TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨
 
八幡山    はちまんやま 775.3m 神河町・朝来市
 
1/2.5万地図 : 生野
 
【2009年11月】 No.2 2009-108(TAJI&HM)
 
    神河町猪篠集落より  2009 / 11

 神河町と朝来市の境に立つ八幡山を登りたくなったのは、2009年10月初めに登った平石山からの帰路のことだった。生野峠を越して神河町へと下っているとき、右手前方に山頂を鋭く突き上げた八幡山を見て、無性に登りたくなった。それも車道から見えた北尾根を歩いて、山頂に立ちたくなった。そこで帰宅して「生野」の地図を眺めると、北尾根はけっこう長く、生野峠の少し北の位置から始まっていた。そして生野峠では指呼の距離になっていた。そこで生野峠のそばから尾根に取り付いて、山頂まで3kmほどの距離をじっくり歩くのが面白いのではと思えた。実行したのは50日ほど後の11月21日のこと。
 天気は晴れときどき曇りの予想通り、神崎郡の空は雲が少し多い程度で、悪くはなかった。国道312号線は生野峠が近づくと上り坂になるが、そのとき左手に八幡山がすっきりと眺められた。空気は澄んでいるようで、鋭い姿が朝の光にくっきりと鮮やかに見えていた。植林が主体の山なので、その姿は全体に黒かったが、生野峠へと続く北尾根には点々と色付いた雑木林が眺められた。峠からのスタートなので、峠で車を止めようと慎重に路傍を見ると、峠にごく近い位置に、車一台分だけのスペースがあった。すぐそばに生野峠の標識が立っている位置だった。そこに車を止めて尾根へはどこから取り付こうかと辺りを見ると、コンクリートの階段が間近の法面に付いていた。それを登って行った。法面を越えるとその先は植林地になっており、小径が続いていた。但し小径は植林の中の墓地までだった。その位置より植林の急斜面を20メートルも登れば、もう尾根に出た。何とも簡単に尾根に出られたことになる。そこは雑木帯で木々は疎らになっており、いたって歩き易い雰囲気だった。ただ尾根の気温は9℃と少し低めで、冷たさのある風も少し吹いていた。その冷たい空気の中、尾根歩きをスタートした。尾根は緩やかに続いており、終わりかけの紅葉の中にも明るい黄葉も見られて雰囲気は良かった。南へと歩いて行くのだが、少し進むとはっきりとした小径が現れた。それは良かったのだが下り坂となったので地図を見ると、正しい尾根の方向はその辺りでは西になっていた。小径を歩いて西へと軌道修正するが、小径はすぐにはっきりしなくなった。ただ道は無くとも尾根ははっきりしており、尾根筋は木々が疎らとあって、歩くのは気楽だった。尾根の方向が南に向かい出すと程なく三等三角点(点名・藤ノ棚)に着いた。これで現在地がはっきりしたことになる。その先は植林地になったり雑木林に戻ったりと、また緩やかな尾根は上り坂となったり下り坂になったりと、小さな変化を見せていた。木々の隙間から八幡山の見えることがあったがまだまだ遠かった。途中からは害獣避けネット沿いを歩くようになった。その辺りでは灌木が多くなっており、それに少し煩わされることもあった。青空の多かった空は次第に雲が増えていた。どうも北の空は曇天のようで、その雲が広がろうとしているようだった。また尾根では北西の風が強くなっており、気温も7℃まで下がって冷え冷えとした雰囲気の中の尾根歩きだった。害獣避けネットは知らぬ間に見えなくなり、落ち葉の積もった雑木の尾根となった。良い雰囲気だと思っていると、長くは続かずまた植林地に変わった。そして次第に鞍部へと近づいた。八幡山への登りが始まる鞍部に着いたときは、生野峠から80分が経過していた。やはりこの尾根を歩くのはけっこう時間がかかるようだった。その辺りは薄暗い植林地になっていたが、上り坂となって一度雑木林が現れ、そして再び植林地となったとき、突然八幡山の標識が現れた。どうやら左手の猪篠集落の方向から登山コースが続いているようだった。もう山頂へは登山道のままに登って行けば良さそうだった。尾根は次第に急斜面となって山頂に近づいた。登山道はときにつづら折れになってはっきりしなくなることがあったが、標識が点々と付いており、道の分かり難さを十分に補っていた。やがて植林地を抜け出して伐採地に入った。一気に視界が開けて、東向かいの山並み、高畑山から白岩山へと続く稜線が迫力を持って眺められた。空も広く眺められるようになった、上空をは更に雲が広がっており、ほぼ曇天に変わっていた。但し薄い雲で、うっすら青空も覗いていた。北の方向はずっと暗く、雲はそちらから流れてきていた。まだ急坂は続いて、漸く汗をかいて登ることになった。最後の急坂を登りきった所が山頂だった。そこは三角点を中心に地肌が現れており、灌木が疎らに生えていた。但し周囲は雑木があって、すっきりとした展望があるとは言えなかった。まずは特に問題も無く山頂に着いたことを喜んだ。そして人心地がついた後は昼食とした。山頂は意外と風が弱く、雲間から陽射しが漏れることがあり、そのときはぽかぽかと良い感じの暖かさだった。昼食を済ませると、少し辺りを散策することにした。西隣の770mピークへと歩き出すと、岩が点在する所があり、何となく日本庭園風の感じがした。北には生野高原も見えており、雰囲気は悪くなかった。その先には更に北の展望の良い所があって、生野高原だけでなく平石山から高星山までが一望だった。更に西へと歩くと、周囲は植林地に変わってきた。そこは倒木が多くあり、ちょっと歩き難くなってきた。是非とも770mピークに立ちたいとは思っていなかったので、そこまでとして引き返した。後は三角点そばで横になって、ひたすらのんびり過ごすことにした。その休んでいるときに、間近で電車の音がしたので、どこからかと思って周囲を見回すと、北の方向、まさに足下と言えそうな所にトンネルが見えていた。どのように電車が通るのかと暫く待っていると、また電車の音がしてトンネルから出て来るところをしっかり見ることが出来た。単線に一両だけの電車はローカル色があって、良い風景だった。山頂では空はずっと曇りでも無く、ときに青空の広がることがあった。但し、すぐに曇り空に戻ったが。どうやらこの播但境いが天気の変わり目のようだった。北の空は次第に暗くなっているようだった。それを見て、下山をすることにした。始めの予定では再び生野峠まで尾根歩きをすることにしていたのだが、八幡山に近づいたときに現れた登山道に興味があったので、どこからの登山道か確かめることにした。山頂手前の急斜面は下るとなったら早いもので、15分ほどで登山コースの分岐する位置に着いた。そこより東へと植林地の中に下って行く。登山道は作業道の雰囲気で急斜面に続いていた。はっきりとした道とは言えなかったが、ここでも標識が点々とあったので、道を外すことは無かった。下るうちに尾根を辿るようになり、道もはっきりしてきた。そして植林地を抜け出した所が林道終点だった。そこに小さく登山口の標識が立っていた。後は林道のままに歩いて行くと播但連絡道が前方に現れて、その側道に合流した。側道を北へと歩くと、播但連絡道の高架を潜ったが、その位置に害獣避けのゲートが置かれていた。ゲートを抜けると普通の車道となり、その先で出会ったのは大歳神社だった。これで現在地がはっきりとした。神社で一休みして、そのそばの車道を北へと歩いて行くと、次に現れたのは「ヨーデルの森」だった。その駐車場の前を横切った。そこまでは良かったのだが、その後は幹線の国道312号線を歩かなければならなかった。大型車がよく通る上に上り坂を歩くのは気の重いことだった。車を気にしないようにヨーデルの森を左手に見ながら歩いていると、ヨーデルの森を過ぎた位置で、東の山裾を国道と平行している地道が見えた。国道を歩きたくなかったのでその道へと近づくと、それは「銀の馬車道」だった。草に覆われているものの荒れた感じは無く、また国道とは少し離れているので、良い感じで歩いて行けた。その銀の馬車道も生野峠までだった。また国道312号線を歩くのかと思いながら近づくと、もう駐車地点は目と鼻の先だった。下山コースは思い付きで歩いたのだが、結果としてこの日の登山は周回コースとなり、しかも銀の馬車道も歩けることになった。何となくうまくいったの思いでこの日のハイキングを締めくくった。
(2009/12記)(2021/10改訂)
<登山日> 2009年11月21日 9:05生野峠スタート/9:09尾根に出る/9:25〜35点名・藤ノ棚/10:23鞍部/10:40登山道に合流/11:08〜12:46山頂/13:02尾根の登山道分岐点/13:22林道終点/13:31播但道の側道に出る/13:40大歳神社/14:05エンド。
(天気) 朝の空は少し雲が多い程度で、良く晴れていた。気温は低く、尾根の木陰では7℃ほどで、西風が冷たかった。北の空には雲が多く、昼が近づくにつれ、その北の雲が流れてきて、陽射しが次第に少なくなってきた。昼を回ると、ほぼ曇天に変わっていた。但し雲に厚みは無く、雲が割れて陽射しの現れることもあった。また雲がちぎれて青空が一時的に現れることもあった。気温は低いままで終始する。視界はまずま良かった。
<< Photo Album 2009/11/21 >>
駐車地点からは生野峠の標識が見えていた まずはコンクリート階段を登って行く 登山道は植林地の中の墓地までだった
    
尾根に出ると、雑木が疎らに広がっていた 南
へと尾根歩きを開始する
北西に僅かに展望が現れたとき、達磨ヶ峰が覗
いていた
雑木の尾根は紅葉が残っていた 陽射しに明る
く照らされる紅葉を楽しむ
      
南から優しげな登山道が尾根に合流したが、程
なくはっきりしなくなった
尾根を西に歩くとき左手に八幡山が見えたが、
まだまだ遠かった
緩やかに登ると、ササ地が広がった
  
    
ササ地の中に三等三角点(点名・藤ノ棚)を見る 優しげな尾根の風景が続く 途中からネット沿いを歩くようになった
    
尾根の展望は悪かった 木立を通して八幡山を見る  鞍部を通過すると、少し灌木帯になっていた 北西方向が見えたとき、上空は雲が増えていた
     
山頂への登り坂となって植林帯を登るようにな
った
突然、登山道が左手から合流した 登山コースを歩くようになる 点々と標識があ
った
     

 山頂が近づくと急
 坂となって背後に
 展望が開けてきた

 背後に見えた山並
 みの中央に白岩山
 を見る
    
山頂が目前になった 山頂一帯はアセビが繁茂し出していた  陽射しが現れて山頂の三角点を照らした
    
山頂から少し西へと歩く 山頂からも生野高原は眺められたが、少し西の位置からはすっきりと展望が広がっていた
    
高星山に陽射しが当たる 上の写真の中央部、699mピークの紅葉を見る 達磨ヶ峰の紅葉を陽射しが浮かび上がらせている
   

 南西隣りのピー
 クを目指したが
 植林地内に倒木
 が多くあって面
 倒くさくなり、
 引き返した

 山頂に戻ったとき
 木々の隙間から南
 東に笠形山を見る
   
山頂より北の方向を見る そちらの空は暗かった 行者岳を大きく見る 山頂の反射板に陽射しが当たっている
   
上の写真の左に続く風景を見る 東の方向には、木立を通して飯森山が見えていた
     
木立を通して白岩山の山頂を大きく見る 生野の市街地を見る 足下に播但線のトンネルが見えていた
   

 下山を始めて伐採
 地に着くと、ちょ
 うど白岩山に陽射
 しが当たっていた

       白岩山の右手に続
       く尾根を見る
    
陽射しが当たる 以後はほとんど陽射しは見な
かった
尾根を離れると、始めに急斜面を下って行く 下るほどに道ははっきりしてきた
     
案内標識のままに下ると林道に下り着いた 林道を下っていると、前方に白岩山が眺められた 林道は播但道の側道に合流した
   
播但道の高架をくぐったとき、ゲートを抜けた
   
車道を下って行くと大歳神社の前に出た その
そばにも登山口の標識が立っていた
鳥居の前から八幡山を見る 上空はすっかり曇
っていた
    
国道312号線を離れて「銀の馬車道」を歩く 「銀の馬車道」を歩くパートナーを見る 「銀の馬車道」から八幡山を見上げた