TAJIHM の 兵庫の山めぐり <丹波 
 
鋸山    のこぎりやま 605.7m 丹波篠山市・丹波市
 
1/2.5万地図 : 宮田
 
【2019年4月】 No.2 2019-63(TAJI)
 
    三尾山より  2015 / 4

 2019年4月の中旬に入ったとき、丹波のヒカゲツツジを見たくなった。そこでまだヒカゲツツジを見ていなかった山として鋸山に向かうことにした。鋸山は2回目となるので前回の佐仲ダム湖からのコースとは違うコースにしようと、南麓の高坂集落から登ることにした。地図を見ると二つの破線路が描かれていたので、往路としては東鏡峠へと向かう尾根への最短コースを登り、下山は鋸山の山頂近くから始まって535mピークへ続く支尾根コースを下ることにした。
 向かったのは4月20日の土曜日のこと。前日と変わって朝から快晴の空となっており、視界も悪くなく絶好の登山日和だった。ナビに従って高坂集落へと入り集落の最奥へと進むと高坂公会堂が現れた。他に駐車出来そうな場所を見なかったため、遠慮しながらも高坂公会堂の前の駐車スペースに車を止めた。地図ではその辺りから北へと破線路が始まっていたが、それらしき道は見えなかった。近くで農作業をしていた人がいたので登山道について尋ねると、親切に教えていただいた。最奥の民家の横の畦道のような小径を辿れば良いようだった。畦道を歩き用水路に架かる小橋を二度ほど渡ると、登山口標識が現れた。但し鋸山の名ではなく東鏡峠登山口となっていた。後は北へと沢筋に沿った登山道を辿って行くだけだった。その登山道は意外と荒れておりスムーズには歩けなかった。それでも道としては続いていたので東鏡峠までは歩けるものと思っていたのだが、傾斜が増して沢筋がはっきりしなくなってくると、登山道も不確かになってきた。コースを外れたのかもしれなかったが、尾根に出るのが目的なので小径を追うことはせず、後は適当に登って行くことにした。そこで斜面の登り易そうな所を探りながら登った。急斜面もあったので足下には注意した。そのうちに支尾根を辿るようになり、その尾根が緩くなって小さなピークに登り着いた。そこは東鏡峠から見るとすぐ西隣の550mピークで、破線コースよりは僅かに西寄りを登ってきたようだった。550mピークは少し展望があって、東に多紀アルプスの三嶽を、南には三田市との境界尾根が望めた。そこからは西へと鋸山を目指して尾根歩きを開始した。ヒカゲツツジは見えず、コバノミツバツツジはまだ五分咲き程度だった。これは時期的に少し早かったかと思ったが、次の563mピークに着いたとき、そこに満開のヒカゲツツジを見た。その先はまた暫くヒカゲツツジを見なかったのだが途中のピークで再びヒカゲツツジを見ると、その先からは連続して見るようになった。しかもどの木も満開の見頃で花を楽しむには一番良いときに来たようだった。その鋸山の東尾根を歩く人は少ないようで、静かな尾根歩きを出来たのも良かった。その東尾根の途中の580mピークはヒカゲツツジも咲いていたが好展望地でもあった。そこに着いたときは既に12時半になっていたので、そのピークで昼休憩とした。そこから西を見ると間近にいかにも山頂ではと思えるピークが見えたが、まだそれは山頂の東隣のピークだった。昼食をとった後も体を横にして少しばかり昼寝を楽しんだので、その無名のピークでは50分ばかりも休んでしまった。そしておもむろに山頂を目指した。次のピークに立って西に見えたのが山頂だった。その山頂に着いたときはもう14時前になっていた。途中で昼休みをしたこともあったが、歩き始めてから3時間かかって漸く山頂到着となった。そこもヒカゲツツジが満開だった。また好展望地でもあったので、山頂でも改めて展望を楽しんだ。その鋸山には大勢のハイカーが来ており賑わっていた。どうやらグループのようで、佐仲ダム側からピストンで鋸山に来ているようだった。そのグループが去ると、鋸山でも静かなひとときを過ごせることになった。鋸山でも30分ほどの休憩をとると、下山は山頂近くから始まる地図の破線路を辿ることにした。その破線路の分岐点がはっきりしていなかった。行き過ぎたようにも思われたので、適当に斜面に入って南尾根を目指した。方向を定めて下って行くと、さほど迷わず南尾根に出た。但し尾根に目印は付いていなかった。後は南へとずっと尾根を辿って行くだけだった。その南尾根は途中で二つに分岐していたようで、尾根なりに歩いていたところ知らずに破線コースから離れてしまった。ガーミンを持っていたのでコース誤りにすぐに気付いて修正したが、予め地図をよく見ておくべきだったと反省した。その南尾根は軽い雑木ヤブ程度で歩けたが展望は無かった。また山道らしい所も現れたが、ほぼ尾根に道は無いとは言えた。その尾根はずっと下り坂で続いて、途中から上り坂に変わった。その緩い上り坂のピークが535mピークで、そこは雑木ヤブのまっただ中だった。その535mピークからは南東方向へと向かった。そして470mmピークに着くと、そこからは尾根筋を離れて北東へとやや急斜面を下った。その下る途中で突然のようにヒカゲツツジに出会った。小さな木だったが、その木も満開だった。北東方向への下山を続けると植林地を下るようになり、その先で車道が見えてきた。その車道に下り着くとそこは高坂集落の一角で、高坂公会堂まで100mと離れていなかった。
(2019/6記)
<登山日> 2019年4月20日 10:37高坂公会堂前よりスタート/10:44東鏡峠登山口/11:30[550m]ピーク/12:30〜13:22[580m]ピークで昼食/13:48〜14:21山頂/15:04〜18[535m]ピーク/15:32[470m]ピーク/16:02麓に下り着く/16:05エンド。
(天気) 快晴。雲はほとんど見られなかった。但し青空の色は薄かった。樹林帯の気温は16℃だったが、山頂では20℃まで上がっていた。その山頂も陽射しの下では暑さを感じるも、木陰は涼しかった。風はごく僅かだった。視界は白っぽい感じだったが、遠くまで見えていた。
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高坂集落に入って駐車場所を探すも適当な場所が見つ
からず、遠慮しながら高坂公会堂の前に止めた
里の人に登山口の方向を聞いた後、それに従って北へ
と歩き出した
北へと真っ直ぐ歩き、民家の横の小径で更に北へと歩
いた
谷筋を目指して更に畦道へと入った 溝に架かった小橋を渡った もう一度小橋を渡って山裾へと近づいた
小径を歩いて山裾に入った 現れたのは東鏡峠登山口の標識だった 地図の破線路コースとなる谷筋の小径を歩いて行く
コースはけっこう荒れており、歩き難かった 周囲は植林地に変わってきた 沢筋がはっきりしなくなると共に小径も怪しくなった
谷筋を歩くことには拘らず、歩き易い斜面を登って行
くことにした
木々の新緑がきれいだった 登るうちに尾根筋を辿るようになった 岩場もあった
が無難に登れた
丹波市との境界尾根が近づいて、支尾根は緩やかにな
った
登り着いた所は東鏡峠のそばとなる550mピークだ
った
尾根筋が眺められて、西の方向は鋸山へと通じる尾根
だった 小さなピークが幾つも見えていた

(←)
東に見えたのは多
紀アルプスの三嶽
だった

 (→)
  南にも展望があっ
  て三田市との境界
  尾根が眺められた

(←)
北西方向も広く眺
められた

 (→)
  左の写真に写る粟
  鹿山を大きく見る
山頂を目指して尾根歩きに移った 緩やかな尾根ながら始めはヒカゲツツジを見なかった 代わりに良く見たのはシキミの花だった
またアセビの花も見た 次のピークに着いて漸くヒカゲツツジの花を見た ヒカゲツツジは見頃を迎えていた
尾根では赤テープをときおり目にした タムシバの花を見た 小さなアップダウンが続いた
これはミヤマシキミだった 暫くヒカゲツツジを見ていなかったが 中間地点まで来た頃より再び見るようになった
小さなピークへと登って行く そのピークから次の580mピークが望めた ヒカゲツツジを点々と見る
580mピークへと登って行く 580mピークに着くと、そこで昼休憩とした 580mピークではタムシバの花を見た
(←)
580mピークは
好展望地だった
西には山頂手前の
600mピークを
見る

 (→)
  五台山を大きく見
  る
  

北の方向が広く眺
められた
昼休憩を終えると鞍部へと急坂を下った 尾根の中では足下に注意を要する所だった 鞍部を越して600mピークへと登って行く
振り返ると、先ほどまで休んでいた580mピークが望まれた 左の写真に写る鹿倉山を大きく見る
上の写真に写る岩谷山の背後の山並みを眺めた
上の写真に写る深山を大きく見る 上の写真に写る大野山を大きく見る 三国ヶ嶽を大きく見る
尾根が緩やかになってきた 足下にスミレを見た きれいに咲いたヒカゲツツジを見る
600mピークは岩場になっていた 漸く鋸山山頂が望まれた

(←)
鋸山の左手奥の山
並みを見る

 (→)
  ヒカゲツツジを見
  ながら山頂に近づ
  いた

山頂が目前になっ


11年ぶりの山頂
は相変わらず展望
は良かった
山頂に立つ標識を見る 山頂より少し低い所に三等三角点(点名・奥谷)を見た  三角点のそばより山頂を眺めた
山頂からの展望が良かったのは北の方向で、丹後の山も見えて尾根では一番と思えた
南の方向も立つ位置を変えればすっきりと眺められた

(←)
西の方向を見ると
三国岳の後ろに氷
ノ山が望めた

 (→)
  三国岳を大きく見
  る
南尾根を歩くべく、始めに西へと主尾根を歩いた 分岐点が分からず、そこで適当に南斜面に入った 方向を定めて下ると、短時間で南尾根に出た
尾根なりに歩いていると、破線コースを離れて真南へ
と向かう尾根に入ってしまった
破線コースに戻ると、尾根筋を少し離れて古い登山道
を歩くことがあった
下るうちに概ね尾根上を歩くようになった
痩せ尾根になった所を歩いた 鮮やかな色のコバノミツバツツジを見る やがて上り坂となって535mピークに近づいた
535mピークはすっかり雑木ヤブのピークだった 535mピークからは木々の隙間から北の尾根が眺め
られた
破線路コースを離れて南東尾根に入ると、古い通信設備
を見た
南東尾根も緩やかな尾根だった 左手に木々の隙間から高坂集落を見た 南に愛宕山を見ることがあった
470mピークに着いた 西ヶ嶽が見上げるようにして眺められた 470mピークを後にして北東の斜面に入った
突然のように一本のヒカゲツツジを見た 下るうちに尾根を辿るようになったがやや急坂だった 植林地を下るようになった
植林地歩きで麓に近づいた 高坂集落の一角に出てきた 広い道に出ると、高坂公会堂まで僅かな距離だった