TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北播磨編
 
鳴尾山    なるおさん 753.1m 多可町・丹波市
 
1/2.5万地図 : 大名草
 
【2018年3月】 No.2 2018-34(TAJI&HM)
 
    安全山の林道より  2018 / 3

 鳴尾山を初めて登ったのは1997年のことだが、そのとき尾根を勘違いして大きく道誤りをしたのが強烈な印象として残っており、山に関してはどうも印象は薄かった。その鳴尾山登山から20年も経つと記憶はほぼ残らないまでになってしまった。そこで初めての山を登る気持ちで向かったのは2018年3月の中旬のことだった。多可町加美区に入ると鳥羽地区まで進んで鳥羽公民館に車を止めた。鳴尾山を西側から登る場合は二つの林道を利用すれば周回で歩けるので、左回りで歩くことにした。鳥羽集落を抜けて林道に近づくと、入口は害獣避けゲートで閉ざされていた。そのゲートを抜けると林道はすぐに二手に分かれたので、予定通り右手の林道に入った。暫くはただ林道のままに進むのみだった。周囲は概ね植林地で、道そばにはミツマタの木が多くあり、黄色い花を咲かそうとしていた。林道は終始緩やかで、一部はコンクリート舗装もされており易しく登って行けた。その林道は地図では標高500m辺りで終わることになっていたが、延伸されたようでその先も続いていた。その時点で地図を見ておれば主尾根を目指していたのだが、何気なく林道歩きを続けてしまった。もう林道とは呼べず作業道と言った方が相応しい道で、通行する車は無いのか道の中に灌木が育っていた。どこまで道は続くのかと思っていると、程なく作業道は終点となった。そのときになって漸く地図を見ると、主尾根の位置から離れてしまっていることに気付いた。これは失敗したと、すぐに引き返した。地図の終点位置まで戻らず、途中で斜面に取り付いた。けっこうな急斜面だったが、そこは植林地になっており踏ん張るようにして登ると、支尾根を辿れるようになった。支尾根歩きとなっても急傾斜だった。その急坂を登りきった所が710mピークだった。もうその先に急坂は無く、緩い尾根となって主尾根と呼べる播州丹波間の境界尾根に合流した。それにしてもそこまで展望は全くと言ってよいほど無かった。主尾根歩きに移ると展望を探りながら歩いたが、やはり植林や雑木に遮られて展望は現れなかった。その辺りよりうっすらとながら雪を見るようになった。雪は1センチ程度で歩く妨げにはならなかった。どうやら前日の雨は山の上では雪になっていたようだった。ただ雪よりも風の冷たさが身に凍みた。温度計を見ると3℃まで下がっていた。進むうちに木々の隙間からちらりと三国岳や粟鹿山が望めるようになった。快晴の下でくっきりとした姿だった。これだけクリアな視界なら展望の良い山を登っておくべきだったと少々悔やまれた。とうとう展望の得られぬまま山頂到着となった。その山頂も樹林にすっかり囲まれていた。そこは陽射しが無かったので、少し戻って日溜まりを見つけると、そこで休憩とした。気温が低いとは言え、陽射しを受けているとさほど寒さは感じなかった。山頂で30分ほど過ごすと、境界尾根を西へと下って下山することにした。但し舟坂峠までは向かわず、途中で林道へと繋がる尾根を下る予定だった。その山頂から西へと延びる尾根がはっきりしておらず、適当に西方向に向かうと急斜面を下ることになってしまった。その下っているときに正しい尾根を左手に見たので方向を修正した。そのトラバース中に樹林の切れ目が現れて、少しだけだが三国岳や粟鹿山の姿を木々に邪魔をされずに眺めることが眺めることが出来た。尾根に出ると、後はひたすら西方向に下るだけだった。途中で上り坂があり、700mピークを越した。その先で境界尾根となる北西の尾根には入らず、西へとひたすら下った。そして予定通り林道に下り着いた。そこは林道の終点位置だった。その林道も往路で歩いた林道と同じく概ね植林地の中を歩いた。整然と杉の美林が続く風景も悪くなかった。林道を40分ほど歩くと害獣避けゲートが現れた。それは朝に通ったゲートだった。後は鳥羽集落を抜けて車を止めている鳥羽公民館へと向かうだけだった。
(2018/4記)(2020/3改訂)
<登山日> 2018年3月17日 10:15鳥羽公民館前スタート/10:22害獣避けゲート/11:11作業道終点/11:15斜面に取り付く/11:34[710m]ピーク/11:47主尾根に合流/12:10〜41山頂/13:06[700m]ピーク/13:32林道に下り着く/14:14害獣避けゲート/14:23エンド。
(天気) 快晴。雲は全く見られなかった。寒の戻りなのか主尾根に出たときは3℃まで気温が下がっていた。山頂の気温は5℃ほど。風は弱々しいものの身を切る冷たさがあった。視界は澄んでいた。下山中に気温は上昇し、林道を歩く頃には14℃まで上がっていた。終日快晴だった。
<< Photo Album 2018/03/17 >>
鳥羽公民館から東に見えたのは710mピークではと
思えた
その710mピークを前方に見ながら鳥羽地区の道を
歩いた
集落の最奥へと進んだ

右手にゲートが現
れた そこが林道
入口だった

林道は緩やかな道
だった 二手に分
かれたとき真っ直
ぐな方向を進んだ
林道は沢に沿って続いていた 支林道が分かれるも、東へと林道を進んだ 林道の周囲にミツマタをよく見た 花は今が盛りだった
ミツマタの花を大きく見る 植林地に囲まれた中を林道は続くようになった 地図では林道は標高550m辺りで終わっていたが
林道は延伸していたので、何気なく歩いてしまった 林道は使われていないようで荒れてきた 林道上に灌
木が生えていた
林道は終点となった このとき尾根から離れてしまっ
ていることに気付いた
少し戻って登り易そうな斜面に取り付いた 登るうちに尾根を辿るようになった 真っ直ぐ東に向
かった
前方に見えてきたのは710mピークだった
710mピークに着くと、前夜に降ったのか雪を見た 710mピークを越すとごく緩やかな尾根となった 境界尾根に着くと北東へと山頂を目指した
木々の隙間から見えていたのは粟鹿山だった 尾根は緩やかな上り坂だった 雪で白くなった尾根を歩く

境界尾根に出て
20分ほどで山
頂到着となった

山頂の三等三角点
(点名・三方)を
見る
山頂は樹林に囲まれて展望は無かった アセビが茂っている所を見た 山頂の近くからだったが、何とか三国岳が望めた
休憩後は西尾根を下るべく、西斜面に入った 斜面の途中で樹林が切れると、そこに粟鹿山を見た 粟鹿山の左手に見えていたのは雲須山のようだった
軌道修正して西尾根に近づいたとき、三国岳が望めた 三国岳を大きく見る 西尾根に着くと、尾根は緩く歩き易かった
尾根の途中の700mピークに着いた 700mピークを越して、更に西へと歩いた 標高650m辺りから、尾根はやや急坂になってきた
林道に下り着いた そこは林道の終点位置だった 後はひたすら林道を歩くだけだった この林道そばでもミツマタの花を見た
杉の植林地の中を林道は緩やかに続いた 杉の美林が続く 舗装路を歩くようになった
この橋を渡ると往路で歩いた林道と合流することにな
った
最後に害獣避けゲートを通って集落の道へ 国道427号線へと向かった
前方に鳥羽公民館が見えてきた 鳥羽公民館を大きく見る 公民館に近づいたとき、北の尾根を眺めた