TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨
 
植松山    うえまつやま 604.5m 丹波市
福知山市(京都府)
コケズラシ山 310.2m
1/2.5万地図 : 黒井・福知山西部
 
【2013年5月】 No.2 2013-47(TAJI&HM)
 
    《親不知》 徳尾集落の入口より  2013 / 5

 親不知は兵庫丹波の北端の山だけに、同じ県内と言っても姫路からはずいぶん遠い山となり、移動で2時間はかかることになる。その親不知には1997年に登っていたのだが、大原神社からのコースは短く1時間ほどで山頂に立ててしまった。遠路はるばるの労苦の割にはちょっと物足りないと言うのが正直な気持ちだった。そこで次に登るのなら、もう少ししっかり歩けるコースで登りたいと思ったものだった。その気持ちを持っていたところ、「ふるさと兵庫100山」を眺めると、親不知への登山コースとして大原神社コース以外にも大杉ダム湖からのコースもあることを知った。その二つのコースは小さな尾根を挟んでいるだけなので、その尾根を越せば周回コースになるのではとアイデアが浮かんだとき、実行に移したい気持ちが湧いてきた。
 向かったのは2013年5月の中旬のこと。朝から好天の空が広がる日だった。国道372号線をひたすら走って篠山市に入ると、舞鶴自動車道を一区間だけ走った。そして春日ICで下りると国道175号線で北へと向かい、途中で県道282号線に入った。後は大原神社を目指して走って行った。大原神社は標高300m辺りに本殿があるが、そこまで車は進めず、麓側にも社があって、その前の広場に車を止めた。まずは車道を南へと歩き出した。どの辺りで尾根を越すかだったが、低い尾根なので取り付き易い所からと考えて山裾を見ると、すぐに墓地が見えた。その墓地の裏手より登って行くことにした。墓地の先に害獣避けフェンスがあり、そのゲートを通って竹林に入った。竹林はすぐに終わって、その先は植林地だった。植林地には伐採地があり、その縁の辺りを適当に登って行った。尾根が近づくと植林地を登るようになったが、尾根に着くまでけっこう時間がかかってしまった。尾根に着いたとき地図で現在地を確認すると、200mは登ってきたようだった。もう少し南の位置から取り付いてもよかったかと思えた。次は南東方向へと大杉ダム湖を目指して下った。そちらも一帯はすっかり植林地で、しかも急斜面だった。そこを木に掴まりながらどんどん下った。東斜面はダム湖に出るまで植林地だった。ダム湖の西岸に出ると、そこからは登山口が近いと思われたが、ダム湖の風景も見たくなり、南の方向へと堤防側に歩いて行くことにした。湖岸道路には何台もの車が止まっていた。釣りやキャンプが目的のようだった。堤防の上からダム湖の佇まいを眺めた後は、昼が近いことでもあり、ここで昼休憩をすることにした。堤防の東側に公園風になった所があったので、そこのベンチに座って昼食とした。木陰には涼しい風が吹き抜けており、絶好のハイキング日和だった。お腹を満たしたところで親不知ハイキングを開始した。ダム湖の東岸道路を北へと歩いて行くと、ダム湖を過ぎた先で西岸道路と合流した。その合流点から少し進んだ位置に登山口があった。そこには注意書きがあり、松茸シーズンは登山禁止のようだった。登山道は緩やかな道で、易しく登って行けた。自然林は今が新緑とあって、柔らかい緑が目を楽しませてくれた。登山口から17分で尾根に着いた。地図を見るとごく近くに三角点ピーク(コケズラシ山)があるようなので、立ち寄ってみることにした。親不知とは反対方向となる南側へと尾根を登ると、2分と歩かずピークに着いた。そこに四等三角点(点名・市ノ貝)を見るも、それがあるだけで展望は無かったため、小休止のみでピークを離れた。親不知を目指して北西へと歩いて行く。本当にハイキングには良い季節で、爽やかな風と新緑に包まれてのハイキングは何とも楽しいものだった。始めは緩やかだった尾根が、次第に傾斜がきつくなってきた。気温は23℃ほどあったので汗をかきながらの登りとなったが、風の涼しさに助けられた。地図を見ると山頂までに幾つかのピークが尾根に見られたので、それを越えて行くものと思っていたところ、巻き道が現れて無理なく歩いて行けた。ただ終始樹林に囲まれているため、展望が得られないのは残念だった。そのためか進む方向が気づかぬ間に西へと変わっていた。このまま展望が得られぬままに山頂に近づくのかと思えだしたとき、岩棚が現れて漸く展望が得られることになった。足下には大杉ダム湖が見えており、西には山頂が見えていた。また南西に五台山を、南東に多紀アルプスも眺められた。その先にもまだピークがあったので、巻き道を歩かず尾根道でピークに立ってみたが、展望があるわけでも無く、単にピークに立っただけの印象だった。山頂に近づくと周囲が少し開けてきて、その感じで山頂到着となった。山頂にはベンチが幾つか置かれており、展望もあって休むには良い所だった。ここまでけっこう歩いてきたので脚に疲れが感じられた。また山頂には涼しい風が少し強く吹いていたので、それに誘われるようにして昼寝を楽しむことにした。さらっとした風が本当に快いばかりだった。少しばかりまどろんだ後は展望を楽しんだ。山頂からは五台山は見えなかったが、南東方向から南にかけてが広く眺められた。また北東に福知山市街の一部も望めた。その親不知からの下山は、予定通り南西に延びる尾根をへと入った。尾根のままに歩くと南南東へと下ってしまうのだが、大原神社へ通じるコースが分岐する地点に着くと、クロイシ山の方向を示す標識が現れて問題無く南西尾根を続けて歩いて行けた。そして537mピークに着くと、尾根道から大原神社コースが分かれた。自然林の尾根歩きから植林地の斜面を下るようになったが、けっこう急斜面で足下に注意しながら下った。16年ぶりに歩く登山道だったが、少し荒れており、大杉ダム湖コースと比べるとマイナー感は否めなかった。またなぜか下るうちにコースが曖昧になってきた。目印も少なくなってきたので、尾根を外さないように下って行くと、最後は林道に下り着いた。その位置から目と鼻の先が大原神社だった。大原神社に立ち寄ると、そこからは林道を歩かず、参道と言えそうな幅広の登山道を下って行った。その登山道だが小石が多くあって、歩き易いとは言えなかった。枯れ葉も多く積もっており、何度か滑りそうになった。足下に気を配りながらとにかく下って行くと、無事に鳥居前の駐車場に戻ってきた。まずは予定通りに周回で親不知を歩けたことに満足の思いだった。
(2013/6記)(2021/3改訂)
<登山日> 2013年5月18日 10:30麓側の大原神社の前よりスタート/11:00尾根に出る/11:18大杉ダム湖畔/11:32~48ダム湖の休憩ポイントで昼食/12:01登山口/12:20コケズラシ山/13:00~15展望の岩棚/13:42~14:20/14:37[537m]mピーク/15:04大原神社(本殿)/15:20エンド。
(天気) 少しうっすらとした青空だったが、まずは快晴と言えた。気温は23℃。湿度が低いため風はからっとしており、十分な涼しさがあった。視界は少しうっすらとしており、遠方は良く見えていなかった。午後も2時を回ってくると、西から薄晴れの空に変わってきた。
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大原神社は中腹の本殿とは別に麓側にも社があ
った
社の前の広場に車を止めて、そこから引き返す
形で南へと歩き始めた
道そばで満開の藤の花を見た
     
  大原神社の本殿に向かう車道を足がかりにする
ことにした
すぐに墓地が現れたので、そこを抜けて尾根に
向かうことにした
害獣避けフェンスが現れたので、ゲートを抜け
て中に入った
   
     
  伐採地の縁を登って行った 足下に大原神社が見えていた 尾根が近づいて植林地を登るようになった
       
尾根に着くも、そこもすっかり植林地だった 東斜面を下るもけっこう急斜面だった 大杉ダム湖に出るまで植林地が続いた
 
 大杉ダム湖を巡る
 車道に出てきた

   登山口に向かわず
   堤防のある南の方
   向に歩いた

 湖岸道路の周囲は
 新緑が濃かった

     ダム湖の南側とな
     る堤防の位置まで
     来た
ダムの下流側は「ダム下公園」だった 堤防を東へと歩いているとき、ダム湖の全景が眺められた 正面の山は親不知の東尾根だった
ダム湖の東側に出ると、小さな公園があった 公園は木陰が多くあり、その下で昼休憩とした 小さな祠があって、そこからもダム湖が眺められた
昼食を終えると、東岸道路を北へと歩き始めた コガクウツギの花を見かけた タニウツギの花がよく咲いていた
モチツツジの花は終わろうとしていた 歩くうちに東屋を見かけた ダム湖を過ぎて西岸道路が合流した

 程なく登山口が現
 れて登山道へと入
 った

     始めは植林が周囲
     に広がっていた
周囲の木立が自然林に変わってきた 登山道は緩やかで、ゆったりと登って行けた 尾根の峠の位置に着いた
親不知とは逆方向、南の三角点ピークに向かっ
2分と歩かず三角点ピーク(コケズラシ山)に
着いた
コケズラシ山の四等三角点(点名・市ノ貝)を
見る
引き返す形で北へと尾根を歩いて行った 自然林が周囲に広がっていた 尾根の途中で巻き道が現れたので、そちらを歩いた
新緑が目にまぶしかった その新緑に囲まれて、尾根の途中で一休みをした 尾根の途中で、漸く展望の広がる所が現れた

 岩棚の上に立つ
 と、足下に大杉
 ダム湖が眺めら
 れた

 大杉ダム湖を大
 きく見る

 岩場からは五台山
 の尾根がすっきり
 と眺められた

   五台山を大きく見
   る

 上の写真に写る向
 山の尾根を大きく
 見る

   同じく鷹取り山
   の方向を大きく
   見る

 大杉ダム湖の背後
 の山並みを見る

  多紀アルプスが樹
  間から眺められた

 上の写真に写る黒
 頭峰の尾根を大き
 く見る

  北東を見ると福知
  山市の工業団地と
  その背後の尾根が
  眺められた
西を見ると山頂が望まれた 岩棚を離れると、山頂まで1kmだった 木漏れ日を受けてツバキの色が鮮やかだった
巻き道が現れたので、そちらに入った 巻き道は新緑に包まれていた 尾根に戻ると、痩せている所が現れた
一度巻き道を歩かず小ピークに立つも展望は無
かった
 親不知へと最後の登りにかかった 山頂が近づくと、開けてきた

 親不知の山頂に立
 った 前回よりも
 ずっと開けていた

  山頂の三等三角点
  は割られていた
山頂からの展望を楽しんだ 北東から南にかけてが一望だった 但し遠方はモヤが強く、ほとんど見えていなかった

 多紀アルプスを大
 きく見る

   白髪岳の尾根を大
   きく見る
福知山市の高嶽を大きく見る 高谷山を大きく見る 妙高山を大きく見る

 昼寝を楽しんだ後
 改めて山頂の佇ま
 いを眺めた

 予定通り、大原神
 社を目指して下山
 を開始した
落ち着きのある尾根の姿だった 頭上の新緑を見上げた 途中でクロイシ山に繫がる尾根に入った
こちらの尾根も雰囲気は良かった この尾根も新緑が鮮やかだった 537mピークに着くと、大原神社の案内標識を見た
南の方向へと急尾根を下って行った 下るうちに雑木も増えてきた 目印が少なくなってきたが、尾根を真っ直ぐ下った
林道が見えてきたとき、ロープを使う所があった 林道に下り着いた 林道を歩き出すと、すぐに大原神社が見えてきた
大原神社に出て、本殿を眺める 神社の石段を下った 大原神社を下から見上げた
林道を歩かず、登山道に入った ずいぶん道幅が広かったが、荒れていた 右手に林道が見えていた
一度林道に出るも、横切って登山道に入った 登山道は相変わらず小石が多く、歩き難かった ゲートが現れると、登山口は近かった

 大原神社の鳥居の
 位置へと下りてき
 た

    駐車地点のそばか
    ら、大原神社の麓
    側の社を見る