大井戸山をしっかり登るコースとして西麓側にあるラベンダーパーク多可からのコースは、標高差も550mほどあって悪くないコースと思える。そのコースを2019年6月に登ったのだが、麓は晴れていたのに山上はガスが広がっており、展望を楽しめないままに終わっていた。そこでリベンジ登山をしようと向かったのは、3年後の2022年11月の好日だった。
ラベンダーパーク多可の駐車場に車を止めると、まずは登山口へとラベンダー園の遊歩道を登って行った。本来はラベンダー園の中央をずっと登るべきなのだが、始めこそ中央の遊歩道を登っていたものの途中から北寄りの遊歩道を登った。ラベンダー園の最上部まで登ると、そこにふれあい広場まで220mの標識を見た。ふれあい広場の先が登山口だった。その標識の近くにフェンスがありゲートが付いているのが見えた。案内図もあってそれを見ると、そのゲートを抜けてもふれあい広場に行けるようだった。実際は案内図を見誤ったのだが、ゲートを抜けて植林地の中へと入った。植林地内を小径は続くと思っていたところ、すぐに小径は不確かになってしまった。コース誤りに気付いたが引き返さずに登山道がある方向へと植林地の斜面を登ることにした。倒木が多くありけっこう歩き難さはあったものの、無事登山道に合流となった。後は登山道を辿るだけだったが、あまり手入れをされていないようで、丸太の階段が雑草に隠れ気味になっていた。登山道はつづら折れになっており、斜面を緩やかに登った。周囲の木々は紅葉が進んでいた。そのつづら折れの道は山頂まで780mの標識が現れた位置で終わった。後は東に向かえる尾根を登って行くのだが、その尾根に着くと左手から巡視路が現れてその巡視路に合流することになった。巡視路はプラ階段になっており、スムーズな登りだった。展望も現れて三国岳を見た。そのプラ階段も送電塔(奥多々良木線31番)までだった。後は尾根筋を目印テープを追うようにして登った。木々の紅葉は進んでおり、その落ち葉で滑り易くなっていた。ロープが付けられた急坂もあったので慎重に登った。また標識が現れるとそこは丹治コースとの合流点で、山頂まで360mの位置だった。山頂へと南西尾根を登るようになり、きれいな紅葉を見るようになった。山頂が近づくと大岩を巻くようにして登って、その先で現れたのは素晴らしい展望地だった。前回登山ではその展望を楽しめなかったが、この日は南西の笠形山から西向かいの深谷山まで遮るものも無く眺められた。その展望を楽しみながら昼休憩をすることにした。但し山頂までは数十メートルの距離だったので、さっと山頂に立つとすぐに引き返して展望地で腰を下ろした。南の方向も眺められて妙見山もすっきりと見えていた。ただ青空が広がっているのは東の空だけとなっており、展望の広がる西の空は薄晴れ状になっていた。上空も鱗雲が広がっていた。昼食後に再度山頂に立つと、そこからは篠ヶ峰の姿が大きく眺められた。前回登山でのモヤモヤ感はすっかり消えて、十分に満足の思い出下山に移った。下山は忠実にラベンダー園に向かうコースを辿った。急坂が多い上にそこに落ち葉が積もっているとあって、とにかく足下に注意しながら下った。往路でけっこう足を踏ん張って登っていたので、この下山は足に疲れを感じながらの下りだった。それでも再び紅葉を楽しみながらでもあった。コースを忠実に辿ったため、無事東屋の位置まで下りて来た。その近くでラベンダー園を足下に見ることが出来るベンチが現れたので休憩とした。そのベンチのそばで、この日一番ではと思える見事に黄葉した木を見た。後はラベンダー園に入ると中央の遊歩道を下って総合案内所へと近づいた。
(2022/12記) |