TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬 
扇ノ山    おうぎのせん 1310.0m 若桜町・八頭町・鳥取市
(鳥取県)
1/2.5万地図 : 扇ノ山
 
【2019年3月】 No.12 2019-53(TAJI&HM)
 
    1194mピークより  19/3

 播州南部から扇ノ山を目指すとなると、どうしても登山口までのアプローチが一番短い鳥取県八頭町の八東ふる里の森からのコースとなる。2019年は残雪の山を扇ノ山で閉めることにした。そこで3月もあと4日で終わるこの日に八東ふる里の森へと向かったのだが、雪は少ないのではと予想していた。それは兵庫のスキー場が3月に入ると早々に営業を終了したことからの推測だったが、鳥取県に入って高い山が望めるようになると、その姿はまだまだ白かった。それでも八東ふる里の森までは除雪されているのではとの推測は変わらなかった。国道29号線を走って八頭町に入ると扇ノ山の標識が現れて、そこから八東ふる里の森へと通じる枝道に入った。雪を見ることはほとんど無く順調に八東ふる里の森に近づいていたところ、突然のように雪に行く手を阻まれた。車が2台止まっており、その先は一気に雪が数十センチの高さで積もっていた。そこは八東ふる里の森の入口まで400mほどと思える位置で、どうやら除雪はそこまでのようだった。少し予定が狂うことになったが、大きくは外れていなかったので気を取り直して扇ノ山登山を開始した。そこからの登山の様子は下の写真帳をご覧願いたい。始めはスノーシューを履かずにガードレールと雪の隙間を歩いたが、八東ふる里の森まで200mほどとなったときそれも出来なくなってスノーシューを履くことになった。雪はザラメ状で歩くと少し沈む程度だったが、幾分重たい感じはあった。そのためごくゆっくりと歩くことになって、登山口には1時間15分かかっての到着となった。その登山口からは左手の斜面に取り付くのだが、そのことを失念しており少し沢沿いを歩いてしまった。すぐに気付いて左手の斜面に取り付いたが、けっこう急斜面だったため体力をかなり使ってしまった。ただ雪が多いということはどこでも歩けるので後は適当に歩き易い所を選んで歩いた。それでも目印テープを見かけたり登山道を示す標識を見たりしたので、概ね夏道コースに沿って登っていた。尾根を登るようになるとやや強い風を受けるようになった。そして1194mピークが近づくと前方に山頂を見るようになった。その辺りからが扇ノ山登山のハイライトで、一歩一歩山頂に近づく感じは悪くなかった。尾根にトレースは無いもののザラメ雪はさほど沈むことは無かったので、好きな所を歩いて山頂に近づいた。山頂に着いたのは登山口に入ってから90分後のこと。山頂もたっぷり雪はあり、2メートル以上は積もっていた。山頂は風が強かったこともあってすぐに避難小屋に入って遅めの昼食をとった。小屋の中は以前と変わらず小ぎれいにされていたが、ほぼ薄晴れだったためか小屋の中はさほど暖まっておらず気温は10℃と低めだった。それでも静かな小屋の中で穏やかなひとときを過ごした。山頂で40分ほど休むと下山は往路を戻った。薄晴れとあって自分が付けたスノーシューの跡は残っており、それを忠実に辿って下った。ただ途中の急坂部はスノーシューでは下り難かったのでシリセードとした。また登山口が近づくと、正しく夏道コースを辿ってごく無難な形で登山口に下りてきた。そして後は長い林道歩きに移った。
(2019/5記)
<登山日> 19年3月27日 10:36「八東ふる里の森」入口まで400m地点よりスタート/10:53「八東ふる里の森」入口/11:51登山口/13:01[1194m]ピーク/13:23〜14:00山頂/15:03登山口/16:25エンド。
(天気) 薄晴れ。尾根の途中の気温は10℃ほど。山頂に着くと7℃まで下がっていた。小屋の中は10℃だった。山頂は風が強かった。視界は少しうっすらとしている程度だった。下山中に快晴となった。
<< Photo Album 19/03/27 >>
「八東ふる里の森」に着けるものと思っていたのだが
入口の400mほど手前で雪に阻まれた
雪の上を歩き始めたが、始めはスノーシューを履かず
に歩いた
ガードレールの部分は雪が無かったので、そこを歩い
「八東ふる里の森」の手前200mまで来ると、路面
はすっかり雪に覆われていた
漸くスノーシューを履いて歩くことになった 「八東ふる里の森」の入口に着いた その辺りは雪の
溶けている所もあった 登山口まで2kmだった
「八東ふる里の森」は雪はほぼ消えていた 路上の雪は1メートル近くあった 雪の消えている所が現れた
道そばにブナを見る 上空は薄雲が多かった すぐに雪は増えて、以後はずっと雪上歩きだった 左手は細見川の渓谷美が続く
渓谷の周りもまだ雪は多く残っていた 水場が現れた 「扇ノ山の清水」とあった この小動物の足跡はタヌキのようだった
林道の傾斜が少しきつくなるときがあった 前方に扇ノ山が見えてきた 扇ノ山を大きく見る
雪崩の跡を見た 山頂が手前の尾根に隠れてしまった 北へと真っ直ぐ登って行く
河合谷林道が左手から合流した 真っ直ぐ進むと、壊れた作業小屋が現れた 漸く登山口標識が見えて来た
歩き始めてから1時間15分かかっていた 始めに左手の斜面を登るのだが、直進してしまった すぐに誤りに気付いたが、引き返さず斜面を登った
斜面を登り切ると、後は緩やかな雪面歩きだった 根開けの姿になっている木々を見る 雪はたっぷりあったので、歩き易い所を歩いた
コースをさほど外れていないようで、足下に標識を見
ることがあった
町境尾根に出る手前は急斜面登りだった 滑らないようにパートナーは四つん這いで斜面を登っ
ていた
町境尾根に出ると北へと歩いた 尾根で咲いていたのはマンサクの花のようだった 上空に少し薄雲が広がってきた
歩く向きが北西となると、山頂が望めるようになった 山頂の避難小屋がはっきりと見えていた 歩くほどに木々は疎らになって展望が良くなってきた
小さなピークに着いて小休憩とした 東の空を見ると、そちらはすっかり薄曇りになっていた

右上の写真に写
る氷ノ山を中心
に眺めた

コースを示す標
識は雪に半分埋
もれていた

(←)
1194mピーク
へと緩やかな尾根
を登って行く

 (→)
  南の視界はうっす
  らとしていた

痩せ尾根を歩く
ことがあった

1194mピー
クに着くと扇ノ
山が大きく眺め
られるようにな
った

山頂の避難小屋
がいっそうはっ
きり見えるよう
になった

緩やかな尾根を
歩いて扇ノ山に
近づいて行く
扇ノ山が近づくと斜面の傾斜はきつくなった 適当に歩き易い所を登った 山頂の避難小屋が見えて来た
避難小屋が間近となった 避難小屋の前に立った 室内は以前と変わらず小ぎれいにされていた
小屋の二階から改めて氷ノ山を眺めた 氷ノ山の山頂を大きく見る 陣鉢山を大きく見る
二階の窓から北の方向を眺めた 二階の窓から東の方向を眺めた
論山の背後に蘇武岳を見る 仏ノ尾の背後に妙見山を見る 小屋の周りの雪は2メートル以上はありそうだった
避難小屋で40分ほど休むと下山の途についた 前方には青ヶ丸と鉢伏山が重なって見えていた 自分が付けたトレースを辿って下った
犬を連れた山スキーヤーとすれ違った 1194mピークへと登り返す 氷ノ山の上空は薄雲が広がっていた
町境尾根を下って行く 町境尾根を離れるときシリセードで斜面を下った 樹林帯を南西へと下って行く
登山口が近づくと、慎重にコースを辿った 無難に登山口に戻ってきた 後は林道を戻るだけだった
細見川に沿って下って行く 午後の雪は少し重たく感じた 前方に薄ぼんやりとした東山を見る

(←)
細見川の渓谷を見
ながら下った

 (→)
  「八東ふる里の森」
  まで戻ってきた
  後400mだった