山は引き返して愛宕山まで歩くことにした。往路の沢コースは難路だったため、そこを下る考えは無かった。始めの急坂部さえ慎重に下ると、後は緩やかな尾根歩きだった。快晴はずっと続いており、午後の光の中で新緑を眺めた。烏帽子山の分岐点を過ぎて今暫く歩くと、愛宕山への上り坂に入った。そこが鷹取山直前の上り坂と同じかそれ以上とも思える急坂で、木に掴まったりロープを掴んだりしながら登ることになった。急坂は愛宕山山頂が間近になるまで続いた。山頂に着くとそこには愛宕大明神が建っており、その階段に座って暫時の休憩とした。山頂は以前と変わらず展望はほぼ皆無だったが、探れば木々の隙間から鷹取山の姿を見ることが出来た。安養寺へと続く登山道は神社の近くから始まっており、その登山道は急坂だった。しかも落ち葉が積もっており、滑らないようにと慎重に下った。参道としての登山道だったが、あまり参道らしさは感じずマイナー感さえあった周囲は植林地だったり雑木林だったりと変わったが、展望の無い下りだった。その愛宕山コースには一カ所好展望地があり、それは「のぞき岩」だった。そこは中腹辺りだったが、西に向かって広く展望が得られた。遠くは千ヶ峰も見えていた。その「のぞき岩」で展望を楽しむと、後は淡々と登山道を下った。左手に工事中の砂防ダムが見えてくると、程なく登山口に下り着いた。そこから駐車場までは6分ほどの距離だった。
(2024/5記)
<登山日> 2024年5月3日 11:11安養寺前駐車場スタート/11:18愛宕山コースとの分岐点/12:24〜41分水界の径に出る(昼食)/12:46烏帽子山コース分岐点/13:07〜16烏帽子山/13:36烏帽子山コース分岐点/13:49美和峠/14:07〜38鷹取山/14:51美和峠/15:05烏帽子山コース分岐点/15:30〜40愛宕山/16:24愛宕山コース登山口/16:32駐車場エンド。
(天気) 快晴。沢筋を登っているときの気温は19℃。鷹取山では21℃。風は僅かにある程度。視界は良かった。愛宕山の気温は20℃。快晴は終日続いた。
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安養寺に向かうと
ころを、誤って五
台山の登山口に通
じる道に入ってし
まった

そのとき五台山と
鷹取山の並ぶ姿を
見た

左の写真に写る鷹
取山を大きく見る
改めて安養寺へと向かい、安養寺の前に着いた 安養寺前の駐車場に車を止めて歩き始めた すぐにゲートを抜けた 林道は寺奥林道だった
ゲートそばの標識では愛宕山登山口となっていたが、実際の愛宕山登山口は今少し先だった 前方で堰堤工事が行われていた そのためなのか、一帯の木々は伐採されていた 寺奥林道から作業道が左手に分かれた その作業道に入った
作業道を進めば、自然と山道に繋がると思っていたのだが 地図に載っていない枝道が多くあった 向かう方向を誤らないように注意しながら、歩き易い道を歩いた 周囲は植林が多かったが、自然林が現れることもあった その自然林が新緑色だった
作業道が終点になった 現在地をGPSで確認すると目的の破線路コースとは離れていた 作業道を少し戻って地図の破線路コースに入ったが、登山道は痕跡程度だった 倒木があったりして、歩き易いとは言えなかった コースもはっきりしないため、目印テープを追った
沢そばを歩くようになると、沢は災害があったようで登山道は消えていた 派手な倒木地が何カ所かあって、通り抜けに苦労した 沢の右岸側を歩いたり左岸側を歩いたりと、歩き易い所を探りながら登った
尾根が近づいて、漸く易しく歩けるようになった ようようの思いで尾根に出て尾根道に合流した 合流地点の近くで昼食をとった 昼食を済ませた後、尾根歩きを開始した 目の覚めるような新緑を見た
支尾根が分岐した その支尾根は烏帽子山に繋がっているようだったので、寄り道で烏帽子山に向かった 南西へと歩いて行く 周囲は植林地だった 548mピークに着いた その先は北北西へと緩やかな下り坂だった
(←)
周囲は雑木林に変
わった はっきり
とした尾根を歩い
て行く

 (→)
  烏帽子山に着くと
  木々が伐られて開
  けていた
(←)
烏帽子山に展望は
無さそうに見えた
が、木々の切れ目
から鷹取山を見た

 (→)
  鷹取山を大きく見
  る 端正な姿だっ
  た
上の写真の左手には五台山も望めた 鷹取山が眺められたことに満足して引き返した 主尾根に戻ってきた 50分の寄り道だった
主尾根は「分水界の径」だった アセビの茂る所を通った 植林地を歩くことが多かったが、鮮やかな新緑を見ることもあった
美和峠に着いた そこは十字路になっていた 西に下れば岩瀧寺で、東は旧エルム市島に出られるようだった 上り坂に入ってベンチが現れると、そこは展望地だった

東向かって開けて
いたが、少し足を
止めただけで、す
ぐに山頂に向かっ

周囲は自然林に変わってきた 鷹取山が近づくと、急坂となってきた 傾斜はきつかったが、自然林の美しさを楽しめた
鷹取山の山頂に着いた 一見、展望が無さそうに見えたが 東側は開けており、ベンチも置かれて休むには良い所だった
北に親不知を見た 東は京丹波の山並みが広がっていた
上の写真に写る親不知を少し大きく見る 赤石ヶ岳の左手には三岳山も望めた
上の写真に写る烏ヶ岳の辺りを大きく見る 左の写真の右手、高嶽の方向を大きく見る
南東方向も望めた 多紀アルプスの主峰を大きく見る
上の写真の右に続く尾根を見る 四等三角点(点名・香良)を見る
山名標識を見る 氷上槍の別名があるようだった 休憩を終えると、往路を引き返した 急坂を慎重に下った
美和峠まで戻ってきた 緩やかな尾根道を南へと歩いて行く 往路の沢筋コース合流点を過ぎても南進した
愛宕山が近づくと急坂が始まった 急坂は山頂直前まで続いた 愛宕山山頂が目前になった 樹林の茂る山頂だった
山頂に建つ愛宕大明神の前で休憩とした 山頂の展望は悪く、木々の隙間から麓を見る程度だった 展望を無理やり探って、北に鷹取山を見た その背後は親不知だった
同じく木々の隙間から東南東に鹿倉山を見た 山頂標識の位置から安養寺への登山道が始まっていた 登山コースは参道のはずだが、急坂で続いた
平らな所が現れると、そこは「寺坊跡」だった 樹林に囲まれた下りとあって、展望は無かった 中腹近くまで下りてくると、「のぞき岩」が現れた

(←)
「のぞき岩」は好
展望地で、西の方
向が開けていた

 (→)
  左の写真の右に続
  く風景を見る

(←)
上の写真に写る安
全山を大きく見る

 (→)
  展望に満足すると
  後は淡々と下山を
  続けた
次第に登山道は緩やかになった 鮮やかな新緑を見る 麓が近づいて、工事中の砂防ダムが見えてきた
「マンガン鉱掘跡」のそばを通った 砂防ダムを間近で見る 登山口に下り着いた
登山口の標識を見る 「愛宕神社参道」だった 林道を歩いて行く ゲートまで戻ってきた

小橋を渡れば駐車
場だった

下山後に氷上町南
油良から北東方向
を眺めた