TAJIHM の 兵庫の山めぐり <南但馬
 
建屋山    たきのやさん 855.8m 養父市
 
1/2.5万地図 : 但馬竹田
 
【2017年5月】 No.2 2017-50(TAJI)
 
    830mピークに近い位置の作業道より  2017 / 5

 二度目の建屋山は初回の1996年から21年後の2017年5月、ゴールデンウィークの一日だった。初回とはコースを変えて、北麓の畑集落側から歩くことにした。この日は快晴で風も爽やかとあって、絶好の登山日和だった。豊岡道を養父ICで降りると、畑川沿いの車道を東へと走って畑集落に入った。車道が豊岡道の高架そばを通る位置で畑林道が始まっており、その畑林道へと入った。道幅は車一台分しかなかったが、路面は荒れていなかったのでスムーズに走行出来た。林道入口から1kmほど走って堰堤が現れると、その辺りの路肩が広くなっていたので、そこに駐車とした。歩き出すと畑林道はその先でヘアピンカーブになっており、二つ目のヘアピンカーブを曲がると右手に支林道が分かれた。山頂から北東に延びる尾根を歩くつもりだったので、その支林道に入って尾根を目指した。周囲は新緑色で、快晴の空の下で若葉が光っていた。辺りは棚田跡になっており、少し登ると廃屋が現れた。その辺りまで集落があったようだった。林道が分岐する地点があり、そこを左にとったのが間違っていたのか、道は消えて植林地に入ってしまった。その植林地を適当に登ると、林道に合流することになった。その林道も程なく終点となり、その先は小径を歩くことになったが、その小径が不確かになると尾根方向へと向かった。二度ほど防鹿ネットを越えて尾根に出て、尾根歩きに移った。自然林の尾根は新緑がまぶしかった。長くも歩かず小さなピークに着くと、そこに四等三角点(点名・毛坂)を見た。そこより尾根の方向は南となった。緩やかな尾根を新緑を楽しみながら登った。ずっと自然林に囲まれてで、ヤブになることもなくスムーズに登れたが、展望は良く無かった。それでも木々が疎らになることがあり、その木々の空いた所から北に東床尾山を、北西に氷ノ山が眺められた。氷ノ山はまだ残雪の姿だった。更に妙見山、蘇武岳も眺められた、建屋山が但馬の山であることを実感させられた。そのうちにずっと樹林に囲まれたままとなり、展望は無くなった。いつしか登る方向が南西となり、木々を通して建屋山の山頂が望めるようになった。尾根は植林も混じるようになり、自然林だけの風情は無くなった。その感じで山頂到着となった。歩き始めてから2時間が経っていた。北側から登ってきたので、山頂はアセビが茂っているように見えたが、繁茂している範囲は狭く、南側に回ると広く開けていた。その開けた中に二等三角点(点名・建屋)を見た。ただ開けてはいたものの、その周囲は樹林が囲んでいるとあって、展望はほとんど無かった。それでも無理に探れば、木々の隙間から氷ノ山が望めた。また南東には粟鹿山の山頂がちらりと見えていた。山頂に着くまでも涼しい風を受けていたが、山頂ではいっそう涼しい風を受けることになり、その風に吹かれながら自然林の中で休憩とした。下山は尾根歩きを続けるようにして南東へと歩き、適当な所で畑林道を目指して斜面を下る予定だった。そこで半時間ほどの休憩を済ませると、南東へと尾根歩きを続けた。相変わらず歩き易い尾根で、幾つかの小さなピークを越えて行った。そして829mピークが近づいたとき、左手間近に林道ほどではないが、作業道と呼べそうな道が通っているのを見た。尾根筋とは数メートルしか離れておらず、地図に載っていない道だった。どう見ても畑林道から分かれてきた道のようで、それを歩けば簡単に戻れそうだった。また作業道を更に東へと歩けば展望に出会えそうに思えて、戻る前に作業道を逆方向へ歩くことにした。期待通りに歩くほどに展望は良くなり、先ほど立っていた建屋山の山頂がすっきりと望めるようになった。更にその右手には但馬の山並みが一望となってきた。798mピークの近くまで来たとき、作業道を離れて尾根に上がってみた。すると今度は南東から南西にかけても眺められて、粟鹿山に千ヶ峰、段ヶ峰と播但の山並みが一望だった。この展望に満足して、東へと歩くのはそこまでとし、作業道を引き返すことにした。作業道は途中では土砂の被さっている所があり、どうも車の通行は困難になっているように思われた。作業道は始めこそ尾根近くで続いていたが、次第に尾根筋から離れ出した。そして途中で大きくUターンすると、緩やかなまま予想通り畑林道に合流することになった。畑林道も緩やかな道で、最初は少し荒れ気味だったが、重機が現れた先からは路面状態は良くなった。もうずっと林道歩きのため退屈な下山となったが、楽なことは楽だった。そして作業道を戻り始めてから1時間半、畑林道と合流した位置からは44分で駐車地点に戻ってきた。まずは新緑の山を楽しんだ一日だった。
(2017/5記)(2020/4改訂)
<登山日> 2017年5月4日 9:53畑林道の途中からスタート/9:56支林道に入る/10:21支林道終点/10:52点名・毛坂/11:52〜12:16山頂/12:55〜13:16作業道そばの展望地/14:00畑林道に合流/14:44エンド。
(天気) 快晴。澄んだ空に雲は僅かだった。樹林帯の気温は23℃ほどで、山頂では20℃まで下がっていた。風がひたすら爽やかだった。視界は澄んでいた。
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畑林道を1kmほど走ると堰堤が現れた その近くの
路肩が広くなっていたので、そこに駐車とした
周囲は植林地で、木漏れ日を受けながら畑林道を歩い
て行った
林道は緩やかな道で、すぐに二度ほどエアピンカーブ
が現れた

 支林道が分かれると
 北尾根にでるべく、
 その支林道に入った


   辺りは棚田だったの
   か石垣が現れた
青い空に新緑が映える 朽ちた家が現れた ここに数軒の民家があったようだ
った
水たまりには小さなオタマジャクシがいっぱい泳いで
いた
作業道歩きを続ける 尾根に向かっていたのだが 支林道が二手に分かれたとき道を誤ったようで、植林
地に入ってしまった
植林地の斜面を適当に登ると林道に出会って、林道歩
きを続けることになった
林道の終点位置に着いた 林道の先に小径を見たので、それを辿った 小径が不確かになると、適当に斜面を登った
尾根に出るために害獣避けネットを越すことになった 若木の植林地を登って行く またネットが現れて、これも越した
コバノミツバツツジが咲いていた 尾根に着いて南へと登って行く 自然林の尾根は新緑の盛りだった

 小さなピークに着
 くと、そこに三角
 点を見た

 四等三角点(点名
 ・毛坂)だった
尾根歩きを続ける ごく緩やかな尾根だった 新緑を眺めながらの登りが続いた ウリハダカエデが黄色い花を咲かせていた

 登っている途中で
 展望が現れると、
 そこに氷ノ山を見
 た


  氷ノ山を大きく見る

 北西に妙見山の尾
 根を見る


   妙見山を大きく見
   る
スミレの花がきれいに咲いていた 緩やかな尾根の登りが続く 木々の空いた所から山頂が望めるようになった
一度、開けた所に出たが、周囲の樹林が視界を遮って
いた
鮮やかなコバノミチバツツジを見た 自然林に針葉樹が目立つようになってきた

 左手は自然林で右
 手は植林となった
 尾根を登って行く

 前方の木々がばら
 けてきたと思うと
 その先が山頂だっ
 た





山頂は開けていたが、ここも周囲を樹林が囲んでおり、展望はほとんど無かった 二等三角点(点名・建屋)を見る
新緑の下で休憩とした 木々の隙間から氷ノ山が望めた 東の方向を見ると粟鹿山の山頂がちらりと見えていた
粟鹿山を大きく見る 山頂を別の角度から眺めた 山頂を離れて南東へと尾根歩きを続けた
小さなピークを越えて行く 山頂方向を振り返った 相変わらず易しい尾根歩きだった
新緑の美しさに足を止めた 植林地の尾根となった 尾根の間近に作業道が来ているのを見た
作業道に下りると、作業道を歩いて東に向かった 作業道は尾根にごく近い位置で、ほぼ平行して続いて
いた
作業道の周囲でも新緑が美しかった
振り返ると、建屋山の山頂がすっきりと望まれた 歩くうちに建屋山の右手が広く眺められるようになった
右上の写真に写る北の山並みを大きく見る
上の写真に写る蘇武岳を大きく見る 三川山を大きく見る 大岡山を大きく見る
矢次山を大きく見る 来日岳の手前にちらりと但馬空港が見えていた そばの尾根にあがってみた
尾根からは南東方向が眺められた 立つ位置を変えて、左の写真の右手を見た

 上の写真に写る粟
 鹿山を大きく見る

 左上の写真に写る
 三国岳を大きく見
 る

 南に段ヶ峰を見る


   左の写真の右に続
   く山並みを見る
下山は作業道をずっと歩いて戻ることにした 周囲の新緑を愛でながら歩いた 樹林が切れたとき、北東に西床尾山が眺められた
左上の写真に写る西床尾山を少し大きく見る 更に大きく見る

 法沢山と高竜寺ヶ
 岳の並ぶ姿を見る

 展望が消えると作
 業道歩きに専念し
 た
崩壊現場があり、車の通行は厳しいように思えた 足下に見えた道は、この作業道の続きだった 尾根を離れて畑林道に近づいた

 畑林道に合流した

 作業道を歩き始め
 てから44分が経
 っていた

 畑林道は始めは
 枯れ枝もあって
 少し歩き難かっ
 た
道そばに重機を見た 重機に出会った先から路面状態は良くなった 沢に沿って林道は続いた
新緑の山肌を見上げる 何度か小橋を渡った 小さな滝を見た
前方で走って逃げるのはタヌキのようだった 棚田跡を見るようになった ずっと沢沿い歩きだった
支林道の分岐点まで戻って来た 風変わりな草を見かけた 駐車地点が近づいてきた